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「何のためにやんのコレ?に答えましょう」 "教える"を考える その1

よく聞くアレ「実社会では数学なんか使わない」

子供時代のご自身、またはあなたのお子さんが、ヒネた顔して言ってくるの聞いたことあるでしょう?「実社会では使わない」。
誰もが発する言葉であるからこそ、あれに答えられるか、納得させられるかは実はとっても重要。納得してもらえなくても「ま、そういうもんなのか」ぐらい思わせられれば、本人の以後のモチベーションに大きな差が生まれるんですよね。

「実社会では」マンは社会人にだっている

います。全然特別な人ではなくて、たぶんあなたも僕もみんなです。
大人だから「実社会では」とか言っちゃうの中2っぽいし…場を乱したくないし…という消極的な理由で言わないだけなんじゃ!
じゃあちょっと実験。

  • 「この部品磨いておいて」

  • 「これお客様の椅子の部品なんだけど、錆びているとキーキー言ってうるさいからピカピカになるまで磨いておいて」

上司からこんな指示をされたとしましょう。当たり前ですが後者のほうが絶対モチベーションが高い(厳密に高いとは言わないがまだ良いのでは)。
理由は3つ。

  1. 「お客様の椅子の部品」=何の部品か?

  2. 「キーキー言わせない」=何のためか?

  3. 「ピカピカになるまで」=ゴール(終わり)はどこか?

この3つって何してるか言うと「全体像の中での自分の役割」を見せてるって事ですよね。逆にこれが見えないと「なんだか分かんないものを、なんだか分かんないけど、いつまでもやる」という最悪なタスクになるんですよ!
ちなみにこの無限最悪タスクは、米軍やCIAのHow to 拷問のリストにもあるんですよ☆

つまり「実社会では使わない」という問いはいたってマトモな疑問なのだ!

そうなんですよ。いきなり2次関数だとか図形の証明だと言われても「は?」となるのは自然ですよね。理由はさっきの理由「全体像の中での何をやってんのか?」が伝えてないからやる気起きないんですよね。
数学を「数学は理論的な思考の入り口である」「車を運転する人、車を作る人に使われている」「どんな職業に就けるか可能性を広げる」「答えはひとつしか無いから楽しい」など、活用法や目的、ご褒美、楽しさなどを伝えられると良いですよね。(伝わるかどうかは知らんけど)

人を動かす時に意識するべきこと

誰かに指示をするとき、誰かを教えるとき、この「何のためにやるのか?」を意識して言葉にしてあげることはとても大事です。
当スクールでのカリキュラムはすべてこの構成になっています。例えば「このボタンを押すと整列出来まーす」ではなくて「デザインにおいて”整列”は最も大事」「ほーらこの例でも揃ってるでしょ」→「そんな整列にはこのボタンを押します」という流れ。
当たり前のことなんだけど、効率を重視しすぎると前者のような「ボタンポチー」型の指導になりがちなんですよね。

まとめ

「全体像の中での役割」を言語化しよう。
役割・価値を伝える→必要な指導・指示を行いましょう。

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