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体脂肪を増やさず筋肉量だけを増やしたい


はじめに

2002年、仕事で深夜残業が続いた時期に、50〜53kgあった体重が48kgに落ちた。自分は身長が163cmと小さく、体が小さいことにコンプレックスを持っていたので、体重が落ちたことがショックだった。

体重を増やしてデカイ身体になりたい。

ジムに入会し筋トレを始めた。翌年2003年に54kg、2004年に58kgと体重は順調に増えたが、お腹周りにたっぶりと脂肪が付いてしまった。

デカイ身体になりたいが腹筋は割りたい。

一旦、お腹周りの脂肪がなくなるまで体重を減らした。55kgまで減らすと腹筋が浮いてきた。

そしてまた、体重増量して、2005年に人生最高体重の63kgを達成した。
それ以降は、58kg前後で体重を維持した。

体脂肪を増やさずに筋肉量だけを増やしたい!!!

そんな願望が湧いてきた。しかし、調べてみるとそれはどうやら無理そうだった。
筋トレと食事をコントロールしても、筋肉量と体脂肪はセットで増えるようだ。

方法

ボディビルダーは筋肉量を増やす「増量期」と体脂肪を減らす「減量期」を交互に繰り返していることを知った。

やり方は、

  • 「増量期」は、体脂肪よりも筋肉量をやや多めに増やす。

  • 「減量期」は、筋肉量よりも体脂肪をやや多めに減らす。

たとえば、

  • 「増量期」に体重を2kg増やす場合、うち筋肉量+1.1kg、体脂肪+0.9kg

  • 「減量期」に体重を2kg減らす場合、うち筋肉量-0.9kg、体脂肪-1.1kg

1年間に増量と減量を1回づつ行うと、

  • 1年間の筋肉増加量は、+1.1kg -0.9kg = 0.2kg

  • 5年間で筋肉量を1kg増やすことができる。

実験

2013年10月から2019年3月までの5年半の間、自らの身体を使って「体重増減」の実験を行った。ボディビルダーのようなストイックなやり方ではなく、緩〜く。

  • 「増量期」は炭水化物をやや多めに。筋トレのみ。

  • 「減量期」に炭水化物をやや少なめ。筋トレと有酸素運動。

結果

体脂肪率は最初の6ヶ月で4.6%減った

5年半の期間で「体重増減」は約4回行った。体重と体脂肪率の測定結果をグラフ(下図)に整理した。実験を開始して6ヶ月後の2014年4月で体重に対して体脂肪率が減っているが、それ以降の5年間の体脂肪率は体重の増減に合わせ上下を繰り返しているだけのようだ。

体脂肪率は最初の6ヶ月で4.6%減った

筋肉量は最初の6ヶ月で1.8kg増えた

体重と体脂肪率の測定値から、体脂肪と除体脂肪を計算により求めグラフ化した。

筋肉量は最初の6ヶ月で1.8kg増えた

実験を開始して6ヶ月後の2014年4月で除体脂肪は1.8kg増えている。
除体脂肪の増減量はほぼ筋肉量の増減量と評価できる。運動生理学者 アラン・アラゴン氏の提唱モデル(下表)より、体重を50kgの場合の筋トレ中級者の6ヶ月の筋肉量の増加は1.5〜3.0kgなので1.8kgは妥当な値だと言える。

6ヶ月で1.8kgの筋肉量増加は妥当と言える

しかし、その後の5年間は、体脂肪を増減させるだけで除体脂肪(筋肉量)は0.5kgしか増えなかった。

体重増減による筋肉量の増加は微量だった

実験を開始して6ヶ月後に体脂肪率が4.6%減って筋肉量が1.8%増えたが、それは一時的なものだった。

5.5年間で体重増量を5回、体重減量を4回行った。各増量期と減量期の体脂肪と除体脂肪の量を体重の変化と重ねてグラフに表した。グラフの右端に5.5年間の最終結果を示す。

体重増減による筋肉量の増加は微量だった

ボディビルダーがやっている「増量期」に体脂肪よりも筋肉量をやや多めに増やすことはできなかった。

体重増量時に除体脂肪(筋肉量)が体脂肪を上回ったのは増量期4のみで、それ以外の増量期は除体脂肪(筋肉量)は僅かしか増えていない。

増量期4は体重の増加が最も大きい。これが、除体脂肪(筋肉量)を大きく増やした要因なのだろうか。

筋トレの頻度は平均月6回だったが、2015年10月〜2017年4月の1.5年間は仕事の関係で月平均3回しかできなかった。上のグラフで増量期3と減量期3の時期だ。この時期だけ筋肉量が減っている。(0.7 - 1.8 = -1.1kg)

5.5年間の筋肉量の増加量

実験の成果として、5.5年間の筋肉量の増加量(除体脂肪の増加量)を確認した。
5.5年間の筋肉量の増加は2.3kgだった。2013年10月と2019年3月でわずかではあるが体重差があるので55kgで規格化して評価すると、5.5年間の筋肉量の増加は1.8kgとなった。

5.5年間で筋肉量は1.8kg増えた

まとめ

5年半の間、「体重増減」の実験を行った結果、一時的な筋肉量の増加は認められたが、ほぼ体脂肪の増減を繰り返しただけで筋肉量を大きく増すことはできなかった。ボディビルダーのように本格的に筋トレと食事をコントロールすれば、継続的に筋肉量を増やしていけるのかもしれない。

一つ分かったことがある。一般的に加齢とともに筋肉量は減少していくと言われているが、月3回程度の筋トレでは筋肉量は減少していくということ。現状は仕事に影響されなくなったので、筋トレの頻度は月6〜8回を続けていこう。

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