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ネクタイの歴史を学ぶための基礎知識④

【基礎知識④】
結びにくかったネクタイの縦長結び(フォアインハンド)が、1925年、ネクタイ製法の歴史的大発見により、結びやすくなり、それ以後、様々な縦長の結び方が考案された

【解説】
1924年まで、ネクタイを仕立てる際、生地の裁断を生地の布目に沿って(縦横)に裁断していた。そのため、フォアインハンドで結ぶ際に生地が結び目方向に伸びず、結びづらかった(現在でも生地を縦横で裁断したネクタイは結びづらい)。1924年、ニューヨークのジェシー・ラングスドルフがこの問題を解決する。ネクタイの生地の裁断を「縦横」から「斜め(バイアス)」にカットすることを提案した。これで、*フォアインハンドの結びづらさは解消された。ラングスドルフによる技術革新を経て、**様々な縦長の結び方が考案された。こうして、フォアインハンド・ノット(プレーンノット)の独占体制は、終わりを迎えた。

*フォアインハンドの結びづらさ解消
1870年に誕生した現在のビジネスファッションスタイル(3ピース、折り返し襟にネクタイ)が、1925年の技術革新をへて完全に定着した。それまで、定着しなかったのは、フォアインハンドの結びづらさが要因であった。そのくらい結びづらかった。

**フォアインハンド(プレーンノット)の独占体制終了
1930年、ウィンザー・ノットが流行。1950年頃には、ハーフウィンザーもかなり普及。人々はネクタイの可能性に目覚め、ネクタイが流行し始める。そのくらいジェシー・ラングスドルフ技術革新の功績は大きかった。

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