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発注者が心強いと思うフリーランスの特徴

こんにちは。椿坂です。

大変ありがたいことに毎日沢山の仕事に追われている。うれしい悲鳴とはまさにこのことだろう。(パートナーの皆さま。いつも本当にありがとうございます。m(__)m)

僕はWebディレクター兼マーケターのため、Web制作等のプロジェクトを1人で完結させることがほとんどない。それ故にフリーランスやパートナーのクリエイターの方々とのやり取りは多いため、良い点や苦労する点などは比較的理解している方だと思う。

そこで、この記事では普段発注者側である僕の目線で「この方は本当に仕事がしやすいな」と感じたフリーランスの方のポイントを書き記したいと思う。(尚、ここで挙げるポイントはフリーランスだけでなく会社勤めのクリエイターさんにも共通して言えると思う。)

特にネット上のフリーランスのノウハウは、なぜかフリーランス目線のものが多く、発注者やマネジメント側の人間から発する情報は少ない。フリーランスの顧客は僕のような制作会社や代理店といった法人だと思うし、この記事では発注者側である僕の目線から執筆することになるため、比較的リアリティかつ参考になる話なのではないかと思う。

この記事を通して、フリーランスの方には「あーお客さんはこんな風に思ってるんだ」と感じてもらえると幸いである。
(ちなみに僕も今フリーランスのパートナーを探しているので興味のある方は最下部のbosyuを読んで欲しい)

スキルがアップデートされている

これは特にデザイナーの世界で言えることだが、デザインにはトレンドがある。僕のような日常的にWebデザインに触れている人間からすると、デザインを一目みた時点である程度、トレンドを追えているかくらいは判断出来る。

フリーランスになると、インプットの時間が減ってしまうためか、一定の時期からスキルがアップデートされていないという方をしばしば見かける。しかし、スキルはフリーランスにとって、決して手放すことの出来ない武器であり、最低限満たさなければならない要素だと思う。

Web上の実績等で高品質な実績が開示されていることはもちろんポイントが高い。その他にもSNSやブログ等で積極的に技術情報などを発信しているなど、日ごろのスキル向上の努力が垣間見える方は、比較的安心してお仕事を任せられるように思う。

レスが早くてきめ細かい

異常という言い方は失礼かもしれない。ただ、その早さを表現するためとして敢えて使わせて頂いた。

彼/彼女らはフリーランス市場、いや。ビジネスの世界におけるコミュニケーションの即時性を理解しているのは確かだと思う。

発注者やマネジメントサイドは、クリエイター側の進捗状況というのはどうしても把握しづらい。特にリモートや外部クリエイターとなると物理的に成果物が見えづらいし、気軽な声掛けもしづらい。

つまり発注者側からすれば制作は自身ではコントロール出来ない要素であり、かつ不透明性が高く、かなり不安を感じる部分である。しかし、良いクリエイターはこのあたりの発注者の心理状況を理解してくれているように思う。

そのため、発注者側からの連絡に対して、とにかくリアクションが早い。また、早さだけでなく、終業時に進捗を逐一報告してくれるなど、対応がきめ細かい。恐らく極力発注者の不安を和らげてくれるように努めてくれているのだと思う。

僕たちの業界は残念ながらいまだに「逃げられる」「連絡が途絶える」といったフリーランスが散見される。こういう市場だからこそ、コミュニケーション能力が高いだけでもかなりの付加価値を見出せるように思うし、発注者はフリーランスのコミュニケーション能力の高さに大きく助けられている。

日時指定してくれる

僕とお取引しているフリーランスの方は日時指定が具体的で助かっている。例えば、「来週中」や「~ごろ」という抽象的な言い方はあまりしない。

必ず「明日」「月曜日」と言った言い方をしてくれるし、もっと言うと「~時まで」と時間まで指定してくれるケースもある。

これは恐らく制作をプロジェクト単位で考えてくれていて、「自分の工程の先に別の工程がある」「発注者の先にエンドユーザがいる」ということを理解してくれているからだと思う。

