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【読書日記】『ときどき旅に出るカフェ』

美味しい料理と飲み物が出てくる小説が好きだ。特に異国の料理が登場する話に魅かれる。

近藤史恵さんの『ときどき旅に出るカフェ』の舞台は、異国の料理やお菓子を出すカフェルーズ。居心地の良い空間に、日常で起こる事件がちょっとしたスパイスになる。

カフェルーズのメニューにある料理やお菓子は、これ、どんな味なんだろうと気になるものが多い。こうやって本で紹介された料理をお店のメニューで見つけた時は、すごくテンションが上がる。そんな時は、ちょっと興奮気味になるのだ。

旅は、非日常であるが、カフェは、日常と非日常の中間と思っている。

カフェで仕事をする人もいれば、オンとオフを切り替える場所にしている人もいるだろう。

主人公の暎子にとってカフェルーズは、どんな場所になるのだろうか。

カフェルーズの経営者で、職場の元後輩円との会話を楽しむ場。それとも、仕事の疲れを癒す。そんな場所なのかも知れない。

物語の後半、カフェルーズに危機が訪れる。読んでいて、こんな素敵な場所を失くさないでくれと思わずにいられなかった。

物語のなかには、色んな料理やお菓子、飲み物が登場する。なかでも印象的だったのは香港風のアイスレモンティー。

今、香港は色々と問題を抱えているが、中国政府の監視社会ではなく、香港の人たちの自治が認められて、独立した国になってほしいと願っている。香港の人が、安心してアイスレモンティーが飲める社会にね。


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