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起業して満10年。改めて「ホントに大事だな~」と思う経営思考 TOP3

こんにちは!!

経営・労務コンサルティング(HR領域)を主な事業として運営しているTRIPORT(トライポート)の代表・岡本です(^^)

私は2014年に起業したので、2024年で満10年(創業11期目)となったのですが…

今回は、本当に試練の連続だった経営について、改めて過去10年を振り返って本当に重要だと改めて思う「経営に不可欠な思考」を自分自身の振り返り、また今後もエンドレスで続くであろう試練の未来予測をするためにも、自分なりに記事にまとめたいと思います!

TRIPORTの経営会議の様子

ちなみに前提として、どのような業界・業態でも共通して言えるポイントに絞ってつらつらと書いてみたいと思います!m(__)m


前置き

創業してからの最初の1年、そして、3年、5年、10年…

それぞれのタイミングで経営課題は異なりますし、また会社・組織の規模、どのような事業をしていて、またどのように資金調達しているか等によっても、経営課題は様々で無限にあるかと思います。

きっとこの記事を読んでいただいている「経営者」や「組織に属してチームをまとめている立場の方」など、毎日のように様々な課題にぶちあたって、都度本当に苦労に苦労を重ねて乗り越えていらっしゃいますよね(-_-;)

そんな無限にある経営課題の中でも、私自身、10年経営してみて改めて感じた…

机上の空論ではなく実体験に基づく「経営に不可欠な思考」について、3つまで絞ってみました!!

勿論「そんなの当たり前だ」とか、「他にも重要なポイントはいくらでもあるだろ」と思う方もいらっしゃるかと思いますが…

ただただ本当に改めて心から思ったことなので、つらつら書いてみたいと思いますm(__)m


【第3位】
日々発生する経営課題に対しては、絶対的に「数字」で意思決定(判断)すべき

例えば、経営されている方や部下をお持ちの役職者の方々は、よく現場社員からこんな声があがったりしてませんか??(^^;

(現場社員の声)
 忙しすぎるから「人」を追加してほしい!!

これ、「忙しい」という1つの言葉でも、「(ちょっと)忙しい」と「(めちゃくちゃ)忙しい」があるように、レベルがあることを前提に、正確な業務負荷レベルの把握(対応工数管理)をしないと、適切な対策を講じることができないかと思います。

勿論、本当に人を追加採用しないといけないケースもありますが、(優しいという言葉の定義にもよりますが)優しい社長であればあるほど、「なんとか社員の声を聞いてあげたい!」という思いが強くなるもの。

例えば、「社員を大事に思う気持ち」が大前提にあるため、まだ「今の時点では資金的余力がある」などを理由に、「社員のためにもなんとかしてあげたい」という感情が先行して、すぐに追加採用してしまったら…

根本的な業務改善・効率化がされている訳ではないため、また暫くしたらすぐに同じ声があがり、さらに、追加採用したメンバーの教育コストも新たに発生して、さらにコストが肥大化…

そしてまた「追加で人がほしい!」という声があがる(その繰り返し…)

経営がどんどん悪化して、本当に大変なことになります(-_-;)


本来、多くの場合は、人を追加採用するという対応策ではなく…

(例)
 ・サービス・プロダクト自体の見直し
 ・商材の価格設定、マーケティング戦略・戦術の見直し
 ・サービス提供コストを低減するためのあらゆる業務改善・効率化
 ・固定費の削減ができるところは、これ以上本当にないのか再精査
                            等々…

様々なアプローチを最初に行うべきかと思います。

つまり、対応方針の前提の考え方として、当たり前の話かもしれませんが「人を追加採用するという解決策は最後の手段」という意識でないと、経営がどんどん悪化していきます。

また「最後の手段」として実施する場合も、まだ実施してはいけないタイミングもあるので、個人的な見解ではありますが…

「人を追加採用しても本当に良いのか」を判断する思考ポイント・要素が何か、私自身が考える重要な思考ポイントを参考までに一部記載します!!