日時を指定してくれることで発注側は次工程の計画を立てやすくなるし、エンドユーザへの日時指定もできるため、不安の連鎖を防ぐことが出来る。

また、日時指定が具体的なフリーランスは大体、スケジュールを厳守してくれる。逆に曖昧な指定をする方は約束を破ったり、提出がギリギリだったりするケースが多い。

日付を指定することによって締め切り効果が働いているのかもしれない。

文面が柔らかくて優しい

フリーランスとのやり取りは基本的にチャットなどの文面だろう。

文章というのは不思議なもので三割増しで冷たく見える。業務的な文面のみでやり取りをしていると「あれ?怒ってる?」「なんか感じ悪いな」と思ってしまうものである。

フリーランスも発注者も人間である以上、感じの悪い人間と仕事をしたいとは思っていない。

僕がやり取りしやすいと感じるフリーランスの方は適度に砕けてキャッチ―な文章をくれる。「!」があるだけでも違うし、顔文字やSlackの絵文字も使ってくれるので相手側の感情がくみ取りやすい。

この問題はフリーランス側も経験しているだろう。「発注者が横暴」「ディレクターが乱暴」といった言葉はSNSで良く目にする。一度接客業を経験している人は接客者に対して横柄な態度を取らないというが、ビジネスの世界も同じだと思う。

恐らく文面が優しいビジネスパーソンはコミュニケーションで苦労したことがあり、他者の気持ちになれる故に優しい文面でコミュニケーションが取れるのだろう。

約束を守ってくれる

当たり前だろ…。とあきれてしまうような内容だが、実はフリーランスだけでなく、約束を守れないビジネスマンはかなりいる。僕も7年半会社員をしてきたが、ビジネスというのは小さな約束の連続であるように感じている。しかし、それが出来ない人が法人個人問わず、本当に多いのである。

たとえば、問い合わせフォームなどに「〇日までに返信します」と明記されているにも関わらず、折り返しの連絡が期限を過ぎても届かないというケースは山ほどある。

また、以前、パートナー企業を探している際にとある企業に電話で問い合わせを入れた。電話時には担当者が不在で「本日中に担当者に折り返させますね」と電話口の方に言われた。あれから半年間、未だに折り返しの電話は無い。

なぜかはわからないが、肌感覚的にもIT/Web界隈はこの約束に対してルーズな傾向がより一層強いように思う。市場がこのような状態だからこそ、日時や成果物の約束を守ってくれるだけでも発注者としてはかなりうれしいものである。

主体性があり提案力がある

良いフリーランスはプロジェクトに対して主体性がある。言われたことをただこなす人も中にはいるが、基本的に御用聞きは信頼を欠如させていく。これはフリーランスだけでなくビジネスマンに共通して言えることである。

たとえば、制作会社からフリーランスへこのような相談があったとする。
制作会社「この要素もう少し大きくできませんか?」
しかし、制作物の制約上、大きくすることは難しいとする。

これに対するフリーランスの方の回答。
A「ここは制作物の仕様上、これ以上大きくできません。」
B「大きくすることは仕様上難しいのですが、先方の意図としては目立たせたいということでしょうか?であれば配色を~~」

Bの方のほうが仕事がしやすいのは一目瞭然である。良いフリーランスの方はコミュニケーションから問題の本質を素早く読み解く。上記の場合、要素を大きくすることが目的ではなく、目立たせることが目的であると素早くくみ取って提案をしたわけである。

当然ではあるが、言われたことをただこなす人よりも、プロジェクトに対して、プロとしての知見をもって、良い成果物を生み出すための提案をしてくれるフリーランスのほうが信頼は厚くなるし、仕事が集まる。

生活のリズムが一般的(に合わせられる)

僕が制作進行の際に苦労したのが生活リズムや常識が著しく一般社会から逸脱している方とのプロジェクト。正直これが該当してしまう人はかなり厳しい。チームとしてプロジェクトに関与するフリーランスとしてはクリティカルかもしれない。

例えば、時間への認識として、
「今週」→日曜日
「明日」→明日の相手企業の始業時間
「今日」→23時59分
と思っている方にしばしば遭遇する。

これは良くない。マイナスではないかもしれないが少なくとも発注側はギリギリ提出される成果物はクオリティに警戒するし、実際にギリギリ提出される成果物は品質が低いケースが多い。

