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オランダの小学校は、男性教師不足

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先日、オランダメディアでこのような見出しの記事(参照記事1)を見つけました。

「下院は初等教育のクラスにより多くの男性教師を求めています」

その記事によると、現状オランダの小学校では、教師の85%が女性で、男性教師は15%しかいないのです。「よりバランスのとれた男性と女性の比率は、子どもの発達にプラスの効果をもたらします」と野党が訴えているのだそう。

けれど、オランダの小学校はいま深刻な教師不足。
政府としては「男女差もゆゆしき問題だが、まずは性別にかかわらず教師のなり手を確保していきたい」という意向のようです。

この記事は非常に短かったので、追加で類似記事を検索してみました。すると3年前の記事(参照記事2)ですが、なかなか含蓄に富んだものを発見。

それによると、根本にはやはり小学校教師の給与の問題とジェンダー問題がある様子。
オランダの新任教師の平均月額収入は2,445ユーロ(約29万円/税込み)で、昇給はとてもゆるやかなのだそう。独身の頃はともかく、家族を支える大黒柱としては少なすぎるというのです。
それでも何とかやりくりしているのは、女性教師が配偶者と支え合いながら家計を成り立たせているパターンが多いからだと記事は分析しています。

けれど、女性(教師)でも家計の重要な担い手には違いありません。女性が多いから給与が低いままでも良いというのは、大変な性差別ですね。
近年、小学校教師の待遇(低賃金&長時間労働)改善を求め、教師たちがストライキを頻発させています。11月6日にも、全国的なストライキによる休校が発生したばかり。
男性教師を増やすためには、やはりこの待遇改善からメスを入れていかなくてはいけないのではないでしょうか。そう考えると、冒頭で書いた政府のコメント「男女関わらず教師の成り手の確保を」というのは、このあたりの給与問題を避けるための小手先の答弁なのかもしれません。

そしてこれも記事からの引用なのですが、オランダでも子供のいる夫婦が離婚した場合、母親が引き取る場合が多いのです。そうなると、そういった子供たちは、家庭でも学校でも女性にしか触れる機会に恵まれないことになってしまうのだとか。それは確かに、偏っていますね。

社会は男女で成り立っていると子供に模範を示すためにも、オランダの小学校には女性教師と男性教師の不均衡をならしていって欲しいと思います。そのためにも、教師の給与は改善されて欲しいですね。

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