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利島・下田に行ってきた(その4)

 自画自賛だけども、今回の旅も良いパッケージであった。構成がしっかりしていた。旅の始まりは船。出航と同時に一瞬で日常から切り離される。そして道中には山・島・海・温泉がある。日本のすべてが凝縮されているようだ。さらに帰りは電車に2時間乗るだけで一瞬で東京に着く。このあっけない終わりかたが桜の散り際のようで美しい。極めて日本人好みの行程だと思う。繰り返しの自画自賛だけども、旅を作る才能があると思わざるを得ない。

 さて、旅もいよいよ終盤である。思い出すために行程と現在位置を再掲。

いまここ

 利島から神新汽船に乗り下田に渡ってきたところだ。ビールを甲板で飲んで、ほろ酔い気分で船室のカーペットでちょっと眠ったら下田の港についた。良港っぽいいい地形をしている。気持ちが良いので海沿いの道を市街まであるくことにした。港町は道が海に近くて良い。

 しかし道も整備されてるし人も多いしずいぶんと都会にきた感じがする。以前都心から電車で下田に来た時は、いやあ外れの外れまで来たなあと思っていたのだが、どこからくるか変わるだけでこれほど印象が違うものだとは。

 この時点で結構いい時間になっていて、今から行く場所もないので早速メシにすることにする。旅の楽しみは飯と酒ですよ。宿を予約するときに教えてもらったおすすめの店にいくことにする。

◼️開国厨房なみなみ http://shimoda100.com/restaurant/naminami/
◼️酒処なぶら http://shimoda100.com/restaurant/nabura/

 1軒だけでは物足らず、結局2軒ハシゴした。とくに2軒目は店の雰囲気も良かったし美味しかったなあ。酒と魚と貝が美味かった。次来たときも行こう。

 そして今晩の宿に向かう。宿はこちら。

■温泉民宿 勝五郎 http://katsugoro.com

 平日ということもあり私しか宿泊客はいなかったが、最近リノベーションして再オープンしたらしく、大変おしゃれで綺麗な宿であった。温泉も気持ちよかった。広間で遊んでるオーナー夫妻の子供もかわいかった。こんな、いろんな人に善意しかない状態で話しかけられる環境で育ったら人懐っこい子供になるだろうね〜と思ったりした。

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 翌朝は、ごはんと味噌汁とアジのひらき。シンプルだけどアジと味噌汁が死ぬほど美味くて感動した。飯の後はチェックアウトまで縁側(写真の左側の白い椅子あたり)でコーヒーを飲みながら台本や旅行記を書くフリをしたりしていた。ゆったりしたいい時間であった。

 その後、オーナーのご厚意で駅まで車で送っていただき、2日目の行程が始まった。どうでもいいが、駅前に東急ストアがどーんとそびえており、やっぱ伊豆は東急の場所だなあと思ったりする。

 さて、向かったのは寝姿山。車の中でオススメされたので行ってみることにした。下田の街と港を一望できてロープウェイでお手軽に登れる山だ。そして最近水戸岡鋭治さんがデザインしてリニューアルしたレストランが頂上にあるらしい。いいじゃないの。どんな感じなのかしら。

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 よかった。眼下に下田湾と遠くに伊豆諸島を見ながら地ビールを飲む。おされ。いい。

 行きはロープウェイだったが、帰りはケチって歩いて山を下ることにした。別荘の成れの果てだとか、ホテルの裏側とか、観光地の裏側を見ながら歩くのはそれはそれで楽しかった。そして山を下ったところで昼食。ここも民宿のオーナーオススメの店。言われるがままに動いている。

 ◼️上の山亭 http://shimoda100.com/restaurant/uenoyamatei/

 ここはオーナー一押しなだけあって、魚がとても旨かった。なんと表現すればいいんだ。語彙力がなくて恥じ入るばかりだ。多くてホクホクで旨い。そしてコスパがいい。

 飯を食ったらいい時間になったので、踊り子に乗って、ビールを飲みながら帰宅した。新たなルート開拓もできた、いい一人旅だったなあ。

(了)

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