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山の話をしよう

気付けば夏は終わりかけている。太陽はどこかさみし気で、セミの残党がたまに鳴き叫び、雨はジャンジャン降りまくっている。そんな今年の夏に皆は何をしただろうか。

ちなみに、僕は山に登った。
元々登山趣味はなかったものの、縁あって花粉と降雪の時期以外は登山をするようになり、百名山も40座程登った。なぜ登山を愛するのか、その魅力を伝えていきたいと思う。

①登山とは何か
僕の中で登山とは散歩である。父の趣味である散歩に付き合いまくっていた僕は、歩くのが好きだった。しかし、人間同じことを繰り返すと飽きてくる。高知の街も、山口の街も、東京の街も、大阪の街も、都会は比較的歩いてきた。旅行をすればともかく、近場の都会に歩きたい場所は残っていなかったわけだ。そんなときに、登山に誘われた。凄まじく天気が悪かったものの、自然の中の坂道を上り下りするという体験は、想像以上に自分に響いた。その後登山を重ねる中で、晴れの日もあれば雨の日もあったが、いずれの場合も都会の喧騒を離れた、自然の中を散歩する最高の体験だった。大事なことなのでもう一度書こう。僕にとっては、登山は自然の中での散歩だ。

②素敵な道とは
町中にも素敵な道はあるだろう。僕が浪人時代と学生時代を過ごした雑司ヶ谷界隈は、素晴らしい坂道や、昔ながらの家屋が多く最高の散歩道と言える。自然の中での散歩である登山においては、稜線こそが素敵な散歩道だと僕は考えている。写真とともに、素敵な稜線を紹介したい。

A.大菩薩峠~初狩駅
都内在住であれば、是非歩いていただきたい稜線である。大菩薩峠だけでも徒歩3時間程度で素晴らしい稜線散歩が可能なのだが、折角であれば初狩まで歩いてほしい。およそ25キロの道のりで体力的にはハードだが、基本的には稜線をひたすら下り続ける素晴らしいルートである。しかも、公共交通機関で行くことが可能という素晴らしさ。

【アクセス】JR中央線:甲斐大和駅→上日川峠(バス)


B.谷川連峰主脈縦走(平標山~谷川岳)
谷川岳は死亡事故の多さで有名だが、普通の登山ルートを歩けば景色もよく、初心者でも気軽に登れるとても良い山だ。しかし、そんなお気軽登山では物足りない方向けに、有名な縦走ルートが二つある。一つは馬蹄形ルート、もう一つがこの主脈ルートである。いずれも稜線歩きだが、馬蹄形はあまりにきつそうなので、僕はチャレンジしていない。このルートも、標準コースタイムは15時間程度で、健脚であれば十分に前夜泊日帰りが可能となる。
前日に越後湯沢に宿泊し、早朝平標山登山口までバスに乗る。ここから、夢と地獄の谷川山稜縦走がスタートする。ひたすら稜線伝いのアップダウンを繰り返すルートで、最初に谷川岳の山小屋が見えた瞬間は遠さに絶望したのを覚えている。僕の当初計画では、天神平からリフトで下山する予定だったが、コロナの影響でリフトの終了時間が1時間遅くなっており、気合で徒歩下山した。僕が過度な運動で嘔吐した唯一の山だが、景色は一級品である。途中の避難小屋で宿泊しながらいけば最高の登山体験になるだろう。

【アクセス】越後湯沢→平標山登山口(バス)
       土合駅→東京駅



C.蔵王山縦走
蔵王といえば、お釜である。てっぺんの巨大なカルデラ湖は息をのむほど美しい。しかも山頂までマイカーで行くことができるという凄まじい好アクセス。世の中の全員が行った方が良いと思えるほどの素晴らしい観光地だ。頂上付近の散歩も極めて面白く、万人にお勧めできる。それで毛では満足できず、稜線を散歩したいなら、蔵王山は南から上がるに限る。
白石蔵王に前泊し、タクシーを利用すれば素晴らしい登山体験の始まりだ。距離も15キロ程度のため、疲れながらも楽しい登山が可能である。

【アクセス】白石蔵王→白石スキー場(タクシー)
       帰りは蔵王温泉からバスあり!



D.剣山(四国)
剣山といえば四国の名峰である。オフロードバイク好きは、剣山スーパー林道という道を誰でも知っているらしい。ここは公共交通機関でのアクセスはかなり難しいが、距離が短いながらも美しい稜線が歩ける良いスポットだ。もはや登ったのが2012年なので記憶が薄い…。それでも思い出深い山のため、記載したかった。

【アクセス】只管車で言った記憶。。



③それでも歩いていく
町中の道に飽きれば、自然の中の道を行けばよい。様々な環境の色々な道はあるが、歩かなければ何もわからない。歩くのは楽しい。何があっても歩いていこう。


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