Chihiro Sato Shubert さんの記事

フェースブックの文章ですが、秀逸かつ的確なので、転載しておきます。

ハラリとヤンググローバルリーダーの欺瞞性について。そして人類を操作しようとするものは自然の反作用のようにやがて滅び去るという心を述べられていらっしゃいます。

【人の未来を操作する法】

イスラエルの歴史家ユヴァル・ノア・ハラリは、人類の未来について、「ハッキングできる動物」と言ったことで有名だけれど、この人はまるでそうした人類の未来を、歴史的事実であるかのように語っている。オランダのジャーナリスト、ジャネット・オサバードのドキュメンタリー・シリーズ「カバルの崩壊」の最新巻では、世界経済フォーラムの世界支配について扱っていて、その中で世界経済フォーラムの顧問であるユヴァル・ハラリの発言を集めた映像が出てきていた。

この人は、ディジタル・テクノロジーの専門家でもなければ、心理学者や脳科学者でもなく、何と歴史学者だったのだ。そして、人類の歴史はこうだったから、未来はこうなるのだと語っている。それが歴史的必然であるかのように、だ。

「ハッキングできる動物」というのは、ディジタル・テクノロジーが発達した結果、人間はチップを皮下に埋め込むことで、医学的な情報ばかりでなく、意識や思考、感情などもディジタル情報として読み取ることができるようになり、だからコンピュータと同様に、外からハッキングして情報を読み取ることもできれば、操作することもできるようになる、ということを言っている。だから、自由意志というものは、もうなくなるのだということまで言っている。

この人は、世界経済フォーラムのヤンググローバルリーダーから出てきた人だというのだけれど、このヤンググローバルリーダーというのは、つまりは金融グローバルエリートが望むように世界を支配するための工作員たちだということが、もうわかっている。ヤンググローバルリーダーたちは、若くて学歴も経歴もろくにないような人たちがほとんどなのだけれど、「見出された若い才能」ということで、グローバルエリートたちの後押しで、各国の政府や経済界のトップに据えられるのだ。そして、世界のグローバル支配を推し進める駒として、言われた通りに動き、世界のグローバル支配が必然的な人類の未来であるかのように、まことしやかに発言する。西側主流メディアも世界経済フォーラムが支配しているので、そうした発言がすばらしい画期的なものであるかのように取り上げられ、スター的な存在に仕立て上げられていく。

ユヴァル・ノア・ハラリも、おそらくはそうした人なのだろう。若いのに、まるで学術界の重鎮であるかのような扱われ方をしている。そのような扱われ方をしている人が、いかにももっともらしくものを言うと、多くの人は、歴史的な深い考察からして、そのような結論が出るのだろうから、この人の言うことが正しいのだろうと思ってしまうのだ。

このことは、ロックフェラー家が、20世紀の初めに、石油から作る製薬業を始めたときに、歴史家を雇って、医学の歴史を書き換えさせたという話を思い出させる。それまでは、西洋では薬草学がそれなりに発達していた。薬草の使い方にくわしい人がどこにでもいて、人々の病気やケガを治療していた。石油で財をなしたロックフェラー家は、世界中の人々が薬草などではなくて、石油から作る製薬を使うように仕向けるために、薬草学の歴史を書き換えさせたのだ。そして、石油製薬ができる前は、人々は薬草しかなかったので、病気が治せなかったという風な話をこしらえてしまった。薬草などは効果がないし、害があることもあり、薬草師たちは迷信のようなものを信じているいかさま師だというような話にしてしまったのだ。そして、石油製薬こそは、人類の医学の未来であるとした。

それによって、世界中の多くの人々は、それまで効果を挙げていた薬草から離れて、効果の定かでない石油製薬に飛びついてしまった。そして、明らかに効果よりも害が多いのにもかかわらず、石油製薬の方が優れていると信じ込んでしまったのだ。

また、1960年代には、未来学というものがあって、人類の未来がどうなっていくのかということをまことしやかに発言する人たちがいた。未来などというものは、実にさまざまな可能性があり、多様性もあるはずなのに、未来学で語られていた未来とは、人間がテクノロジーに依存しているような未来ばかりだった。機械が発達して、ありとあることを人間の代わりに機械がやってくれるというのだ。思考することさえも、コンピュータが代わりにやってくれて、人間はコンピュータが出す答えに従うというような未来が描かれていった。これはまた、暗黒の管理社会の未来を描くSF小説になったりもした。

学者みたいな人たちが、「人類の未来はこうなる」などというと、多くの人は、本当にそうなるのだろうと思ってしまうのだ。しかし、それはごく一部の支配者たちが望んでいる未来にすぎない。だいたい未来などというものは、人々がそのような世界を受け入れなければ、その通りになるものではないのだ。彼らはそのことを知っているからこそ、何とか人々に彼らが望むような未来を受け入れさせようとする。そして、歴史学者などを雇って、まるでそれが歴史の必然であるかのように、「人類の未来はこうなる」ということをまことしやかに言わせるのだ。

