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まさかのオチの不思議な物語。 ~ 夫婦パラダイス ー 街の灯はそこに ー ~

今週もコングラボードを頂けました。

お読み頂いた皆さま、有難う御座いました!

あ~りが~たや、ありがたや~♪


好きな俳優さんの出演や劇団のチケットをポチリとしたくなりますし、有名な演目もまた然り。

ですが以前、若手の方メインで自分が知らないだけかもしれませんが、聞いたことの無いストーリーの舞台のチケットが、ちょっとお得に手に入る機会がありました。

そこまで期待をしていなかったのですが、思いがけず面白い舞台で(失礼)これは新しい発見でした。

今回は段田安則さんがご出演なので若手云々は当てはまりませんが、何となく気になってポチっとな。

いざ、紀伊国屋ホールへ出掛けました。


ここからはネタバレを含む感想となりますので、これから観劇予定の方は後日お読み頂けましたら幸いです!


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昭和初期?

川の流れる橋の上で、いいところのボンボン柳吉こと尾上松也さんが、飲み屋の給仕をしていたイイ女の蝶子こと瀧内公美さんと駆け落ちの待ち合わせをしています。

尾上さんは浄瑠璃パンクなる創作に入れ込み過ぎて勘当された身の上で、収入の見込み無し。そんなダメ男に何だかんだで肩入れしている瀧内さんも無一文。

途方に暮れる尾上さんへ「実はこの辺りに腹違いの年の離れた姉さんがいる」と、瀧内さんは飲み屋をしている信子こと高田聖子さんのところへ転がり込んで、ちゃっかり二階に間借りすることにします。

そんな高田さんには年の離れた若い亭主の藤吉こと鈴木浩介さんがいるはずですが、「ちょっと煙草を買いに行く」と言って出て行ったきりどうやら失踪中とのこと。

高田さんの飲み屋には、川の向こうで開発されてるIR事業にいっちょ噛みして羽振りの良い、常連客の馬淵こと段田安則さんが通ってきており、時折店屋物を取る際には若いかわいい出前持ちの静子こと福地桃子さんが出入りしています。


特に仕事を探すでもなく、浄瑠璃パンクに思い耽りながら塩昆布を煮るくらいしか何もしない無い尾上さんに対して、上手いこと段田さんに取り入った瀧内さんは、女中の仕事と段田さんのイイコ?の座をちゃっかり手にします。

そんなある日。

高田さんと瀧内さんが出掛けていた店で電話が鳴り、仕方なく尾上さんが電話を取ったところ、それは「これから帰る」という鈴木さんからの連絡でした。

思いがけない鈴木さんからの連絡に高田さんは浮足立ち、やる気マンマンのメイクをしたり美容院へいそいそと出掛けたり。

しかし、この鈴木さん帰宅の一報に出前持ちの福地さんが「そんなはずは無い!!」と急に取り乱し、段田さんもそわそわと怪しい動き。

外では川に死体が浮かんだ!!っと、野次馬と消防車が大騒ぎを始める中、いざ、久しぶりに帰って来た鈴木さんも様子がかなりおかしい。

そんな中、以前店で見つけた古文書を何となく読み解いていた尾上さんが、驚くべき発見をし、福地さんの秘密や、鈴木さんの身に起こった出来事が解き明かされます。

すると古文書を取り戻すべく、段田さんそっくりの寿限無ばりに名前の長い人物が唐突に現れ、その場にいる人物たちを亡き者にしようとします。

福地さんの秘密とは何なのか、様子のおかしい鈴木さんは元の鈴木さんに戻れるのか、寿限無ばりの名前の長い人物による怪しい“呪術”からみんなは解き放たれるのか?
全ては尾上さんの知識と知恵にかかってくるのでした・・・



約2時間で途中休憩無しの舞台でした。

回転するなどの舞台転換は無く、高田さんの飲み屋さん店内がメインで、店内を暗転させてお店の二階としつつ、欄干の出し入れで外のシーンとしていました。

IRや現代風の出来事が混ざっていましたが、恐らく時代背景は昭和初期っぽい大阪と思われます。

全員ほぼ関西弁なので部分部分で聞き取りにくく、意味が繋がりにくいところがありました。

ストーリーの前半は人間模様で、後半はプチサスペンスとスピリチュアルテイストから、まさかの夢オチ気味でした!!

寿限無風の名前の段田さんが登場してくる辺りから、かなり唐突感があり、戻って来た鈴木さんが実は河童だったりなど、不条理もののテイストなのかなぁと思いました。

ところどころで尾上さんが歌舞伎の見えを切るシーンは流石だなぁと思いましたが、関西弁に余り触れる機会が無いせいか、前半の早い会話のやり取りは分かり難かったです。

もう一回見る機会があれば、なるほどそいうことか!と、なりそうな気がしますが不思議な舞台でした。

舞台初日で若干微妙な感じだったので、回数を重ねた舞台後半はこなれてくるのかも、っと偉そうに綴ってみます(笑)


会場に早く着き過ぎたのですが、そこは紀伊国屋ホール、本を色々見て回れたので助かりました♪


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