ほかにも生活リズムが昼夜逆転も良くない。人間の構造上、太陽と合わせて生活をしなければ高確率で心身に支障を来す。実際に夜型の人間とプロジェクトを共にしたことがあるが、明らかに精神に異常を来している様子だった。

また、心身以外に、コミュニケーションにおいても問題がある。昼夜逆転の場合、とにかく地球の裏側の人とやり取りしているようだった。連絡をとっても12時間後に見てもらえるわけで、緊急の連絡は絶対に取れない。電話も出来ないからかなり不便だった。
(海外も時差あるが裏を返せば一般的な生活リズムで生活していることを意味する。コミュニケーションの不便さは付きまとうが、心身に異常を来すといったビジネスマンとしての問題は無い。)

もちろん中には夜の方が生産性が上がる方もいるあろう。夜の方が創造性が上がるという研究結果もある。だから夜型を完全否定するわけではない。しかし、一般的な企業や人は太陽とともに動く方が大多数であることは認識すべきだと思う。夜型になる前に一般企業のリズムに合わせて、前述のきめ細かいコミュニケーションは実現できるのか?相手側に迷惑はかけないか?という点は自問自答した方が良いと思う。

反面、朝きちんとslackにログインしていて、業務を行っている様子がうかがえるフリーランスの方はやはり安定感を感じるし、発注側として安心を覚える。

柔軟な対応力がある

気持よく取引が出来るフリーランスの方は交渉事が少ない。たとえば、若干の修正や微々たる変更時に小出しに追加請求をしてこない場合が多い。(僕の場合は、エンドユーザに対してイニシアティブを握っているため、そもそも修正依頼をすることが少ないというのもあるが…。)

恐らく良いクリエイターは見積りの中に既にある程度修正が発生することを前提として見積りを算出しているだろう。修正とは特別なことでもなんでもなくて、プロジェクトの中にあって当然のものである。それ故に多少の変更や修正が生じた際にはわざわざ追加請求の話を持ち出さない。

また、発注側の意見としては、プロジェクト開始前にある程度プロジェクトの予算を決めているから、追加で請求されるくらいであれば初めから多めに予算を取っておいてもらった方が良いと思っている人も多いと思う。(人によるだろうけど)

また、予算の面だけでない。前述の通り、制作系プロジェクトは不確定要素の固まりである。どうしてもある程度は、進行していく中で決まることもあれば変更することもある。つまり修正はつきものである。それ故に、発注側としては、ある程度、修正に対しては柔軟に対応してほしいという本音がある。(これが正しいか悪いかの議論はしない)

いずれにしてもグレーな状態で進行して変に交渉が増えると発注側も「コミュニケーションコストが高いな…」と感じて長い付き合いが出来なくなる。従って、修正前提の見積もり金額を提示しておくか、あるいは、修正に対するポリシーがあるのであれば事前にクリアにしておく方が無難だろう。


以上書いてきたが、コミュニケーションのことを中心にビジネスマンとして当たり前のことばかりを書いてきた。しかし、フリーランスだけでなくビジネスの世界では、こういったビジネスマンとして当たり前のことを当たり前に出来る方は実は少ないのである。

フリーランスでスキルが高い人は沢山居る。確かにいる。フリーでやろうってぐらいだから当たり前かもしれない。ただ、ビジネスマンとして当たり前のことを当たり前に出来るフリーランスとなると激減してしまう。

逆に言えば、スキルが素晴らしくてビジネスマンとして当たり前のことが当たり前に出来るフリーランスの方はやはり強い。そうそう食いっぱぐれることはないのではないだろうか?

少なくとも僕はそんなフリーランスの方であれば、喜んでお取引をしたいと思う。

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弊社ではBtoB企業を中心にWebサイトやマーケティングのコンサルティング、自社メディアの運用を行っております。まだWebディレクター兼マーケターの私とデザイナー/アートディレクターの2名の小さな組織です(厳密には非常勤役員含めて3名)。

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