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ヒップホップとジャズやロックとの融合が破壊的イノベーションを創造するヒントを教えてくれる

ダイバーシティ&インクルージョンがイノベーション創出に欠かせない重要な経営戦略として位置づけられる必要がある

このことに異論を唱える人は ほとんどいないでしょう

ダイバーシティ&インクルージョンの本質は 年齢や性別 国籍といった表面的な人財の多様性確保ではなく 個々の能力を発揮し企業経営に貢献してもらうこと

このことにも異論を唱える人は 少ないでしょう


「多様な能力が”真の意味”で発揮できる人事・マネジメントの枠組みが出来ていますか? 自社にとって使い勝手の良い社員を優遇する企業文化を改めましたか?」

この問いには モゴモゴとハッキリしない回答をする経営陣は多いのでは?


組織がイノベーションを起す場合にどんな構造をとるべきか?


『価値観の違い』と『思考法の違い』で4つの領域に分けてみます 

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人はそれぞれの『価値観』があって 「何を良し」として「何が悪い」という善悪をどう捉えるかという『ものさし』は違います

この『価値観』が違い過ぎると 混乱・対立 に繋がりやすいのは事実です

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『破壊的イノベーション』が創造できる組織構造

同一組織内では 

上図③【価値観の違い=小】【思考法の違い=大】


企業文化の違う企業同士のコラボ オープンイノベーション で

上図④【価値観の違い=大】【思考法の違い=大】


上図①【価値観の違い=小】【思考法の違い=小】 は『持続的イノベーション』が起こる可能性がありますが 

”なんちゃってダイバーシティ” です

上図②【価値観の違い=大】【思考法の違い=小】

これは”無駄ダイバーシティ”です



ジャズとヒップホップの融合による破壊的イノベーション


時代背景や流通市場の状況も違いますが 

ジャズ専門レーベルであったブルーノートで一番売れたレコードは?


1991年にロンドンで結成されたヒップホップ・グループ【US3(アススリー)】のファースト・アルバム『Hand on the Torch』(1993)です


ニューヨーク・ブロンクスで産声を上げた ヒップホップ が ロンドンに渡り モダンジャズ・レコードをサンプリングするようになっていき

1992年 ブルース・ランドヴァル(当時のブルノート・レコードの社長)は グラント・グリーン(ジャズ・ギターリスト)の曲を無許可でサンプリングしていた【US3】と正式契約を結び ブルーノートの音源を無制限の使えるようにしました


【US3】は ハービ・ーハンコックが1964年に発表した「Cantaloupe Island」をサンプリングすることで 新しいヒップホップ・トラック「Cantaloop (Flip Fantasia)」を作り出し大ヒット


ここから ヒップホップ・ムーブメント が世界中に広がっていったと言っても過言ではありません


『おじさん』と『若者』のダイバーシティー&インクルージョン

ブルース・ランドヴァル(1935年生)という『おじさん』の先見性と想像力 そして覚悟と決断

ヤンチャな若者【US3】に対する【ブルーノートの音源を自由に使っていい】とした『権限移譲』によって創造できた 破壊的イノベーション


ヒップホップとジャズの融合

『温故知新』⇒『温故創新』⇒ 破壊的イノベーション



変革の目詰まり原因になるオッサンという人種


昔気質のジャズ・ファンである『オッサン』に若者が

「ジャズもヒップホップも 人種差別から創造されていったダイバーシティ音楽ですから 相性は抜群でよね」

と声をかけたら 『オッサン』の回答は?

「ジャズの本質が全くわかっていないね ダイバーシティの意味すらわかっていない それじゃダメだね」

更に若者が『オッサン』に問いかけます

「モダンジャズと ヒップホップは インプロヴィゼーション ビート感 インタープレイ といった多くの点で共通点があって フリースタイル(ラップ)は ジャズメンの即興パフォーマンスを彷彿とさせます」

ここで『オッサン』は 声には出さすに 心の中で呟きます

最近の若者は 何もわかっていない  全く勉強していない


この『オッサン』のリアクションこそが 変革目詰まりなんです


自分が知っている範疇用の「ものさし」しか持っていないので 自分が知らないモノゴトには『まず否定から入る』という習性があります

『故きを温ねて新しきは無視する

これが『オッサン』という人種の特徴です



ヒップホップが落ちぶれかけたロッカーを救った


1970年代半ばに絶頂期を迎えていた エアロスミス

1979年 ギターリスト ジョー・ペリー脱退

1981年 ギターリスト ブラッド・ウィットフォードも脱退

80年代前半には 忘れられたロックバンドに


1984年 エアロスミスは オリジナル・メンバーに戻って 8thアルバム『ダン・ウィズ・ミラーズ』をリリースしましが ヒットせず、、、


1975年リリースのエアロスミス3rdアルバム『闇夜のヘヴィ・ロック(Toys in the Attic)』収録曲 ♬Walk This Way♬ 

既にヒップホップファンに愛されていて 

イントロの4小節をループしてラップ していました


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ヒップホップ・グループ 【RUN DMC】は

♬Walk This Way♬ のリフをサンプルして 独自の曲を作ろうと思っていた矢先に


プロデューサーのリック・ルービン(デフ・ジャムレコード創業者)から

「♬Walk This Way♬のオリジナル歌詞と同じリリックでカバーをしたら面白いんじゃないか?」

提案されたんです


【RUN DMC】は 当初

「いやいや、さすがにロックとラップの融合みたいなのやりすぎだよ!」

と難色を示したのですが、、、



この曲が大ヒット!

ヒップホップの新たな扉を開いた 破壊的イノベーション


この曲に力を借りて エアロスミスは ロック・シーンの最前線に復活!


おじさん(リック・ルービン)】 と 【若者(RUN DMC)】そして【おじさん(エアロスミス)ダイバーシティ&インクルージョン


ヒップホップとロックの融合

『温故知新』⇒『温故創新』⇒ 破壊的イノベーション



自己変革(Reform of Sense)


『自己変革』とは

自分のセンスを 今風に リフォームすること


『自己変革』とは

難しいことはわかりやすく わかりやすいことは面白く 面白いことは深く


『自己変革』とは

夢中になること  Dream On 



組織を変えるのは?


若者 

よそ者 

変わり者




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