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デザイナー・エンジニアが当然のしごとをやってくれない。【Webディレクターの悩みごと】

デザイナー・エンジニアが当然のしごとをやってくれない

わたしがツイッターでフォローしているWebディレクターの方でこのようなお悩みをおもちの方がいました。

わかるなぁ、わたしも前の会社にいたときはエンジニアによく、全然仕事ができていないって怒っていました。

「デザイナー・エンジニアがやって当然のしごとをしてくれない」というお悩みは結構、Webディレクターあるあるかと思います。

スケジュール通りって思ってフタを開けたら終わっていなくてあたふた…

こうした問題にはどう対処すべきなのでしょうか。

ちなみにわたしの解答はこれです。この先でもう少し詳しくおはなししたいと思います。

現場からの不満はまずは素直に受け止める

「そんな暇ない」って言われるとちょっと怒りたくなっちゃいますよね。でも1回、そこはぐっとこらえましょう。

「時間がない」ということは、すなわち「時間があればいい」ということですね。解決策は明快です。なので「では、どれくらいの時間を確保すればやってもらえますか?」と聞いてみましょう。

おそらく2時間とか、0.25人日とか、そういう解答が返ってくると思いますので、スケジュール調整して、取り急ぎ目前のトラブルはそれで解決です。

デザイナーやエンジニアは制作のパートナーです。ディレクターは彼らがいないことにはなにもできない人ですから、あまり感情的になってもいいことはないと思います。

目の前の問題については、解決策をたてて、それですっかり終わりにしてしまえれば十分かな、と思います。

明文化されない「当然」は「当然でない」と認識する

そしておきたトラブルを繰り返さないように再発予防をしたほうがよいでしょう。原因を考えてみます。

今回のトラブルの原因は、Webディレクターのむとうさんと、担当のデザイナーさんとの間で、「当然のしごと=仕事のゴールライン、仕事のなかに含まれているもの」の認識にズレがあったことにつきます。

制作会社やコミュニティごとに、やって当然のしごと/やらないしごとの範囲は、職種問わずにけっこう異なると思います。

たとえばWebサイトコーディングに使用する画像の書き出しを誰がやるのか、というのもありますよね。わたしが前に勤めていた会社では、エンジニアの作業領域でしたが、LIGではデザイナーの作業領域です。

コーディングの仕方によるので、エンジニアが行う。
書き出しの品質担保を行うために、デザイナーが行う。

どちらも正解だと思います。

このようにお互いにバックグラウンドや考え方がことなる人同士が仕事をするのですから、「当然」という一言で、お互いに分かった気になってしまうのは少し危険だと思います。

おそらく「TOPページのデザイン作成」などの依頼をしていると思いますが、次回からは、依頼時には下記のように行うことを明文化しておくといいと思います。

<依頼内容>
TOPページデザインの作成

<期間>
5/1〜5/7(うち5人日程度)

<作業内容>
・TOPページデザインの作成(PC)※スマホデザインは後日
・デザインデータの整理
・デザイン提案資料の作成
・タイトル演出アニメーションの作成

<作業フロー>
・60%作業後した段階で一度、レビューを行いたいです
・100%完了後も、レビューを行います
・この期日内で最終の社内レビュー後の修正まで含めて完了させてください

いつまでに、どこまでの作業を、どのようなワークフローでやってほしいのか、明文化できているといいと思います。

最終のマイルストーンさえあっていれば、スケジューリングはデザイナー自身にまかせて、よいと思います。このように伝えておけば、デザイナーさんは与えられたスケジュールの中で、時間内におさまるようにやりくりしてくれると思います。

スケジューリングが苦手なデザイナー・エンジニアでしたら、目安の日数をきれると良いと思います。

デザイナー・エンジニアがどのような作業をしているのか知る

また、こうしたトラブルが起きている要因として、ディレクター自身がデザイナー・エンジニアがどんな作業を「当然のしごと」として行っているのか知らないこともあると思います。

ですので、今回のトラブルはそもそも作業日数が足りていなかったという可能性もあります。

たとえば、わたしも画像を書き出す作業が必要というのは知っていましたが、ものによっては0.5人日〜1人日程度かかるとは知りませんでした。

こういうのを知らないまま、ギュウギュウにスケジューリングしていると、デザイナーやエンジニアがパンクして、遅延につながります。

あらためて、作業担当者のデザイナーやエンジニアといつどこでどんな作業をどれくらいやる必要があるのか、ということをしっかりヒアリングできるといいと思います。作業内容の理解は、デザイナー・エンジニアとの信頼関係につながると思います。

もしここで、当然のしごとをしらないことで、スケジューリングにムリがあることに気づけたのなら、改善したほうがよいです。

またここでヒアリングした内容をもとに、スケジューリングやタスク管理はより細分化できたほうがよいと思います。それぞれのタスクを1日未満の量に細分化できていると、進捗より明確になりやすく、遅延に気が付きやすく早期に対策をとることができます。

まとめると

今回の大切なポイントをまとめました。

1.感情的になることは建設的でないので、淡々と必要な対策をとる
2.お互いにバックグラウンドが異なるので、「当然」で仕事を任せるのは危険。いつまでになにをどのようにを明文化する
3.デザイナー、エンジニアの作業内容をヒアリングし、仕事内容の理解を深め、適切なスケジューリングや、タスクの細分化を行う

主にコミュニケーションの課題のような気がしています。

当然という文脈に帰結させずに、とくにはじめて仕事を行うものどうしであれば、丁寧なコミュニケーションと相互理解を行えるといいなぁと思っています。

まずは課題が明確であればそれを解決する。

それでも不満をもらすようでしたら、より深くヒアリングをしてみるといいと思いますし、もし相手の認識にまちがいがあれば、やさしく指摘し、改善の仕方を伝えられるといいと思います。

わたしもうまくできないことがあるので、改めて思い直すことができました。お力になれてよかったです。


これからもWebディレクターのお悩みに答えられるようなnoteを時々発信できたらなぁと思っています。

よかったら、ささいなことだけど聞いてみたい!ということがあればツイッターなどで遠慮なく相談してくださいね。

それではまた。

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