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自信、それは人を居丈高に。

事はポストに入っていた郵便物で始まります。

お役所からの郵便物で、素敵なお便りは殆ど読んだ記憶がありません。

還付金が詐欺では無く実際に予定されていても、口座に振込が入ってから数日後にお知らせが届きます。

「振込」というお手続きを完了させてから、次に進む。

「〇月〇日振込予定」なんて、予定は未定なことはしないと見えます。

手堅さ、それがお役所。


そのお役所のひとつ、税務署からのお便り。

ひと昔前は、そんなにあんたは偉いのか!!?っとプンスカするほど、上から物を言う役所でした。(妄想?)

ですが、だいぶ前に税務署が猛烈にバッシングを受けるような不祥事?があった記憶があり、腰の低い対応に変わりました。

お便りを開封すると「督促状」の文字がババーンと登場!!

サイコー!!
じゃない、Psychoで315な督促状。


なんですと??

思い出される数年前・・・

しみじみした金額である、会社の所得税の納付を忘れていたことがありました。(年一括では無くコツコツタイプの毎月10日に納付を採用中)

納付期限の1週間後に腰の低い感じで「行き違いでしたら申し訳御座いませんが・・」から始まり、電話にて納付について確認されました。

支払予定の請求絡みのクリアファイルには納付書がチラリズム。

はっ!! 忘れとるがな!!

「うっかり忘れておりました、本日郵便局へ行って参ります。延滞税はつきますか?」っと、元金融機関勤め人として「こんな金額には付かない」と理解しつつ、署員さんより更に腰を低くしながら確認。

「あ、延滞税は御座いません。お早めのお手続きをお願い致します。」

電話を切るや否やで最寄りの郵便局へ走りました。


しかし、いまは年末調整の還付金が多かったので、納付対象の所得税が無い。(給与のしみじみ具合がそれとなくダダ漏れ)

更によくよく見ると、自分個人宛。

住民税は口座振替にしており、順調に引き落とされており問題無し。

あるとしたら確定申告ですが、これは期限内に申告書を作成し、郵送したその日に納付もするスピーディさを見せました。

申告に間違いがあって、追徴かしら?

しかし、督促は申告した際の額面で来ています。

「払っとるがなぁぁぁ!!!」

「行き違い」でも無く「払った」という自信で鼻息☆超突風。

しかしこのお便りをシュレッダーにかけるには、ちょっと心細い。

確認は大事、えぇ、知ってるわ、大事ってこと・・・

アンニュイな気持ちが電話番号をプッシュさせます。


アクセントのおかしい電子音声に促され、該当のプッシュ番号を押し、督促係に取り次いで貰います。

督促おねーさんが、感情の無い声音で登場。

心当たりの無い督促状が届いた旨を説明し、

「自分は〇月〇日に〇〇郵便局でお支払いしておりますが。」

自信があるので、落ち着いた大人のトーンで話せます。

しかし、おねーさんは記録が無いと言います。

納付領収書を見ながらなので間違いありません。

・・・ありませんが、懸念材料発見!!!

白地の納付書が無かったので、会社にあった「整理番号」や印刷済の「会社の住所・氏名」を二重線で消した「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書」の納付書で納めています。

その旨をおねーさんに伝えると・・

「あ、そちらは納付書が違うので、違う部署の管轄になりまして。。納付はされておられるようですが念のため管轄に確認致します。」と。

「そうですか、ではこちらのお便りセットはまだ持っていた方が宜しいんでしょうか?」

「いえ、処分・・、あ、えーと、あのぅ、処分頂いても結構ですが・・」

煮え切らないおねーさんは、自分が大人のトーンで語った納付の事実をひょっとしたら信用していないのかもしれません。
(疑心暗鬼が炸裂)

「では、4月末まで連絡が無かったら処分とさせて頂きますね。」

「あ、いえ、あ、確認出来ましたら、ご連絡差し上げますが・・」

「時間掛かりますよね? 4月末まで持っておきます。お手数お掛け致します。」(THE・慇懃無礼)

この会話は4月半ばのこと。

ペラペラの用紙2枚を持て余すほど、スペースの無い事務所ではありませんことよ!!(心の声)

「・・・では、そのように。。」

自信を持っている人と、無くし気味の人。

大間違いをしている可能性・・というか、間違えてたのに「納付している」という自信一点張りで溌溂と慇懃さを発揮。

お役所仕事だから時間がかかるだろう・・と、電話を切り、鼻をひとかみし、ぶら下がり健康器にひとぶら下がりしていると電話が鳴りました。

「もしもし〇〇で御座いますぅ!」と、いつものように上っ面だけ若々しい高い声で受話器を上げます。

「〇〇税務署の△△で御座います。」

まさかの数分後の折り返しテレフォン!!

「先ほどの件ですが、納付の確認が取れました。有難う御座いました。」

ベテランのレジ担当者のようなスピーディな仕事っぷりに驚きながら、

「来年は所定の納付書で・・、郵便局さんに納付書の在庫ってありますかねぇ?」

そんな郵便局事情は知らねぇよ!とおねーさんは思っているはずですが、間違った納付書で納付し、おねーさんの手を煩わせた負い目は、一気に語り口調をあわてんぼうに変身させます。

「個々の郵便局の事情は分かりませんが、在庫なさっている局もおありかと・・・」

「来年はくれぐれも間違えないように、きちんと納付致します。お手数お掛け致しました。。。」

「いえいえ、こちらこそ有難う御座いました♪」

先の電話の単調さから一変し、仕事をやりきった爽やかな口調のおねーさんになっていました。


人は「やった」と確信を持っていることに関して頑なになってしまいます。

一歩引いた目線で「でも確認しとくべき?」といった謙虚さを持ちたいものですね。

だから後日、ひとり大相撲になるのです。


あぁ、悲しみが止まらない。

せっかくなので、自爆したけどノリノリで歌い踊ってしまう素晴らしいこちらを貼っておきましょう。

名曲ですわ!


(後ろめたさを杏里さんのせいにしちゃ、ダメ! by 心の奥さん)


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