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音楽をつぶやく|tribute 音楽をシェアするマガジン

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音楽をシェアするマガジン tribute の別冊です。 何気ない音楽のつぶやきが載っているマガジンです。
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2022年9月の記事一覧

もっと80'sのネオサイケは評価されるべき

いいたいことはタイトルの通りですが...。 最近は音楽雑誌の古いバックナンバー漁りにはまっていて、特に気になるのがサイケ特集の号。 読んだのが大体00年代ごろのバックナンバーで、その時の時流もあるのだろうが大概取り上げられるのは60年代ごろのバンドやアルバムであり、その後のポストパンク、ネオサイケのバンドはちょっとだけ触れる程度か、全く言及されないことが多い。 私目線で見るとこの80年代ごろのサイケの作品は名作も中にはあるのに過小評価されているように感じるので、ネオサイケ

古代エジプト王からの死霊復活!

■ ヘヴィ・メタル百花繚乱! 1983年 カモン・フィール・ザ・ノイズ/クワイエット・ライオット ルックス・ザット・キル/モトリー・クルー 1984年 ジャンプ/ヴァン・ヘイレン ウィー・アー・ゴナ・テイク・イット/トウィステッド・シスター ラウンド・アンド・ラウンド/ラット ロック・ライク・ユア・ハリケーン/スコーピオンズ 83年、84年頃、MTVでもヘヴィ・メタルなバンドがガンガン流れ、トウィステッド・シスターのディー・スナイダーがVJを務めるメタル専門の番組もでき

フェイクワンダーランド/きのこ帝国【三文ディスクレビュー#5】

開放的で内向的な不思議な作品。 轟音に乗せて奏でられる日常にある小さな幸せと痛み。 後世に語り継がれる、シューゲイザー/ポストロックの名盤。 【作品情報】 フェイクワンダーランド/きのこ帝国 2014年10月29日発売

ゆらゆら帝国⑨「Sweet Spot」

アルバムについて所持:済 好き度:★★★ 2004年にベストを発売し、2005年にミディからソニーミュージックにレーベル移籍してから初めて発表されたアルバム。 アルバム「ミーのカー」以来、アルバム収録曲の中から先行でシングルが発売されてからアルバムを発表する形式をとっていたが、今作はシングルが無いまま発売された。しかし「3×3×3」ではシングルカットとしてシングル曲が発売されたが、今作はシングルカットもなかったためメジャーデビュー後では唯一のシングル曲が一切収録されなかっ

若者たちへ/羊文学【三文ディスクレビュー#4】

これは爆音ではなく轟音だ。 そこに載る塩塚モエカの甘美な声。 国産シューゲイザーのニュースタンダードを築いた金字塔的一枚。 【作品情報】 若者たちへ/羊文学 2018年7月25日発売

アンテナ/くるり【三文ディスクレビュー#3】

アンテナのギターの音は、ザラついた、どこかダークな印象を受ける。 それなのに、何故こんなにも前に突き進むのような、太陽にも似た明るさを含んでいるのだろうか。 このアルバムと共に、裸足のままで、何も見えなくなるところまで、振り返ることなく。 【作品情報】 アンテナ/くるり 2004年3月10日発売

ゆらゆら帝国⑧「な・ま・し・び・れ・な・ま・め・ま・い」

アルバムについて所持:済 好き度:★★★ 2003年に発売されたメジャー後初のライブアルバムで、同年の5/30の恵比寿ガーデンホールでの公演を音源化したものである。以下は、当時のライブの全体のセットリストである。 タイトルの通り、ライブ公演のうち当時の新作だった「ゆらゆら帝国のしびれ」「ゆらゆら帝国のめまい」の曲から中心に収録されている。 全編通してコンプレッサーが強くかかったような潰れ気味でノイジーな音質が、ライブの熱量をそのまま閉じ込めたかのような臨場感と迫力に溢れて

Wonder Future/ASIAN KUNG-FU GENERATION【三文ディスクレビュー#2】

EasterのMVに 「ASIAN KUNG-FOO FIGHTERS」ってコメントしてる人がいた。 世の中には面白いこと言う人がいるなあ。 アジカンのディスコグラフィーで「最も異質」なこの作品は、「最も彼等らしい」1枚だ。 【作品情報】 Wonder Future/ASIAN KUNG-FU GENERATION 2015年5月27日発売 01.Easter / 復活祭 02.Little Lennon / 小さなレノン 03.Winner and Loser /

