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勝手に作成!Backyardで作るSmartHR社の入社対応の業務フロー

こんにちは、Backyardの武内です。
2021年後半からBackyardのβ版テストを実施してきましたが、そちらが2022年3月末で終了するため、開発側は製品版への移行に向けての最終仕上げ段階に入っております。

まだβ版ではありますが、活用方法をイメージいただく程度にはできてきており、Backyardの導入を検討いただくにあたっての判断材料をご提供するべく今回のnoteでは私たちの方で勝手に作成した「SmartHR社の入社対応の業務フロー」をご紹介していきます。

1.なぜ業務フローを勝手に作成しているのか

β版テストに参加されている方々からは様々なフィードバックをいただいており、機能のリクエストやバグについてはしっかりと今後の開発で取り込むようにしているのですが、Backyardの活用方法について「自由度が高すぎてどういう風に活用したらいいかが分からない」というお声をいただくことも増えてきました。

業務のフローチャートをMiroWhimsicalなどのツールで作成した場合、進捗管理はAsanaTrello(もしくはExcelやスプレッドシート)上で行わなくてはいけません。これらが分かれていることによって起こる問題点は、メンテナンスに手間がかかることと、業務の全体像をではなく目の前のタスクを処理することが目的化しやすいことです。

それらの問題点を解決するために、Backyardは業務フローを構築して、その上で進捗管理を行うことが出来るツールとして開発をはじめました。担当者は毎回業務フローの上でタスクを処理するので、業務プロセス全体を意識しながら仕事を進めることができますし、マネージャーは業務フロー上でパッと進捗状況を確認することができます。

・・・というのがBackyardというツールの説明なのですが、世の中にあるタスク管理ツールやプロジェクト管理ツールとは似ているようで違うため、「いまいち何がいいのか分からない」というフィードバックも多数いただきます。

1番有効な打ち手はユースケースを提示すること、つまりは導入事例などを通じて「実際にどういうふうに使うのか」をご理解いただくことです。しかし、まだプロダクトはβ版につき、導入事例と呼べるほどのものをご提供できません。

そこでこの「勝手に業務フローを作成」企画をやってみることにしました。既に回っている業務フローで公開されているもの(公開していいもの)を使って、「もしBackyard上で業務フローを作ったら」という妄想企画。

業務フローの整理は、私が業務設計コンサルティングを手掛ける中で、必ず1番最初のミーティングで実施していたものです。当時はホワイトボードを使って対面で実施することがほとんどでしたが、Backyardというツールを使えば簡単に非同期でも実現できるということを体感していただけるのではないかと思っています。

なお、note掲載時に許可はとっているものの、ここで取り上げる企業でBackyardの導入が決まっているわけではありません。

2.SmartHR社の入社対応の業務フロー

第一弾は、弊社の株主でもあるSmartHR社の入社対応の業務フローから。なお、以降は組織の方をSmartHR社、ツールの方をSmartHRと記述していきます。

SmartHR社の入社タイミングは毎月1日・16日の月2回。中途採用のみで、新卒採用は現状では行っていません。多い時で1回に20人超の人が入社してくることもあり、入社対応の業務フローは整理され、全体プロセスも常に更新されていっています。

SmartHR社の入社対応の業務フロー

これらのプロセスを完結させるために、少なくとも人事、労務、総務、情シスという4つ部門が連携する必要があり、入社する方に対する個別コミュニケーションや手続きが発生し、管理するべきタスクの量は膨大です。

SmartHRというツールの中にも入社手続きに関するチェックリスト機能はありますが、社会保険手続きに特化したものであり、入社対応全般に関連して発生する広範なタスクを管理することはできません

SmartHR社では、上記のように業務フローで流れを可視化し、詳細な社内ドキュメントを共有することで、入社に関わる人・部門の中で全体の流れについての認識を合わせています。一方でパソコンの手配や各種手続きなどの個別のタスクは各担当者・部門が責任をもって完遂させることを前提に、個々のタスク状況などの細かい確認は行われていませんが、入社対応の発生頻度や影響範囲が広いことから、SmartHR社では旗振り役に相当する役割をおくことで、全体の流れが滞りなくいくようにしています。

