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つれづれ //日々のこと

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日々、考えていること。
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芸備線に乗って

芸備線に乗って

今年95歳になる父から、昭和20年8月6日の話を聞いたのは新型コロナが蔓延していた最中だった。原爆投下時、広島駅近くにいた事。すぐさま北の方角に歩き続け、辿り着いた芸備線の駅から貨車に乗り、岡山県まで帰り着いたと。驚きだった。併せて、あえて戦争や原爆を子どもの私たちから遠ざけて育ててくれたのだとも感じた。偏見や差別から守ろうとして。私は父があの日見た風景を感じたく、芸備線に乗りに行きたいと思うよう

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七福

七福

私の母を月に一度、かかりつけ医のところへ連れて行くことがこの一年余り続いている。
この医院の2階には、デイケアの施設が併設されていて、母も週2回、ここを利用させてもらっている。
送り迎えの車に乗り、楽しく通っている様子である。

ある日の月一通院日。
新年初めでもあり、余り混んでもなく、母の一方的なおしゃべりに先生も少し付き合ってくれているようだった。
母が「先生の車のナンバー、七福じゃなー。めで

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父の8月6日

父の8月6日

私は焦っている。赤字ローカル線のひとつ、芸備線の存続問題のニュースを耳にしてからは、この気持ちが一層強くなっている。
 それは一昨年、父が初めて口にした、昭和20年8月6日の自身に起きた話に始まる。16歳の父は陸軍経理学校受験のため列車で岡山から広島へ。そして早朝、広島駅から北西の小学校に向かった。試験開始までの時間を、日差しを避けるため校舎に挟まれた日陰の校庭で整列して待っていた。一瞬、瓦やガラ

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マスク考

マスク考

マスクについて感じたことなど。

うちの会社はユニフォームがあって、職場での姿に個性を感じることはない。靴も安全靴だし。出退勤は私服だけど、マジマジと見ることもないし、オシャレもする必要がない。
退社後、これといって用事もないのだろう。釣りに行ったりする人もいるけど。
今年に入り、マスク着用。マスクは特に規定がない。営業職は別だけど。で、大人しそうなイメージの人がガッツリ黒をして来たり、お局様は手

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いのち

いのち

桜の咲く頃が苦手になったのはいつからだろう。

桜は日本に住んでいると、春のシンボリックなものとして多くの人は心待ちにしている花である。

寒い毎日が終わりを告げ、土の中のものが命を吹き返す。

生きるということを目に見せてくれる季節だ。

お花見として、たくさんの人が集いワイワイやっている。

楽しく。

この「生」が重いのかもしれない。
耐えかねるものなのだ。

だからか、花びらが散る頃が待ち

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記し

記し

先日、兄が逝ってしまいました。

突然の知らせでした。

お正月、実家で両親と兄の子、孫と会ったところでした。
それきりになってしまいました。

兄とは5歳離れ。
だからか、小さい頃も本気で喧嘩したこともないし、進学や就職の時期も違って離れていたので、あまり関わりなくそれぞれ生活して、大人になってしまいました。

仕事についてからは、よくあるお互い日々の忙しさにかまけて、家族を持ってからは特に連

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無題

無題

西日が射し込む前に 簡単な夕飯を作るとこにして

少し度数の高い流行りのビールのロング缶をプシュッと開けて

すると、

読んでいた「原民喜」の世界をひこずっていたようで、

死にたいと安易に思っていたあの頃と混ざり合う鈍い感じに

酔いが緩やかにやってきたのか

歳をとることの感謝といえば「鈍くなること」

それによって心が平らになっていること

酔いと原民喜

夏の狂いそうなこの暑さと原民喜

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ある一日

ある一日

台風が夜半から接近するというので

日曜日は出掛けないと腹をくくり

朝いちから

着ない服をまとめて片付け

そうめんを茹でて

雨が小降りになった隙をみて雨粒のついた

ガラス窓を拭いて

カンガルー日和を読み返し

家庭菜園で採れた夏野菜の

ピーマンとナスの入ったカレーを作り

冷えたトマトを切り

キュウリは甘酢に漬けて

シャワーを浴びて

冷たいビールを飲みながら

安部礼司を聴く

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無題

無題

仕事して 食べて 寝て を

毎日 繰り返し

そして 付加価値として

それが 楽しいのなら 人を 喜ばせてあげる
#雑記

植物、茂れる

植物、茂れる

だんだん暑くなってくると、観葉植物が元気を出して、ぐんぐん新しい葉を増やしていく。

花をつける植物より葉、Onlyのものが好きで置いている。

先日スーパーで、買い物を済ませ出口まで来たところで、一角にある花のコーナーで足が止まった。

切り花や立派な花をつけた鉢ものから少し離れたところに、値下げされた観葉植物が置いてあるコーナーに目がいく。

半額になっている。
葉が少なく元気のない感じ。

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無題

無題

キッチンでスウィング

ラジオからごきげんな歌が聴こえる

今日はおいしいビールを飲もう

ご飯も自分だけのために作る

チーズフォンデュにしようか

それともロールキャベツ

でも、ポテトチップスとビールで済まそうかな

だって誰にも叱られない
#雑記

2018年あけましておめでとうございます

2018年あけましておめでとうございます

新しい年が始まりました。

さぁてと、今年はどう過ごしましょうか。

去年、年頭に思ったことができなかったことをまた今年も挑戦していく。

のが、ひとつ。

去年は本当に願いが叶ったことが多かったので、目標をクリアしてしまった。
今年は粛々と地に足つけて、やりたいことができる現状に感謝しつつ、もし、この状況が打ち砕かれたとしても腐らず、まず、目の前の事を終わらせていく。

そんな一年にしよう。

ビニール傘が好きだ

ビニール傘が好きだ

ビニール傘が好き。

ビニール傘が好きなんじゃなくて、

ビニール傘越しに見る風景が好きなんだ。

透明なものもいいけど、

ミドリやアオ。

水玉模様のあるものも。

傘越しに見る空が好き。

だから、雨降りも嫌いじゃない。

もうすぐ梅雨入り。

色付きの景色を愉しむのさ。