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オランダの小学校における宿題の必要性

オランダ在住邦人であるツイ友さん(ツイッター友達)が、興味深いツイートをされていたので紹介したいと思います。

宿題の必要性

オランダでは教育の自由が保障されているので、小学校ごとにどのような教育法をとるか自由に決めることができます。そのため、「どのように勉強するか」も学校ごとに異なるのです(保護者が事前の見学会などで教育方法を確かめ、納得したうえで入学する)。

けれど多くの学校では、「宿題はない」「ほとんどない」と言われています。あったとしても、(自宅での)勉強量が一気に増える中学校以降とのギャップを埋めるため、高学年になって「慣らし宿題」が出る程度のことがほとんどのようです。

先ほど紹介したツイートの方にリアクションした時に

「宿題の必要性は感じましたか?それとも学校でカバーする内容で充分でしたか?」

とうちの子どもの小学校生活に関して質問されたのですが、これも難しい質問だと感じました。
順を追って説明します。

テーマ教育

例にもれず、うちの子供が通った学校も「宿題がほとんどない」小学校でした。高学年になってから、英語や地理のテスト前にテスト範囲を自宅学習しておくように言い渡されるくらいでした。

英語はともかく、地名(オランダ国内および欧州各国)は強制されないと覚えないと思うので、これはあってよかったと考えています。
計算問題や単語書き取りみたいな宿題は皆無でした。

そもそもうちの子供の通った小学校は「テーマ学習」というスタイルをとっていたので、宿題を出しにくかったのかもしれません。

これは数週間ごとに学びのテーマを決め、それに沿ってさまざまなことを膨らませて学ぶスタイルです。「大航海時代」「宗教」「健康」といったようなアトランダムなテーマがその時々で設定され、それにまつわる歴史を学んだり、関連する絵を描いたりクラフトを作ったり、関連する歌を歌ったり、班に分かれて劇を上演したりするのです。

とても面白そうな反面、親が何をサポートするべきなのか分かりにくかったですね。事前に子供を図書館に連れていって、関連書籍を借りたりはしましたが、逆に言うとそれくらいしかできませんでした。

なので、先ほどの「宿題の必要性を感じましたか?」という質問の回答は「分かりません」となってしまいます(笑)

先生との面談の時間

でも年に2回、学校ではない民間業者が実施する定期テストの受験も義務化されています。小学校がどんな勉強法を施していても、そのテストを受けることで生徒が計算や読解力などで年齢相応の学習内容を理解しているか知ることができるのです。

そこで見つかる「計算が苦手」とか「国語(オランダ語)のスペリングが苦手」といった分かりやすい部分なら、学校に相談しやすいかもしれません。
小学校から年に3回、先生との面談を持てるので、そういう時に個別に勉強の進め方の相談もできるのではないでしょうか。対応してもらえるかは学校次第ですが。

オランダの小学校は子供がのびのびと過ごせる一方で、(何かを補って欲しいなどの)要望があるなら親がしっかり訴えていく必要はあると思います。

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