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「このままで良いのか」という悩みについて

前職についていた頃は毎日のように思っていました。なんで自分はこの仕事をしているんだろうか。給料も悪く無い、というよりもどちらかと言いうと良い方。仕事が辛いということもない。何か不自由があるわけでもない。

でも、漠然とした不安というか悩みというか・・・。
本当にこれでいいのかな、が止まらないのです。

側から聞いたら、まあふざけた悩みです。甘えているって怒る人もいるかもしれない。いや、実際に怒られたことも。上司に飲み会の席で甘えるなと、おしぼりを投げつけられたこともありました。

「この環境にずっといたら、自分が自分でなくなってしまう。」

じゃあ、自分らしい働き方ってなんなの?やりたいことってなんなの?
そう聞かれると明確な答えは見つかりません。なんとなくこっちかなという感覚はあるものの、自信を持って断言することはできませんでした。

「このままでいいのか」を脱却したいけど

結果的に、毎日がなんとなく流れていく。会社を辞めるほどの大きな出来事もなく、日常を重ね続けていました。

もちろん自分の中に出てきたモヤモヤした気持ちを乗り越えるために、何もしなかったわけではありません。

例えば、本を読む。ちょっと面白そうな人だなと思ったら、その人はどんな風に考えて、毎日を過ごしているんだろうか。これまでどういう人生を送ってきたのだろうかと。何か参考になることがあるんじゃないかと夢中で読み進めていました。

でも、結局そこにあるのは華々しい成功体験ばかり。自分とは程遠い世界の話。しかも幸か不幸かそういう人たちは同世代だったりして、結局残るのは焦りだけでした。

自分が変わるきっかけを求めて、セミナーや異業種交流会にも顔を出しました。時には怪しげな講座や、団体の勧誘を受け、結局何が残ったんだろうか。名刺交換をしたものの、そこから繋がった人はほとんどいません。いざ名刺を見直してみても、はっきりと顔を思い出せるのはゼロに等しい状況でした。

出会いで気付いた2つのこと

そんな風にウダウダと悩みながらおよそ2年。転機はなんてことはない、人との出会いでした。

出会ったのはとあるベンチャーの社長。世代が近いこともあるだろうけれど、なんとなく自分に近い匂いがしました。例えば、面白いと思うことが同じだったり、仕事に対する考え方が近かったり。なんとなく仲良くなって、彼の会社に特に用事もなく遊びに行く流れになりました。

彼のオフィスには、彼と同じような人間が沢山いました。繰り広げられるのは、誰が可愛いとか、何が面白いとかいうごく普通の会話。まるで友達同士で盛り上がっているようなその雰囲気。

気付き① これまでの「あるべき」は絶対じゃない

そんな世界を垣間見た事で、僕の中で二つの大きな発見がありました。

一つ目は、働き方についての発見。働くことって、こんなにラフでもいいんだということに気がついたこと。

それまではいわゆる会社員として働いてきました。朝決まった時間にスーツをきて会社に行き、黙々と仕事をこなす。先輩からは新人で貢献できることも少ないのだから、会社に早くきて先輩の机を拭けとか、電話には誰よりも早く出ろとか、あるべき姿を教え込まれていました。

一方で訪問先の彼らは、誰もスーツは着ていません。中には仕事中に鼻歌を歌っている者もいる。新人だろうが、社長だろうが率直に意見をぶつけ合っていたのです。

僕があるべき姿として考えていた「仕事」ってなんだったのだろうか。「働く」というのは、もっと自由でも良いのではないか。ということに気がついたのでした。

気付き② 自分にもできるかもしれない

もう一つ気が付いたことは、ベンチャーで働く彼らは、僕となんら変わらないということでした。これまで雲の上の人間、別世界の人間と思っていた会社経営者。でも彼らも僕と同じように悪ふざけをするし、下世話な話で盛り上がる。仕事で失敗すれば凹むし、成功すれば喜ぶ。ちょっとしたことで一喜一憂する。僕の周りにいる普通の人間でした。唯一違ったのは、会社を立ち上げたという事実だけだったのです。

これらの二つの発見から僕が感じたのは「自分も自由な雰囲気の中で働きたい」ということと「自分でも事業が作れるかもしれない」ということでした。

「このままでいいのか」という気持ちは何処へ

この経験から「自分でも事業を立ち上げてみたい。」そんなことを本気で考え始めます。職場を訪問したことがきっかけで、ぼんやりながらも僕の中に「やりたいこと」が生まれました。

具体的にいうと、仕事旅行社という会社を立ち上げて、自分と同じような「やりたいこと」がわからない人に対して、自分が得たような経験・仕事体験を提供すること。「やりたいこと」が見つかってからは「このままでいいのか」なんて気持ちは忘れ、今に至るまで突き進んでいました。もちろんこのままで良いのか、などと言う悩みも無くなりました。

仕事旅行社で提供したい2つの学び

前回のブログで仕事旅行社は「学び」のサービスとしてリブランディングを図るということを書きましたが、まさに僕らがやろうとしているのはこの原体験の共有です。

提供価値を言葉にすると、一つは体験を通じての自己分析、適職診断、自己実現というワードに落ち着くかもしれません。でも得られるものはそれだけではありません。同時に未知の仕事、仕事人との出会いを通じて、仕事の仕方や世界観を押し拡げるサービスでもあるのです。

これを仕事旅行社のホームページでは、自身の仕事に対する考え方である「軸」を確認しつつ、できること(できると思うこと)の「幅」を広げるという風に表現しています。これがまさに仕事旅行社の考える学びです。

「このままで良いのか」と悩む人へ

「やりたいことがわからない」「やりたいことがない」と悩んでいる人へ声を大にして伝えたいことがあります。仕事旅行に出かけ、多くの仕事人と出会い、仕事の軸と幅を獲得しましょう。一箇所だけ行っても「やりたいこと」は見つからないかもしれません。だったら、いくつか参加してみてください。多種多様な仕事に触れることで、相対的に自分が見えてくることもあります。

机の前で「やりたいこと」は何だろうと、日常の中で考えていたって答えは出てきません。もう悩むのは終わりにしましょう。他の仕事に触れることでこそ、あなたらしい「やりたいこと」が見つかるはずです。
僕自身が「やりたいことがない」から脱却できたのだから、あなたにもきっとできるでしょう。





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