「スマホ脳」というより「スマホ病」への備え
「スマホ脳」の原題は何だろう?
この本に出会って最初に思ったこと。
原題は何だろう?
正直「スマホ脳」というタイトルが少し間抜けに感じる。Google翻訳がそのまま直訳したような捻りのないタイトルだ。じゃあ、どんなタイトルが良いのかと問われたならば、答えは未だに見つからないのだけれど。
原題を調べてみると
SKARMHJARNAN
だそう。
著者はスウェーデンのひとなので、英訳するとScreen brain「スクリーンブレイン」、つまりスクリーンの影響を受ける脳といったところだろうか。
タイトルのことはさておき、結果この本からの学びはとても多かった。
気が付けばページは付箋だらけになり、読み返すにしても何が重要か分からなくなってしまったくらいだ。
なぜ付箋だらけになったのか
重要なポイントが多かった理由は、著者である精神科医の解説が海外の調査データによるものだからだ。解説というより警鐘と言っても良いだろう。
SNSを社交生活をさらに引き立てる手段、友人や知人と連絡を保つための手段として利用している人たちは良い影響を受ける。対して社交生活の代わりにSNSを利用する人たちは精神状態を悪くする。
合計12万5000人の子ども、若者を調査した結果をまとめると、1日2時間を超えるスクリーンタイムはうつのリスクを高めている。
小学校高学年の児童2,000人のベッド脇のテーブルにスマホを置いて寝てもらったところ、スマホを側に置かなかった児童よりも睡眠時間が21分短かった。
アルコールを成人まで禁止するように、スマホも禁止(制限)しないとマズいのではないか?と著者は指摘している。スマホの普及と若年の精神疾患の増加が比例しているというのだ。
スマホ脳よりも「スマホ病」
本書の最後はこう記してある。
スマホというテクノロジーが、人間を2.0バージョンにするよりも、むしろ0.5バージョンにしてしまうのだ。
私たちは今やスマホがないと生きていけない。大げさではない。だからデジタルデトックスという言葉が当たり前になりつつあるのだろう。
だからこの本は「スマホ脳」ではなく「スマホ病」いや「スマホ依存症」というタイトルが良いのかもしれない。ゲーム依存症のようにスマホ依存症という病名が当たり前になる日もそう遠くないだろう。
それくらい私たち人間はスマホに依存している。
「スマホ脳」を知った広告
思えばこの本に出合ったのは2021年元旦の新聞広告。
私たちは人類史上かつてなく 他人と接続しているのに、なぜ孤独を感じるのだろう。
デジタルによって繋がっているのに、孤独を感じてしまう。それはスマホというツールに頼り過ぎているからかもしれない。
デジタルとのちょうど良い付き合い方、それは本書に書かれているように「適度な運動」をすれば解決できる。
デジタルとのちょうど良い付き合い方
私は幸いに在宅勤務が始まってから気が付けば適度は運動が習慣化している。スマホが手放せないという悪習を運動が助けてくれるのだ。
運動がカラダに良いというのは今に始まった健康法ではない。狩猟民族から始まった人類、今は食べるための狩猟は必要ないが、自身のメンタルヘルスのために運動が必要。人類の原点回帰。
1日3時間以上スマホに向き合っているひと、スマホの時間制限から始めるのは難しいかもしれないがまずはスマホを机にしまって散歩をすることから始めてみると良い。それだけで孤独感は軽減されるかもしれない。
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