絶縁体だからこそ、帯電するのです
中学校で習ったはずです
イベントやフリーマーケットでは、毎回、百人組み手で質問に答えています。
次の出店は10月20日神奈川県厚木市で開催予定の車やオートバイに特化したフリーマーケットのエクスチェンジマート。
11月で予定しているのは、11月24日大磯ロングビーチ駐車場で開催されるSHCC(湘南ヒストリックカークラブ)主催のジムカーナレース。
このようなイベント等で、除電という新しい技術を知って頂く為に出店しています。
出店はしませんが、展示だけという場合もあります。10月13日にモビリティーリゾート もてぎで開催されるHonda エコマイレッジチャレンジという省燃費レースでマジ軽ナットシリーズを展示して下さるそうです。
百人組み手とは、人を選ばずその場でいきなり除電の質問を受けて、答え続ける。除電に関する理論や深い知識が無いと、とても無理な修行です。
その中でこのような質問がありました。
「タイヤはゴムで出来ている、ゴムは電気を通さない。それなのに静電気が帯電するというのはおかしいのではないか?」という質問です。
それで、こうお答えしました。
「フリースは静電気が帯電して、脱ぐときにパチパチ音がしますよね?」
「えぇ、しますね」。
「では、フリースは電気を通しますか?」、「…通しません」。
「では、タイヤが黒いのは、車体の静電気を路面に流す為にカーボンが混ぜられているのはご存じですか?」と逆に質問したところ、「そうなんですか?」。
どうやら、ゴムは絶縁体で電気が導通しないのだから、静電気は来ない。
来ないのだから、帯電するはずが無いと思われたようです。
静電気も電気なので、導電率が高い金属等なら流れて行きます。プラスチックやゴム、ガラスのような導電率が低い(絶縁体)物質だと流れる先がなく行き止まりとなり、そこに留まるしかない。それを電気を帯びる=帯電した状態といいます。
川の流れに例えると分かりやすい。川にダムが無ければスムーズに河口まで流れて行きます。ところがダムがあると、水の逃げ場が無くてどんどん溜まって行きますね。この場合ダム=合成ゴム、プラスチック、アスファルト、ガラス等の導電性が低い物質に当たります。
これは小学校か中学校の理科の授業で学んだはずです。
だから、誰でもそれは知っていると思っていましたが、あるフリマで百人組み手をやった時の大まかな認知数は、おおよそ3割。
ほぼ全てが男性で中年以上が多かったのに、この結果です。おそらくは学んだものの、時間が経って忘れてしまうのでしょう。
タイヤにカーボンが混ぜられているというのは、私が中学校の時に技術の先生に教えてもらいました。その時はなぜ混ぜられているかまでは知りませんでした。
車体の静電気を路面へ流す目的があると知ったのは、確か19歳位。それでタイヤから路面へと静電気が全て流れていると思っていましたが、それは思い込みだったのです。
確かに流れてはいるのですが、その量が少な過ぎるのです。放電量が足りていないから、冬に車を降りて金属部分に触れようとすると、パチッと放電する。とても嫌な放電現象です。
ちなみにマジ軽ナットを取り付けると、このような放電現象はほぼなくなります。いつの間にかなくなっていると人は気づかないもので、当ブログを読んだり知人から「パチッとなった」話を聞いて、「そういえば、なくなった」と連絡を下さるマジ軽ナットユーザーさんが何人もいらっしゃいます。
何度か書いている通り、電気が流れるには、流れる先の物質の導電性が重要なのです。
タイヤメーカーはそれが分かっているので、少しでも静電気を放電する為に例えばこのような工夫をしています。乗用車に乗っている方は、ご自分の車のタイヤを見て下さい。
乗用車のタイヤのほぼ全てに、写真のような模様をコストをかけて作っています。タイヤは回転しますから、筋があると空気と多く接触して、つるつるよりは少し放電量が増える。
ずっと以前から「側面に模様を作るには金型製作でコストがかかるのに、なぜなんだろう?」と思っていました。それが、静電気の除電に関わって理解出来ました。
車体に帯電する理由は簡単で、舗装道路の多くに使われているアスファルトは、石油精製の過程で発生する物質。つまり、プラスチックや合成ゴムと同じ石油由来の物質だから、導電率が低い(電気が流れにくい)のです。
テレビやタブレット、パソコン、スマホの画面の表面には、プラスチックやガラスが使われていますが、静電気が起こって(帯電して)埃が付きますね。
皆さん、スマホやタブレットの画面を指で触って操作していますが、あれは指先の静電気を感知して操作しているのです。ほら、絶縁体でも静電気を利用しているではないですか!
ちなみに私は携帯のガラス製保護フィルムには、除電ワックスを塗っています。静電気による誤作動が減り、反応も良くなりました。
エクスチェンジマートでもお客さんにこのワックスを施工して差し上げたらとても好評でした。「これ、欲しいです」と購入された方もいらっしゃいます。
このように、絶縁物でもほとんどの物は帯電します。ビニールも基本は絶縁体ですが、帯電してLSI等の超精密回路を破壊(静電気破壊)する事があるので、コストをかけて帯電防止処理をした袋に入れて出荷しています。
先日、観に行ったテクノフロンティアという展示会。何か役に立つ技術や物はないかと勉強に行っています。
そこではEVに使われる先端技術のモーターの展示が多くありました。
あるメーカーのブースを観ていると、担当の方が声をかけて来ました。
それで、「モーターが回転すると多くの静電気が発生しますよね。どう対策されていますか?」と質問しました。
その方は一瞬ぎょっとしたようにお見受けしました。普通は耐久性とか出力とかを聞くのだと思います。
少し間があり「そのような場合はセラミック製のベアリングを使います」と答えました。それを聞いて更なる質問は止めました。理由はお分かりでしょうか?
セラミックは絶縁体です、従って電気は流れません。「この方は導通と絶縁を勘違いされている」そう思いました。
こんな例を耳にしたことがあります。田んぼなどへ水を供給するポンプ小屋はどなたでも見た事はあるでしょう。文字通り、水を汲むポンプがあるのですが、モーターで水を汲み上げています。
ちゃんとした業者ならば分かっているから、モーターにアース線を付けて地面に静電気を流して放電させています。ところが悪い業者だと、そこを手抜きする、アースをしないのだそうです。
すると、最初のうちはいいのですが、静電気の逃げ場がなくてモーターに負荷がかかる。一番どこにしわ寄せがいくかと言えば、ベアリングなのです。
ベアリングの寿命が極端に短くなるのだそうです。故障するから業者に修理を依頼する。つまり除電をしないと、余計なお金がかかってしまう。
では、EV(電気自動車)やハイブリッド車ならどうでしょう。タイヤは前述のような状態です。
いつも書いている通り、私はマジ軽ナットを購入する事を投資に例えています。投資するからには見返りがあります。まず、走行性能が向上する、安定性が良くなって運転が楽しくなる。それなのに転がり抵抗減るから、タイヤが長持ちする。
各部品が少ない力で作動すれば、未除電と同じ寿命という事はあり得ません、ポンプ小屋と同じです。
では、車やオートバイには一体いくつのベアリングやギアが使われているのでしょう。
と、いう訳でマジ軽ナットはEV・ハイブリッド自動車の技術総合情報サイトEV-tech.jpに掲載されています。
ネットショップはこちら。一度「投資」されたユーザーさんから、効果という見返りを確認し、次なる除電箇所への再投資のお問い合わせを頂いています。
次にどこを除電したら投資の回収率が高いのかは、経験とノウハウがあります。まずはタイヤでご確認下さい。
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