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与えられた使命【天候術師のサーガ 41】
パパ…。
── 島ギャル、アガヴェ
さすが私の娘だ。
ここまで強力な力を
有しているとは…。
苦労して育てた甲斐があった。
それでは、最終段階といこうか。
その前に、この一連の研究過程を目撃してしまった
きみには消えてもらおう、ナナミくん。
── アガヴェのパパ、カドモス
カドモスは
魔導銃の引き金を引きながら
それをナナミに差し向けた
その刹那
カドモスの持っていた銃は
アガヴェの怒り【天候術師のサーガ 40】
アガヴェはどうすればいいか
わからなくなり
壁に背中をつけて
泣きながらずるずる床へ
崩れ落ちた
うち、実験されてたんだ…ずっと。
実の父親に…。
なんだかずっとヘンだと思ってた…。
魔導印鑑を押してないのに
魔法が使えるんだもん…。
みんなにはずっと黙ってたけど、
そうゆうことだったんだ…。
── 島ギャル、アガヴェ
ナナミはファイルを握りしめたまま
何も言えずに呆然と立ち尽
研究室への潜入【天候術師のサーガ 39】
〜 アガヴェ家のシェルター 換気口 〜
ナナミが換気口の蓋を開けると
プロペラが回っていた
ちょっと、アガヴェちゃん。
電源止めて〜。
── イノリゴ島の少女、ナナミ
はいよ〜。
── 島ギャル、アガヴェ
アガヴェが換気扇の電源を落とすと
プロペラはゆっくり動きを止めた
これをこうして…、こうして、
こうして…、こうっ!
── ナナミ
ナナミは手際良く換気扇を分解すると
作戦決行【天候術師のサーガ 38】
〜 アガヴェ家のシェルター アガヴェの部屋 〜
あ、研究室のドアなんだけど、
指紋認証だった、ね。
何書いてるのか全くわかんなかったわ。
── 島ギャル、アガヴェ
急いで送ったから、
変な風になっちゃったね。
ごめんごめん。
── イノリゴ島の少女、ナナミ
そしたらどうすんの?
指紋認証だったら
パパの指紋しか読まないわけでしょう?
これじゃ、研究室に入れないぢゃん。
鍵の在処【天候術師のサーガ 37】
翌朝
ナナミとアガヴェは
アガヴェ家の面々とともに
朝食が用意されたテーブルについた
はい、
みんな揃ったわね。
それでは手を合わせて。
── アガヴェのママ
いただきます。
── みんな
朝食の席には
もちろんアガヴェのパパも居た
ごちそさま。
── アガヴェの妹、アウトネ
あら、もういいの?
しっかり食べないと
頭が働かないわよ。
── アガヴェのママ
ア
ひみつの作戦会議【天候術師のサーガ 36】
ナナミとナミナおばあちゃんは
しばらくの間
アガヴェ家のシェルターに
居候させてもらえることとなった
すいません。
しばらくお世話になります。
── ナミナおばあちゃん
お世話になります。
── イノリゴ島の少女、ナナミ
窓はないが
シェルターの至るところに
時計が設置されていたのを見ると
23時を過ぎていた
部屋がひとつ空いてたから
ここ使って。
お布団も敷いてあるから
アガヴェ家のルール【天候術師のサーガ 35】
〜 アガヴェ家のシェルター リヴィング 〜
アガヴェ、
説明してちょうだい。
これはどう言うことなの?
ママ、入れないでって
言ったわよね?
どうしてママの言うことが
聞けないの?
── アガヴェのママ
ねぇ、ママ。
ナナミっちの家は
今回の出来事で燃えちゃったんだよ?
他に泊まれる場所だってないし、
こんなに広い家があるなら
止めてあげてもいいぢゃん!
なんで独
艦内のルール【天候術師のサーガ 34】
〜 飛空艦サミダレ 司令室 〜
雨の師団一行は
雷の師団の飛空艦イカヅチへと向かい
航行していたが船内で問題が発生していた
師団長、
艦内で思念派反応が出ています。
オロロンの部屋からです。
── オペレーター、ウル
なんだと〜!
艦内は魔法の使用を禁止しているはずだぞ!
そんなことも忘れてしまっているのか?
まったく…、戻ってきてからというものの
手間のかかるやつになって
脳の洗濯【天候術師のサーガ 33】
〜 アガヴェ家のシェルター アガヴェの部屋 〜
セメちゃん、
お姉ちゃんの名前はナナミです。
よろしくね。
── イノリゴ島の少女、ナナミ
アガヴェの妹セメレは
恥ずかしそうに俯いた
ほら、セメちゃん。
ごあいさつして?
── 島ギャル、アガヴェ
セ、セメレでちゅ。
よろちくおねがいちまちゅ。
── アガヴェの妹、セメレ
かんわいいぃ〜!
セメレちゃん、
よろし
オロロンによる遠隔操作【天候術師のサーガ 32】
〜 飛空艦サミダレ 艦内 オロロンの部屋 〜
オロロンは
もともとの自分の部屋に居たが
どうにも自分の部屋だという意識は
皆無だった
『ぼくがこの人たちと
一緒に居たの?
ホントに?
いまいち信じられないなぁ。
なんだか怖そうな人たち
ばっかりだし…。
あの師団長とかいう人も
信用できないよ。
問題はナナミとアガヴェだ。
おばあちゃんはぼくのことを
覚えているみたいだけど
口止め料の交渉【天候術師のサーガ 31】
〜 イノリゴ島 アガヴェ家のシェルター アガヴェの部屋 〜
ちょちょちょちょ。
セメちゃん。
この人たちのこと、
ママとパパに
絶対言っちゃダメだからね。
これ、お姉ちゃんと約束できる?
約束できるならあげる。
── 島ギャル、アガヴェ
アガヴェは
妹のセメレに向けて
手のひらの中のビスケットを
見せびらかした
う〜ん、
ひとちゅだけ?
── アガヴェの妹、セメレ
セ
潜入【天候術師のサーガ 30】
今なら多分
シェルターの中に入れるよ。
── 島ギャル、アガヴェ
え、大丈夫?
勝手に入って。
── イノリゴ島の少女、ナナミ
うん、バレないように
うちがなんとかする。
── アガヴェ
わしは足手纏いじゃろうて。
── ナミナおばあちゃん
おばあちゃんは
梯子をあんなに早く
降りられたんだから
大丈夫だよ。
── ナナミ
三人は