【思考ポイント】
1、一人当たり売上高、最低1,000万円以上確保できているか

2、「売上高-変動費(労務費・インセンティブ費・販促費等)」で導き出される限界利益率50%以上か(限界利益額としてのボリュームもチェック)

3、「変動費」を構成している1つ1つの要素の売上高に占める比率が、例えば「労務費率30%、販促費率:15%、インセンティブ比率:5%」等、会社で定めた基準に収まっているか(プロダクトによって比率は変動)

4、1成約あたりの限界利益が出たとしても、サービス提供にかかる正社員の月給を賄えるだけの案件数を受注ができているか

5、限界利益額としては、固定費を賄えて、かつ、目標とする営業利益率(10~20%以上を設定)を確保できる金額を生み出せるだけの価格設定、また月間の成約数を取れるか(実績データに基づき判断)
                               等々…

(参考)上記2・3の概念イメージ

(上図:補足)
※「労務費」は1時間当たりのチャージレート(例えば「3,000円」等)を定義したうえで、想定対応工数(例えば「10時間」等)を掛けて算出

※上記「(1成約あたり)限界利益」×「月間販売数量」の金額から、「固定費」を賄い、「営業利益」をどの程度だせるのかを判断していくイメージ

上記は1例を挙げたにすぎず、他にも多くの思考すべきポイントがあるかと思いますが…

私の場合、上記のような管理会計的な数字の考え方を、机上の空論(理論の把握)ではなく「実践」として落とし込んでから、経営判断をしやすくなり財務状態の安定性も高くなったと体感ベースで感じています。

ちなみに完全な余談ですが、よく…

自分の給料の3倍稼げ!!

という言葉を耳にしますが…

上記でいう「労務費30%」の3倍以上を売上高と定義すると、財務状態として良い状態になる、という考え方に基づくものかとも思いますね!!


【第2位】
「目先(短期的スパン)の人参(金銭的メリット)」の可視化は社員のモチベーション維持にとっても大事

勿論、営業メンバーによる成約に対するインセンティブ手当制度(目先の人参)等は創業当初から導入していました!

ちなみにここでいう「目先の人参」は悪い意味ではなく、良い意味で使っていますm(__)m

…が、ここでいう「目先の人参」とは、+α…

例えば…
月次決算に基づく、会社の営業利益がX万円だった場合に、その20%を社員に毎月「業績連動手当」として支給するというもの
(例)
 「1,000万円」の月次営業利益がでれば、賞与の概念とは別に「200万円」を毎月の社員の給与(業績連動手当)として支給するというもの

細かい制度内容について割愛しますが、上記制度の何が優れているのかというと…

1、「会社の業績(月次決算に伴う営業利益)」と「社員の待遇(給与)」が連動していることを、全社員が体感ベースで理解できる
(半年に1度の賞与等と異なり、短期的スパン(月次)で自分にお金が入ってくるためモチベーションが高まる)

2、自分の「業績連動手当」を多くしたいという心理が働くため、「できる限り社員数は少数で対応しよう」という心理が働く
(営業利益をベースにしているため、人件費を抑えれば抑えるほど既存社員の業績連動手当予算が大きくなる)

3、各社員の人事評価ランクにより「業績連動手当」の取り分(比率)が、「ランクが1つ上がるごとに2倍になる」という仕組みのため、「上のランクにいきたい!!」という心理となり、仕事へのモチベーションが高まる
                               等々…

この制度を構築してから月次予算達成率は大幅に上昇したという実績があるので、今まで数々の社内制度を企画・創造してきましたが、TOP3に入る大事な制度として現在も大活躍してくれています!!


【第1位】
「”ヒト”を見極める技術」を身につけて、1日でも早く組織作りに活かすべき

皆さんよく聞く話かと思いますが、会社の問題で最も大きな悩みは、どんな会社でも常に「ヒト」にまつわる問題と言われていますよね!

