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もしも、うぐいすがジャイアンだったなら

子供が親の口真似をするように、うぐいすは親の鳴き真似をする鳥。

なので、親鳥がとても音痴な「ホーホケキョ」をすると、子も音痴な「ホーホケキョ」に仕上がる。

うちの近所の河川敷周辺にもうぐいすの声が聞こえ出したが、みな各々の「ホーホケキョ」を奏でている。

よもや、どう聞いてもホーホケキョになど聞こえないオリジナルのビートを刻んでいるものもいる。
令和のうぐいすは斜に構えているなぁ、では済ませられないオリジナリティ。

うちの近所のうぐいす、音痴すぎる問題。

でも、だからと言って否定するのは愚者の骨頂。
このオリジナリティ溢れるホーホケキョが、この辺りではニュースタンダードになり、いつか本来のホーホケキョも「古のビート」とうぐいす界の音楽の教科書に書き連ねられる。

何事にも先駆者が必要だ。

ここにジャイアンを投入するといつか、この辺り一体のうぐいすは「おれはジャイアン」と鳴くようになるのだろうか。

松竹梅に時代を感じる

隣町のうぐいすに「タケシさんたら、ホーホケキョね」と鳴かれるガキ大将になり、天下無敵のうぐいすになるのだろうか。


私がこれをうぐいすに伝えたら・・・私が先駆者になるのではないか?

中学生の時、神戸からの転校生で仲良しだった友達が、近所の小学生に無償で家庭教師をしてあげていた。
なんでそんな事するの?と、聞くと彼女は柔らかに微笑んで、サッカーボールを蹴る近所の小学生の中では一番イケメンの男の子を見つめた。

「誰かの初恋になりたいから」

やましい、でも羨ましい。
「そしたら、女の基準が私になるやろ?私がこれからの男の女を見る目の先駆者になるねん」

なるほどな、こんな気持ちで彼女は自分の時間を彼らに割いていたのか。


私はうぐいすが鳴いている方向を向く。
小さな一歩かもしれない。だが私の一鳴きがこれからのうぐいす鳥生を変える貴重な一声になる可能性だって大いにあるのだ。

「お・・・」バサッ・・・・バササササ・・・・

ですよね〜。


私は毎日元気です↓

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