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宇宙金魚

これはフィクションです。

ある日、
睡蓮鉢のメダカ達の中に僕を発見した巨人は、僕をぽっちゃりしたメダカと呼んだ。

失礼な!

しばらくすると、タマゴ詰まりをおこしてるメダカだと心配した。

余計なお世話だ。

またしばらくすると、他のメダカより色が濃い。口がぱくぱくしてる。キンギョ?!と騒ぎ始めた。
 
いちいち、うるさい。

そして、ジッカのキンギョ達のホテイアオイをもらって来たとき卵が付いてたんだ〜と言って、僕をキンちゃんと呼ぶようになった。

馴れ馴れしい奴。

僕はすくすくと大きくなった。今では横幅はメダカ達の5倍くらいはある。身長はそんなにかわらないが…。いや、奴らと違って赤と白のコントラストも美しいのだ。

僕は巨人の心を操る。
巨人の姿を見つけると水面にすいっと近づき、口をぱくぱくしてみせる。
巨人は「ちょっと待っててね!」といそいそとエサを持ってきて、僕の口に入れる。
僕より古株のメダカ達は二の次だ。

完全に巨人の心を掌握した。

ここだけの真実。
僕はキンギョでは無い。
宇宙からやって来た。
巨人はうまい具合に騙され、操られている。

第一フェーズは成功した。
このまま、この地球征服をすすめる。

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