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陽が増えてます!

陰と陽

最近、首や背中やふくらはぎなど背面は辛くなっていませんか?

東洋医学では何事も『陰』と『陽』とに分類されます。

陰はマイナスや静かで下降するイメージ陽はプラスや動きのある上昇するイメージです。

陰:下、裏、寒、暗、女、夜、冬、右、北、静、雨、お腹、月、地
陽:上、表、熱、明、男、朝、夏、左、南、動、晴、背中、日、天

人体も上下や右左、前後で陰陽が分かれます。陽には上・左・背中が当てはまります。お腹は陰です。

陰と陽は互いにバランスを取り合うシーソーのような関係で、陰が強いと陽が弱くなり、陽が強くなると陰が弱くなっていきます。この陰陽のバランスが取れていると『中庸:ちゅうよう』と言って『ちょうどいい』状態です。症状や不調は出ません。偏りがあるとそれに伴った不調や症状が出てきます。

そして夏のように暑さが続くと、熱によって陽の力が強くなります。陽が強くなると背面が緊張して硬くなります。最近、首の後ろや背中が張ったり痛くなることはないですか?

イライラしやすい、興奮しやすい、緊張しやすい、背中がこわばる、熱がこもって抜けない、じっとしていられない、太れない、ガリガリな体形などがあると陽の力が強すぎるかもしれません。

そんな時は陽を減らすか、陰を補わないといけません。陰が不足しているのに過剰に動き続けたり、興奮して陽を増やし続けると、陰がなくなり急にやる気や元気が出なくなる時があります。スポーツ選手の燃え尽き症候群や、うつなども似たような状態です。そうなる前に対処したいですね!

陽を減らす

陽はプラスや上昇のイメージとお伝えしましたが、まさに炎のような感覚です。燃え上がり熱風が上昇するイメージ。なので強くなりすぎると背中や頭に溜まります。

頭痛やめまい、緊張や興奮、立ち眩み、逆流性食道炎、筋肉のこわばりなどが関わってきます。

陽を減らすためには、頭のマッサージが効果的です。
こめかみに指を当ててゆっくりと円を描くようにマッサージしたり、シャンプーの時のようにゆっくりしっかりめに頭皮をマッサージしたりすると刺激されたところから陽のエネルギーが抜けてきます。

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上半身が熱くて下半身が冷えている方は、逆に足の指をマッサージするのがおすすめです。足の指一本一本を少し引っ張りながら回します。僕が実際に治療する時にも必ずこれをやります。陽は温かいエネルギーなので、冷えているところに誘導して温めることもできます。マッサージなどで身体に刺激を入れると、そこへ熱や気のエネルギーを誘導できるので自分で冷えているところを選択して誘導することもできます。

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時間がない時やゆっくりできない時には、ツボツンツンがおすすめです。
百会(ひゃくえ)と呼ばれるツボが頭のてっぺんにあるんですが、ここを指先でツンツンするだけです。イライラしたときなんかにやるとスーッとイライラが抜けやすくなり、冷静になれます。【熱気球のてっぺんに小さな穴を開けて空気を抜いていく】イメージでマッサージしましょう。

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陰を補う

陰はマイナスで下降するイメージなので水のような感覚です。冷たくてゆっくりとたたずむ湖のようなイメージです。そして足りないものは補わないといけないので、食事や呼吸で取り込むのが一番です。

きれいな空気をめいっぱい吸って深呼吸。鼻から4秒で吸って、口から8~10秒かけて吐きましょう。3~5分ほど続けると、全身の血流が改善され身体が温まり自律神経が落ち着きます。陽が強まると自律神経も興奮しがちなので切り替えのためにも深呼吸しましょう。

食事では、穀物・豆類などの気を作る食材イカ・タコ・牡蠣など塩味のある食材を摂るようにしましょう。唐辛子や生姜などの辛味があるものは陽が強くなってしまうのでできれば避けましょう。

陰を上手に補うことができれば、イライラや焦りなどを抑えて精神的に安定し、頭がほてったり頭痛がすることも減っていきます。

夏から秋へ

夏は1年で1番陽の力が強まる時期で、秋になるとだんだんと陰の力が増えていきます。夜が長くなったり、気温が下がってきたりするのも陰陽のバランスのためです。

そして8月7日の立秋を迎え季節が秋になります。天候や気温は多少不安定になりますが、冬へ向けて身体の準備もしなければいけません。

夏場に冷たいものばかり食べたり暴飲暴食をしていると、秋への気候の変化についていけなくなり、一気に体調不良が出てきます。これは胃腸の疲労が原因です。

季節の変わり目の時に、風邪をひきやすい・体調を崩しやすい・ぎっくり腰や寝違えを起こすような方は特に食生活を気にしてみてください。

体調不良は勝手になるわけではなく、日々の過ごし方でなることが多いです。

暑くて陽が高まるこの時期に首や背中が硬く辛さが出ている方は、今のうちに改善しましょう。


Amanoteでした

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