見出し画像

「お客様は神様ではない」

ビジネスをしていくうえで、商品やサービスを提供する側(サプライヤー)と商品やサービスを受け、金銭を支払う側(クライアント)の関係があり、なぜか日本では金銭を支払うクライアントのほうが立場が上になる風潮があります。

日本の「おもてなし」の文化は素晴らしいと思うのですが、「おもてなし」をしすぎることにより、横柄なクライアントが生まれてしまっているのも事実です。

しかも、日本のサービスはほとんど無料!チップの文化もないのです。
日本の素晴らしいサービスにチップを払おうとした旅行者はたくさんいると思います。

私はこのクライアント側が立場が上になる風潮に違和感を覚えます。

『ドイツ人はなぜ「自己肯定感」が高いのか』を読んでいます。
著者の体験が私の違和感とガッチリはまって、腹落ちしました。

ドイツのスーパーマーケットでは、商品の陳列などの作業をしている店員さんに声をかけても、冷たくあしらわれてしまうことが当然なんだそうです。
ドイツでは日本のように「何よりもお客様を優先してサービスする」ということがなく、店員さんの愛想もないのです。

当著書の一文で、私が普段考えている感覚と似ているものがありました。

客も自分も同じ人間。商品の対価として金銭のやり取りが生まれているのであって、店員が低姿勢になる理由はどこにもなく、自分を殺してまで客に奉仕するような発想は持ち合わせていないのです。

『ドイツ人はなぜ「自己肯定感」が高いのか』p.55より

サービスがとても丁寧で充実している国、日本。
商品やサービスを受ける側であるクライアントとしての対応は、提供者であるサプライヤーと同等以上の対応が適当であるのではないかと私は考えるのです。

「誠実で丁寧な対応」には「誠実」で答える。
そういう考えがもっと世の中に浸透していってほしいと考えています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


この記事が参加している募集

#スキしてみて

525,537件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?