ところで、誰かに「未来はこうなる」ということを固く信じ込ませたら、その人は自分からその通りの未来を引き寄せ始めてしまう。これは、引き寄せの法則などで、望みを実現させる手法として使われているけれど、まったく同様に悪いことでも使うことができるのだ。たとえ本人にとって不幸なことであって、その人が「自分の未来はこうなる」と固く信じてしまったら、その通りの未来を自分から作り出してしまう。

呪いというのは、実はこの原理を使っている。黒魔術師と言われる人たちは、誰かを不幸にする仕事を、請け負いでやる人たちなのだけれど、彼らがやっているのは、実のところ、不幸にするべき相手に、「未来はこうなる」ということを信じ込ませることなのだ。攻撃的な念を飛ばすようなこともするけれど、これは恐怖を持っていない人には効かない。呪いの念というものも、相手に何かしら共振するような素地がないと、害を加えることはできないのだ。それで、黒魔術師は相手を何とか恐がらせようとして、いろいろなことをする。不気味な姿で現れて、呪いをかけたことを相手に知らせたり、不吉な徴になるようなものを、相手の目に入るところに置いておいたりする。それで、相手が呪いをかけられたと思って、恐怖に取り憑かれたら、あとは何もしなくても、その人が自分でその通りの現実を引き寄せ始める。事業が失敗したり、会社をクビになったり、あるいは事故に遭ったりもする。

歴史家のユヴァル・ノア・ハラリが、テクノロジーが発達した結果、人類が「ハッキングできる動物 hackable animal」になるとか、自由意志はもうなくなるとか、あるいは人類の多くが必要がない無駄飯食い(useless eater)になるとか、そういうことをまことしやかに話しているのも、どうも黒魔術師たちがやっていることと、同じなような気がする。あの世界経済フォーラムのグローバルエリートたちは、まさにその事態をこそ望んでいるのだ。世界中の多くの人々が、自分からテクノロジーに支配されてしまうような人間になることをだ。

実際、自分からテクノロジーに支配され、自分で考えて判断することもしないで、たとえそれが自分を不幸にするようなことであっても、外から言われたことに従ってしまう人があまりにもたくさんいることは、この三年半ほどでよくわかった。それも、グローバルエリートたちが、何十年もかけて呪いをかけ続けた成果なのだろう。未来はこうなるのだから、社会はこういう方向で動いているのだから、こういう方向へ向かっていくのだから、と言われて、多くの人々は、それならばと、自分からその方向へ先取りして向かっていこうとする。新しいものがいいのだと思い込んで、自分が望んでいないようなことでも、自分から入っていってしまうのだ。そのようにして、グローバルエリートたちは、人々にどう考えて、どう行動し、何を消費すべきなのかを、思うように操作してきた。

しかしその一方で、世界全体は、グローバルエリートたちが望んだのとは、逆の方向に向かっていっているようだ。それは、人に呪いをかければ、必ずしっぺ返しが来るということを証明しているようでもある。人にしたことは、必ず自分に還ってくるということがある。呪いをかけて人を支配しようとすれば、自分も支配されることになる。

グローバルエリートたちは、世界全体を統一支配しようとした結果、世界の大半の国から反発を受けることになった。人間は、自分を不幸にするような支配の下には長いこと留まってはいないので、いつかはしっぺ返しが来ることになる。それは、害虫が繁殖して作物が食い荒らされたら、今度はその害虫を餌にする天敵が殖えるというのとも似ている。宇宙はそのように、必ずバランスを取り戻すようにできている。それは微生物レベルでも、自然の生態系でもそうだし、社会的な関係でもそうなのだ。少数のグループが、大勢の人々を残虐に支配していたら、いつかはその少数のグループに対抗できる人物が現れて、それが加速度的に大きなグループになっていって、しまいには少数のグループを圧倒することになる。

この三年半ほどは、その臨界点を超えていく長いプロセスだったとも言える。多くの人々が、言われるままに自分から支配されていく一方で、踏み留まって、支配に対抗しようとする人もまた急速に増えていった。国として、グローバルエリートの支配に長年苦しめられてきた国々は、ウクライナの内戦にロシアが軍事介入を始めて、西側グローバリストの総攻撃にさらされたとき、ロシアと団結して、グローバルエリートと戦い始めた。その結果、グローバルエリートの資金源である米ドルは、国際市場での価値を失って、その腐敗ぶりが表に出るようになった。

つまるところ、「未来がこうなる」というのは、人それぞれの意識の中にあるようなことなので、たった一つの真実があるというようなものではない。だから、ユヴァル・ノア・ハラリが言うように、人間がハッキングできる動物になると信じる人は、皮下にチップを埋め込ませる以前にもう、メディアや政府が言う通りに考え、行動していて、そのような未来に向かっていっているのだと思う。しかし、そんな「未来」は、ごく一部のグローバルエリートが望んでいるものにすぎない。私たち人類には、もっとずっと幅広い未来のヴァリエーションがすでに存在していることに、私たちは今、気づくべきなのだと思う。

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阿蘇の龍を解放したあとで、出てきた龍雲

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