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「断言する勇気」があるか?

皆さん、今日もお疲れ様です。

私も営業をしていく中で、最近ですとありがたいことに、お客様の正直なお悩み、本音のご相談をいただくことが多くなってきました。
なかなか本気の会話をしてくれないお客様も数多くいる中で、営業としては冥利に尽きるお話でありますが、あるお客さんに商品のプレゼンをしている時にぶつかった壁、そしてその時上司に教わったことを記します。

1. あるお客様の「悩み」
2. 見えないものを「断言する」
3. 営業のスタンスとは


1.あるお客様の「悩み」

今年度から新たに引き継いだお客様で、毎回ミーティングでは上の方も同席いただき、非常に我々の情報量や、商品の質の高さに期待を持っていただいているんです。

そのお客様のお悩みは「客が集まらない」という、なんとまあシンプルな課題でした。

もちろん、このお悩みに対し、我々は自社のソリューションを持っていき、「これならそのお悩み解決できます!」とお伝えしました。
ここまではまあ普通の営業かなと。

しかし、お客様にその時言われたのが、「これで100%成果が出るなら発注する」と言ったお言葉でした。

あれ、と。スペックも全てお伝えし、お客様の課題にもアプローチできる商品のはず。

その言葉を言われた私は、「いや、100%とは言えませんが・・・」という曖昧な回答をし、「次回までにこの商品を〇〇様に実施いただいた場合でシミュレーションをして、費用対効果を、、、」とその場を濁し、結局はその商品は結論見送りになりました。


2.「見えないもの」を断言する

このミーティングが消化不良で終わり、事務所に戻り上司に報告しました。

「今回は商材のスペックは伝わったと思いますが、数的根拠にかけており、
次回はそこを明らかにして再提案します」と私から話したところ、
じっと聞いていた上司が口を開きました。

「お客様は本当にその商品の採択にあたり、シミュレーションとか、数字を求めているのか」

「いや、求めてるでしょ、何呑気なこと言ってるんだこの人は」
と正直思いましたが、聞いていると妙に納得してしまったんですね。

上司は続けて、

「お客様はこのマーケットがどうなっているか、具体的な動向などは詳しく知らない。それを知っているのがプロの我々。お客様が求めているのは成功に対する”期待”でなく、”確証”。我々が成功の確証を持って商品を提案する。成功しますと”断言”する。そしてお客様をリードしてあげることが大事じゃないか」

はっとしましたね。

「100%成功」なんて誰にも分からないんですね。当たり前のことですけど。
しかし、我々が自信を持って、「成功できる」と断言してあげること。
それによって、お客様の進むべき道をプロの視点から示してあげることが、
数字やシミュレーションなどの小手先の武器より、何よりも大事だということを感じました。

3. 営業のスタンスとは

上に述べた通り、営業の我々はお客様に商品を買って欲しいという意思が先行するあまり、お客様よりも下手に出ることを正義とし、商品の購入、その後の成功はお客様に任せるという、非常に無責任なことを平気でやってしまっているんですね。

本当に信頼のおける営業マンというのは、お客様の悩みや質問に即座にかつお客様が満足するように帳尻を合わせながら真摯に答えていく営業マンを指すのではなく、無知を惜しげもなく曝け出してくれたお客様に対し、自分たちがその業界のプロであるという自負と矜持を持って、お客様をリードする存在のことを指すのではないかを感じます。

このお客様と話始めたのが去年の6月くらいからでしたが、
今では私の担当させていただいているお客様の中でも、かなりの数の商材をご購入いただき、「我々を引っ張っていって欲しい」というありがたいお言葉を頂戴しております。

見えないものを断言する力。日々心がけていきたいですね。





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