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チェルノブイリ日記 43 ~ プリピャチのポリーシャホテルへ向かう


原発を横目にプリピャチの街へ

 前回のあらすじ。
 朝の散歩が終わりましたのでプリピャチへ向かいます。

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※ 過去の日記はこちらから。

 イケメンと合流し自動車でプリピャチへ移動します。

 チェルノブイリ原子力発電所のそばを通ります。

 原発の見学は明日の予定です。今は通り過ぎるだけです。

 原発の反対側に目を向けますとクレーンらしき巨大な何かが転がっていたり。まぁよくある光景ですね……慣れました。

 原発の方へ視線を戻しますと、事故を起こした4号炉を覆い隠すカバーが建設中だったり。

 私がチェルノブイリを訪れたのは2013年です。このカバーは2016年に完成しています。
 完成したときはこの写真よりもっと長くなっていました。4号炉を覆い隠すカバーとはいえ4号炉の真上で建設されていたわけではなく、少し離れた場所で建設された蒲鉾のようなこのカバーを5日間かけて4号炉の上へ移動させたそうです。

 まぁ詳しい話は他のサイトにお任せするとしまして

 プリピャチの街に着きました。他の観光客……取材班は来ていないようですね。取材という名目でここに立っているわけですからね私は。取材取材。

 ちなみに昨日はこのような雰囲気でした。

 よく見ますとチューしているカップルもいます。

 まぁそれはそうと……

 あたりを見回します。何の建物なのでしょう。

 ズームしてみますと放射能標識……ですかねぇ? なんか微妙に違うような気もします。

 放射能標識とはこういうものではありませんでしたっけ。まぁまぁ上手でしょ、1分で作ったわりに。
 まぁ必ずこの形にしなさいという法律もないのでしょうけど……。

ポリーシャホテルに入る

 育ちすぎている木々に相変わらず視界を遮られますが、この建物に入ります……入りますが……?
 人の気配を感じます。

 落書きや……。このようなところまで画材を持って来て落書きをするエネルギーって何なのでしょうね。
 私は廃墟にある物を動かすことにも抵抗がありますので落書きなどもちろん賛同は出来ません。
 落書きをしている連中は芸術のつもりなのかも知れませんがね……。

 ところでこの建物はポリーシャという名のホテル(готель Полісся)だそうで、原発事故が起こる前は多くの観光客を受け入れ……ということはなくて、プリピャチがそもそも原子力発電所に併せて造られた街であって観光地ではありませんから、仕事で訪れた人たちが宿泊されていたようです。

 朝日新聞GLOBE+というサイトによりますと2021年4月に訪れたとき屋上が崩壊しそうなので建物には入れないとチェルノブイリのガイドに言われたそうです。

 そんなことになるとは想像もせず、建物の外観をしっかり撮影していませんでした。先程の写真をズームしてみます。

 確かに壁が無いだけ崩壊しそうな雰囲気がありますね。屋上のあたりがなんとなく真っ直ぐには見えないのも崩壊しそうだからなのでしょうか。

 イケメンを先頭にポリーシャホテルへ向かいます。
 現地では気が付かなかったのですが

 壁がまぁまぁ剥がれていますね。剥がれた壁が頭に直撃でもしたら良くて「奇跡的に助かった」というところなのでしょうか。
 剥がれているといっても1年に数枚のペースでしょうし、確率としてはものすごく低いでしょうけども。

 山奥の手入れされていない階段みたいな雰囲気になっています。段の境目が曖昧な感じ……。
 ここがホテルの正面入口だったということではないのでしょうけど、それでもわりと大きな入口だったようですね。

 また落書きや……。犯人の満足感はものすごいのでしょうけどね。

 少し離れたところには。犯行声明?
 Wikipediaによりますとuaはウクライナのドメインで、in.uaは個人用に割り当てられるようです。

 ホテルに来たとはとても思えない光景が目の前にあります。
 チェルノブイリまでわざわざ来ましたので廃墟はそれなりに好きで、いわゆる廃墟サイトを当時はよく見ていたものでしたが……日本のホテルの廃墟は美しいものが多かったんだなぁ……。
 暗い、怖い、危険……これが3Kということですか。外は明るいのにこれは。
 しかし私を振り返ることなく進むイケメン。右手奥の方にイケメンの後ろ姿が写っているのですが分かりますか。

 どこをどう歩いたのか分かりませんが明るい部屋に出ました。転がっているのはロッカーの引き出し……?
 外国のドラマでこういう引き出しが並んだロッカーを見た覚えがありますよ。「ルーシーショー」なんですけど。

 進みます。ここは何だったのでしょうね。ロビー、通路、フロント……。
 建設当時としては最先端のホテルで正装した人たちが行き来されていたのでしょうけども。

 謎の箱が転がっています。奥の扉の位置からしますと元からそこにあったわけではないのでしょう。
 その扉も結構な破壊のされ方をしています。

 どこをどう歩いたのか分かりませんが……謎の階段。バリアフリーという概念が一般的ではなかった時代を感じます。

 ところで上層階へ移動したいのですが、エレベーターは……

 ですよねー。扉が開いているからといって乗ろうとしてはいけませんよ。
 ところでプリピャチは地図にも載っていない街だったそうで、その街へ来るのはそれなりの地位や能力のある人たちだったはずです。そういう人たちが宿泊するホテルにしては寂しいエレベーターね……。これが社会主義ということなのか。

 これがエレベーターを呼ぶボタン?
 日本の古い民家で見たことがある気がしますね。

次回予告

 エレベーターが使えませんので階段を上ります。

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