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ストレスは生きもの/SP花園

だと、切実に思う事件がありました。
ストレスは人間と共生していて、それは意志を持っているんじゃないか、と。

あれは2月末、高3の娘にとっては受験の最終日でした。
これまで体調管理だけ頑張ってきた私は、ふだん通り娘を玄関から送り出すまでが任務だと思っていたので、それが出来たとたん肩の荷を下ろしました。もうあとは本人次第ですしね。

事件はその日の夕方に起こりました。
試験が無事終わり、出来はともかく『おわったーーー!!!』と歓喜のスタンプが届き、今日はケーキでお祝いしよう🍰と、娘の帰りを待っていたところ。
次に届いたラインが『胃痛いしぬ』。
電車に乗って帰宅中、突然胃の激痛に見舞われたと。

あわてて最寄り駅まで迎えに行くと、改札さえ出られず駅トイレに直行。一時間もそこから動けない状態になってしまいました。
胃の激痛と吐き気がおさまらず、それがどんどん加速してしゃべることもできず。。
『あのとき。私の人生このトイレの中で終わるんか、、と絶望してた。』

見ている方はもう耐えられず、救急車を呼ぼうとした矢先。
娘が声を振り絞って『家にかえりたい‥』と。
『え?? ・・うんわかった、帰ろ!』
動揺していたせいかやり取りをあんまり覚えてないんですが、弱り切った娘をなんとか引きずるように車に乗せて、家に連れて帰ったのです。

家に着くなり、娘はふらつきながらも自室へ直行し、ベッドに潜り込みました。
すると。なぜか不思議なほど落ち着いたらしく、それから徐々に元気をとりもどしていきました。

事件というには大げさかもしれませんが、娘曰く「人生最大のピンチ!!」だったそう。

実は以前にも、大きな試験の後や緊張するイベントが終わった後で『うう、胃が痛い』と言い出すことがあったんです。胃薬を飲んだら治っていたので深刻には考えておらず、今回がつんと思い知らされました。
やはり、受験のストレスは相当なものだったんだ、と。

しかし。本人は全くそれに無自覚で、ずっと元気にしてたし、
『早く(受験)終わらないかなー、終わったら寝倒すねん!それから思い切りはじけて遊ぶねん!!』と、終わることを楽しみにしていたし。
それなのに、終わったとたんこれまでの比じゃない激痛におそわれて、
『わたし、ものすごいストレス溜めてたってこと??』と、自分にびっくり。

で。表題の件なんです。
仮説ですが、ストレスって静かに降り積もっていくもので、主の知らない間に容量オーバーになってしまうことがある。それを主に知らせるための警報が「胃痛」や「腹痛」や「頭痛」といった身体の症状。
普通なら本番前にその警報が出てしまいがちだが、実はストレスは個性ある生きもので、『主が正念場でがんばっているうちは大人しくしとこか・・。でも終わったらちゃんと爆発せなあかん。主をびっくりさせたくないけど、こんなに我慢してたって分かってくれ!!』
・・みたいな意志を、娘のストレス君から感じました。

もちろん、早めにカミングアウトしてくれたほうがありがたい気もするんですけどね。
娘のストレス君は、つい我慢してしまうタイプみたいで・・。
これから彼女がこの健気な彼とどう付き合っていくのか?
『速攻で効く胃薬、常備するわ!』

ちがうやろ。

このnoteをたまに読み返してもらうことにします⚡

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