秋の古本まつり百万遍知恩寺
行ってきました、秋の古本まつり。
夏ぶりの古本まつり。
夏の下鴨納涼古本まつりのときは、納涼と言いつつまだまだ灼熱だったので、ゆっくり見て回ること叶わず。
しかし今回はとても過ごしやすい気候の10月。
ゆっくり見て回ることができた。
一応、今日、平日だよな…?と思うほどの人の数。
八割方おじさまばかりだったのがなかなか面白い光景だなと感じた。京都の男性はよく本を読むらしい。素晴らしいことだ。
夏に引き続きの二回目の古本まつり。
正直まだ楽しみ方を模索中ではあるが、今回購入した二冊はこちら。
まず花嫁化鳥のほうから。
立ち読みをしたとき、いの一番に目についた「大神島」という文字。
なんとはなしに自分に馴染みがあったのは、そこが宮古諸島に属する小さな島だったからだ。
私は以前宮古島に住んでいたことがあって、この大神島の存在も知っていた。
私の知る大神島の情報はといえば、神の宿る島、観光地化されていない、パワースポット。そんなところだ。
船は一日に数便でているが、基本的にはなにもないので観光客もあまり日程に組み込まないような場所。
島自体が神聖な場所であるため、宮古島に長く住んでいる人からは「観光客が気軽に行くような場所じゃない」と言われるほどだった。
私も以前、池間島から遠目に見ただけだった。
そんな大神島のことが取り上げられていて、思わず購入せずにはいられなかった。
二冊目は源氏の恋文。
別に大河ドラマを見て源氏物語かぶれを起こしているわけではない。
私はもともと源氏物語が好きで、瀬戸内寂聴翻訳の源氏物語を呼んでる。
それ故、今年の大河ドラマは毎週かかさず見ているのだが、それはさておき。
源氏物語もそうなのだが、もとより平安時代が好きなので平安文化のあれこれが気になる身。
本著は恋文についてのあれこれが描かれている。例えば紙のことであったり、言葉のことであったり、様式であったり。
創作小説を書く折にはこういう、細かなディテールが世界観の深みを作るので、資料として読みたいと思った。
買って帰って奥付を見てみると、発行年が1990年と1987年だった。
どちらの本も私が生まれるより前の発行だ。
古本の良さは、自分の生まれる前のものと出会える楽しさだろう。
今後の古本まつりの楽しみ方として、自分の生まれ年より前に発行された本を買う、という楽しみ方を一つ、取り入れてみたいと思った。