「お金」ではなく「自己表現」のために働こう
仕事の目的といえば、今も昔も「生活資金を稼ぐ」ためというのが王道な答えでした。しかし最近、仕事の目的が「生活資金を稼ぐ」ことよりも「自己表現」ことにシフトしている気がします。
減り続ける個人消費
「最近あまりお金を使わなくなった。」
こんなことを思うのは僕だけでしょうか。コロナの影響で外に出られなくなったのが理由なのもありますが、それ以前から徐々にお金を使わなくなってきたような気がしています。
消費者庁より
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_research/white_paper/2017/white_paper_131.html
上記のグラフにあるように個人の消費は右肩下がりです。ちょっとデータが古いので、参考にならないかもしれませんが。
その理由にはいろんな説があります。例えば消費が減っているのは景気が悪いからだとか、給料が上がらないからだという議論もあります。何れにせよ、個人の消費額は減っているので、私たちの家計にとって金銭的な苦労は減っているはずです。
それでも下がらない就業率
もし仕事が従来通り「稼ぐ」手段だとすると、個人の消費額が減るにつれ仕事を減らしたり、辞めたりする動きが出てくるはずです。しかし、下記のグラフにあるようにその傾向は全く見えません。
男女共同参画局より
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h29/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-00-01.html
出費は減って、金銭的な余裕は出てきているはず。それでもなぜ僕らはそれでも働くのでしょうか。
僕は、これを仕事が「稼ぐ」ための仕事から「自己表現」のための仕事にシフトしていることが理由だと見ています。
仕事は「お金」ではなく「自己表現」のため
僕の経験をもとに、具体的に説明します。
僕は最近欲しいものがあまりありません。ヨレヨレになったパンツを買い替えたいとか、ボロボロになったから財布を買い替えたいとか、欲しいというよりも必要なものはあります。でも以前のようにどこどこのブランドのモノが欲しいと言った物欲は一切なくなってしまいました。
すると生活にそこまでお金がかかりません。そんなにお金は必要ないと感じているからか、大金を稼ぎたいという願望が僕の中にはあまりありません。もちろん普通の生活をする程度は必要ですが。
じゃあ働きたくないのかと言われると全く逆。自分で会社を始めているくらいなので、仕事が大好きです。
何が好きかといえば、自分のアイディアを世の中に投げかけていくことで得られるダイレクトな反応、事業が大きくなっていく過程、自分次第で変化を起こせる自由さ、仕事がワクワク感や刺激、楽しさを与えてくれるからです。
他の人にとってもお金以外の仕事の目的があるはずです。例えば(仕事を通じて)有名になりたい、競争を楽しみたい、できることの幅を広げたい、成長を楽しみたい、他人を喜ばせたい・・・etc. 目的は人それぞれ多種多様です。
いずれの目的にも共通しているのは、仕事を自分らしさを叶える手段としていること。言い換えれば、仕事が「自己表現」の道具になっているはずなのです。
仕事の選び方・捉え方を変えよう
いまだに多くの人が仕事は「お金」のためにするものだと考えています。これを否定する気はありません。給料の額で仕事を探すのは確かに基準としてとてもわかりやすい。これまでのように待遇を基準に仕事を選ぶのはもちろん一つの選択肢です。
しかし実際のところは働く目的は「お金」のためではなく「自己表現」の比重が高まりつつあります。そんな中で給料の多寡で仕事を選ぶことにどれほどの意味があるのでしょうか。
むしろ、自分がどのような人間でありたいのか。どのような仕事であれば自分らしい生き方ができるのかなど「自己表現」という観点から仕事を探すことこそが大切なのではないでしょうか。
これが曖昧で基準になりにくいのはわかります。それでもこれからの時代には「自己表現」こそが仕事の目的になるべきだと僕は思います。
ちなみに、生活できる程度の収入は必須です。それは痛いほどわかっています。なので稼ぐことを否定しているのでは全くありません。必要なレベルの収入を確保した上で仕事に自己表現を求めようということを意図していますので、誤解なきよう。
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