燦々/カネコアヤノ【三文ディスクレビュー#1】

「光の方へ」を初めて聞いた時、懐かしい匂いがした。 幼少期に会ったことがある「気がする」音楽が詰まっている。 咲くのに時間がかかっても、いつも隣で待ってくれている。 【作品情報】 燦々/カネコアヤノ 2019年9月18日発売 1. 花ひらくまで 2. かみつきたい 3. 布と皮膚 4. 明け方 5. りぼんのてほどき 6. ごめんね 7. セゾン 8. 光の方へ 9. 車窓より 10. ぼくら花束みたいに寄り添って 11. 愛のままを 12. 燦々

ゆらゆら帝国⑦「ゆらゆら帝国のめまい」

アルバムについて所持:済 好き度:★★ 前作「ゆらゆら帝国 III」から2年後の2003年に発売されたアルバムで、「ゆらゆら帝国のしびれ」と同時発売された作品である。 そのため、しびれとはジャケットやCDデザイン、収録内容全てが対となっている。これら二枚のアルバムは同時期に制作された曲をテーマに合わせて振り分けたとされており、しびれが実験的な作風なのに対し、今作はメロディアスな曲が多く、どちらかというと今まで敢えて避けてきた曲調に真っ向から挑戦したといった内容に感じた。

昨日より上手くなった楽しさと損失回避行動で抜けられない鬼のスパイラル!大人の楽器練習、ピアノとギター

中2で力尽きたピアノ、実家から引き取ってからたまにチャレンジはしたものの続きませんでした。でも、今年は少し気合を入れて自主練を続けてます。そして、なんとか譜読みと鍵盤感覚が戻り、下手な中級者程度には弾けそうなレベルには、なりかけています。練習を続けて実感することは、昨日できなかった事が今日はできたり、少し楽にテンポを上げる事ができたりと、少しずつでも毎日積み上げられているってこと。そして、少しサボると、一週間分かと思うくらい、確実に下手になってしまうこと。 そうなると、まる

サイケアルバム探訪 Spacemen 3/Sound Of Confusion

アルバムについてサイケロックの定義として、60年代後半に流行したドラッグ体験などを表現したロックか、その時期に活動していたバンドを指すことが多い。 なので、以降に登場した音楽性やサウンドにサイケデリックの影響がある音楽やバンドは総じて「ネオ・サイケデリア」というまた別の区分にされることが多い。ただ年代で分けただけかと言われると、60年代とそれ以降では録音やサウンドメイク、新たな技術が登場しているため60’sのサイケとネオサイケは聴き比べるとかなりサウンド面で違いがみられる。

ブラジル音楽が大好き!③ Os Mutantes/Os Mutantes

1968年に発売されたブラジルのサイケロックバンド「ムタンチス」のデビューアルバム。 ムタンチスとは60年代当時、軍事政権下にあったブラジルに対してカエターノヴェローゾとジルベルトジルが中心になって起こしていた音楽的なムーヴメント「トロピカリア」に参加していたバンド。 トロピカリアというのはブラジルの伝統的な音楽に英米のロックの影響を混ぜ合わせた音楽性で、ムタンチスはビートルズを中心に当時流行の外国のロックに影響を受けた音楽性だったため正にトロピカリアの代表格とも言えるバン

ユニバーサルの社長が藤井風にオススメ、好きなドラマで出会ったMIKAって?

CDを買ってるのは日本人だけ、みたいな話をよく聞くようになったけど、そんな激動の音楽ビジネス界でも揺るぎないブランド、ユニバーサルミュージック。社長のインタビュー記事で、米国本社社長と藤井風の会話が紹介されていました。 藤井さんが知っていたかどうか書いてありませんが、横から食いついたのが私。 もう何年も前になりますが、大好きだったアメリカのTVドラマ、The Good Wifeで、すっごく重要な瞬間のBGMとして使われていた曲がありまして。それがMIKAのAny Other