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大学に一銭も払わずに卒業した男の話 part2

前の記事は入学金の話だったように思う。

少し話が前後するが、実は世の中には「高校時予約型奨学金」というものがある。(これ重要!)

これは、大学に進学しようとする高校3年生を対象に、「受かったら大学4年間奨学金を差し上げますよ~」というもので、どこかの超有名企業をバックに持つ財団が行っていたりする。


自分はその財団に入学金を払ってもらったのだ。
なんなら、大学4年間の給付奨学金は毎月相当なものだったし、研修に参加させてもらえたり、財団もちで東京出張ができたりした。

ぶっちゃけ、バイトしている学生には本当に申し訳ないくらいにはいい思いをさせてもらった。


おそらく、この財団ベースの高校時予約型奨学金というやつは、日本学生支援機構の奨学金とは違って、すべての高校に案内がいくわけではない。

つまり、身も蓋もない言い方をすれば、高校時予約型奨学金というのは「頭のいい」「公立高校」に所属する「貧困家庭の学生」でなおかつ「優秀な大学」に入れそうな見込みのある学生が対象の奨学金のことが多い。

(もちろんすべてではないが、待遇が良いものは上記のような感じになる)
そして、「優秀な人間・高い確率で優秀になりそうな人間だけが欲しい」から、最初から高校を選抜し、特定の高校にしか声をかけない、なんて普通にある。

なんと、「大学進学におけるおいしい情報」だって高校入学時の学力ではかられてしまっていたりする、ということだ。

※繰り返すが、「すべての」というわけではない。筆者個人の観測範囲内では、という話である。京大というバイアスがあるということもご承知おきいただきたい。


「ずるい!」と思うか「当然だ」と思うかは受け手次第だろう。

だが、残酷な資本主義社会では「持ちうるものはますます持つ」ようになり、「持たざる者はますます持たざる」ようになっていくようなシステムばかりで、それが当然視されている。


自分は少しでも、これからの若人がこの流れに少しでもあらがやすくなるように、「こんな方法もあるよ」「こんな学生もいたんだよ」って気持ちで記事を書いている。


続く

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