うちの会社自身も常に「ヒト」の問題に直面し続けてきました(-_-;)

そのような中でも、今まで数千という経営者や経営幹部の方々にお会いしましたし、手前味噌で恐縮ですが…

リクルート社が運営するリクナビネクストの「転職を検討している企業ランキング:全国6位」に入ったこともあるぐらい、多くの方の採用面接等を会社として対応してきました!!

大変ありがたいことにとても多くの方にご興味を持って頂き、多くの接点を持つことはできましたが、本当に会社に貢献してくれている人の共通点を導き出すまで…

「採用のミスマッチ」「重職につける人材の配置ミス」等が発生し続け、本当に苦労しました(-_-;)

上記ミスによる損失は、物凄く大きいものだと想像するのは容易かと思います。だからこそ今回、当内容を「TOP1」に選びました!!

さてさて、そのような最大の課題へ、私自身どのようにアプローチしていくべきか思考していく中で、勿論、多くの先輩経営者のお話も聞きましたが…

私自身本当に参考にさせて頂いた書籍の中の1つに下記があります。(小野壮彦さん著書)


「どのような人材を採用」し、また「重職のポストに配置すべきなのか」等、今回は詳細は割愛しますが…

経営するうえで必ずぶちあたる経営課題への解決のヒントが、上記書籍では下図を参考に非常に分かりやすく説明されていました!!

人を見極める際に重要な要素として「優秀・平凡」という概念と併せて、「人としての善悪」という概念が重要であるということ

これは本当に「なるほどー!!」と思いました!!

そして、そもそも「人の善悪」をどのように判断するかという点についても自分なりに考えてみると、正解がない世界の話ではありますが…

・裏表がない人
・敬意を払える人
・感謝ができる人

という点にいきつきました!

ただ、上記要素は見極めたい人との「通常の対話」では絶対にでてこない部分なので…

・素を出せるシチュエーションをどのように作れるか
・自然に上記ファクターを見て取れるような、シナリオ・物語を話させるためにはどのような話の展開をすべきか
                              等々…

どのように見極めるべきかという点を思考し、自分なりの「人を選ぶ技術」を磨いていくというイメージ・感覚です!

またこの書籍では上図、「人を見極める」際に重要な要素を建物の「地上1階~地下3階」にたとえていますが…

(すべて重要な要素ではありますが…)
 表面的な部分ではなく、深層部ほど本当に重要である点

具体的に私自身は、労働人口が減少していく現代においては、本当の意味で「優秀な人材だけで組織を構成することは困難である」という前提の下、例えば…

・パート社員を採用する
・正社員を採用する
・幹部候補を採用する
          等々

上記のような人材採用というシーンでも、効率的にリソース確保するために活用できる考え方だと思ってます!!

(活用例)
・パート社員:上図1F部分をチェックして問題なければ採用

・正社員:たとえ1F部分が一部不足していたとしても、B1・B2を感じられれば採用(B3があれば尚良)

・幹部候補:B3まですべてチェックして、良いと判断すれば採用
                             等々…

最後に

今回は、起業して満10年経ってみての、自分なりの「経営に不可欠な思考」についてまとめてみましたが、他にも本当にたくさん必要な思考があります!!

ただ、思考すべきことが多すぎて、1つ1つの課題への対応が中途半端になるのは一番避けなければならないことです。

無限にある経営課題ですが、最も投資効率が高くなる課題への解決、選択と集中で行うことが何より重要かと思います。

私自身、次は15年・20年を目指して経営していきたいと思っているので、今まで通り試練の連続かと思いますが…

できる限り先読みしつつ、限られた時間・資源をどの課題解決に選択・集中して取り組んでいくべきか、意識し続けていきたいと思います!!

最後まで読んでいただいた方、本当に有難うございました!!m(__)m

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