現状大きな問題があるわけではありませんが、課題があるとすると継続性と代替性の部分でしょうか。入社対応の業務プロセスで使用するツールとして、SmartHR、2つのスプレッドシート、そして各部門が使用するタスク管理ツールがあり、コミュニケーションはSlackで行われ、かなり情報が分散してしまっています。社内ドキュメントなどに全体の流れや使用ツールなどはまとめられていますが、かなり複雑かつ広範囲のため、担当者以外の人が理解することは難しいでしょう。

ある程度の知識や経験が必要な領域であるため、ファーストフード店のマニュアルのように「誰でもできるようなもの」に落とし込むのは難しいのですが、このままでは引き継ぎの際にやや不安が残ります。

この業務フローをBackyardに落とし込むとどうなるかを見ていきましょう。

3.Backyardで再現した入社対応の業務フロー

Backyardで作成した業務フローの全体

業務フロー図としては大きな変更はありません。Backyardの特徴は各カードの中に期限、担当者、タスクなどを埋め込めることですので、真価はカードを開いたところにあります。

「Slack関連」業務カード

こちらは「Slack関連」業務カードの内容です。各タスクはタイトルだけでなく、複数行書けて、リンク設定や装飾も可能なので、詳細ドキュメントやフォームへのリンクを設置しつつ、業務を進める上での手順に並べてあります。

「各種アカウント作成」業務カード

こちらは「各種アカウント作成」業務カードの内容です。実際には各種マニュアルだったり、各ツールの管理画面へのリンクを設定すると思いますが、あくまでもサンプルなのでツール名称だけを並べてあります(ツールはすべて私が仮でいれたものです)。

業務フロー上で進捗管理ができる様子
業務フロー上から業務カードを開く様子

また業務フロー上でタスクが処理されていくため、全体のプロセスの中での進捗状況を把握しつつ、個別のタスクを管理することもできます。常に業務フローの中で処理を進めていくため、各担当者が自分のタスクだけでなく全体の流れを意識しやすくなる構造にもなっています。

各部門では管理したい業務やタスクの粒度は異なるのが当然ですが、AsanaやTrelloで「4月1日入社」というタスクを作ってしまうと、タスクの中に非常に雑多なチェックリストが100件以上並ぶことになってしまいます。

Backyardでは各カードごとに担当者をアサインし、期限を決めつつ、カードを並べて線でつなぎ、関連性や順序を整理することでレイヤーの異なる情報が混在することを防げる仕組みになっています。

また、ホーム画面では自分がアサインおよび共有されたカードを一覧で表示する機能があるため、「自分がやるべきタスク」を即座に把握することもできます。

Backyardのホーム画面

現在のβ版ではSlack連携と詳細な権限管理機能が未実装なため、SmartHR社での入社対応の業務フローの管理ではBackyardはまだ使われていませんが、これまでのツールでは難しかった部門をまたいだ情報共有や進捗管理の機能に期待をいただいています。

4.おわりに

Backyard上で作ってみたSmartHR社の入社対応の業務フローはいかがだったでしょうか?具体的な活用方法としてのイメージが湧いていただいたのであれば幸いです。

β版についてはこちらからご登録いただければすぐにでもご利用可能です。導入時のサポートも実施させていただいておりますので、入社対応業務に課題をお持ちの方はぜひ試してみてください。

また、「デモをして欲しい」、「うちの業務もBackyard上で再構築してほしい」などのご要望がありました、こちらもお気軽にWebサイトのお問い合わせからご連絡ください。

最後に絶賛採用中です。バックオフィス領域を大きくアップデートしていきたいと思っていますので、興味ある方がいましたらまずはカジュアル面談からお気軽にお申し込みください。


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