何故いま「三体」なのか
昨日からKindleで、中国発の大人気小説「三体」を読み始めました。
物理学者の父を文化大革命で惨殺され、人類に絶望した中国人エリート女性科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)。失意の日々を過ごす彼女は、ある日、巨大パラボラアンテナを備える謎めいた軍事基地にスカウトされる。そこでは、人類の運命を左右するかもしれないプロジェクトが、極秘裏に進行していた。
数十年後。ナノテク素材の研究者・汪淼(ワン・ミャオ)は、ある会議に招集され、世界的な科学者が次々に自殺している事実を告げられる。その陰に見え隠れする学術団体〈科学フロンティア〉への潜入を引き受けた彼を、科学的にありえない怪現象〈ゴースト・カウントダウン〉が襲う。そして汪淼が入り込む、三つの太陽を持つ異星を舞台にしたVRゲーム『三体』の驚くべき真実とは?
(Amazonのあらすじより)
著者について
1968年、山西省陽泉生まれ。発電所でエンジニアとして働くかたわら、SF短篇を執筆。『三体』が、2006年から中国のSF雑誌《科幻世界》に連載され、2008年に単行本として刊行されると、人気が爆発。中国全土のみならず世界的にも評価され、2015年、翻訳書として、またアジア人作家として初めてSF最大の賞であるヒューゴー賞を受賞。今もっとも注目すべき作家のひとりである。
物語は三部作のSF小説。中国で2008年に1巻目が出版され、大ヒットの後に2014年に英語の翻訳版が出版されます。2015年には英語版がさまざまな文学賞にノミネート&受賞しますが、「SF・ファンタジー文学賞界のアカデミー賞」でもあるヒューゴー賞をアジア作品として初めて受賞したのだとか。
なんと、オバマ元アメリカ大統領やFBのマーク・ザッカーバーグもこの作品を称賛したと伝えられています。
日本では、2019年に第一部が翻訳出版され、2020年夏に第二部が上下冊に分かれて発売されました。
私がいま読んでいるのはまだ第一部で、第二部も絶対に買おうと決めています。
映像化ラッシュ
まだ読んでいる途中ではありますが、あまりの面白さに、関連情報をインターネットで検索してみたんです。するとやはり、いくつも映像化の予定が控えているようですね。
具体的な時期は未定のようですが、Netflixでのドラマ化や、映画化、アニメ化が控えていると報道されています。
何故いま?
日本での出版は2019年からなので何となくフレッシュな感じがして「人気のいま、チャンスを逃さず映像化するのね!」という気がします。
でもこの作品、連載開始は2006年で、英語化の後の文学賞総なめからも5年経っているんですよね。どうして2020年のいま、ここまで映像化がラッシュで企画されているんでしょうか。
2冊目の「三体Ⅱ 黒暗森林(上)」や3冊目の「三体Ⅱ 黒暗森林(下)」のあらすじを見ると分かるのですが、これっていわゆる「異星人もの」なんですよね。地球人と宇宙人の、生存をかけた戦いを描いた作品。
(まだ私も読んでいないので、詳細は分かりませんが)
私はこの「三体」の映像化ラッシュを、「人類が宇宙人とのファーストコンタクトに対する心の準備を、無意識に求めているから」なのかななんて感じています。
もしくは、地球全体が直面するコロナ・ウィルスという未知の恐怖を、地球外生物の脅威に重ねて見ているとか。
ちょっとそんなことを考えて、まだ読み終わっていないのにnoteを書いてしまいました。三冊読み終わってから、また感想などをあらためて書きたいです。
そして、2021年に予定されている第三部の(日本語版)出版も楽しみです。
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