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物事を良い方向へ進めるコツは、「隠さない」ことだと気付いた話

失敗するのが怖くて、できない自分が嫌で、周りの人には未来のことなんて言わないようにしていた。
 
どこの学校行きたいとか、この会社で働きたいとか、これに挑戦したいとか。
 
どんなに仲の良い友達にも言うのが嫌だったし、聞かれてもはぐらかしていた。
もし失敗したら格好悪いし、あいつあの大学落ちた、あの会社落ちた、という目で見られるのが許せないから。

小さい頃から勝手に周りと比べて、負けないために頑張ってきた私が築いた鉄壁のプライドが、素直に夢や目標をさらけ出すことを阻んでいた。


最近のこと。
昔から挑戦したい仕事があり、それに向けて今の会社を辞める決意をしていた時期に、学生時代の友人たちと久々に会った。
 
仕事の話になっても、もちろん打ち明けるつもりはなかった。今の仕事の内容や、やりがいなどを普通の顔をして話していた。
しかし、ずっと今の仕事をするのかという話題になった時、言葉に詰まってしまったのだ。
今の仕事は本当にやりたいことではないのに、楽しい!続けたい!と嘘をつけない。どうしても体が拒んでいる。
 
変な空気になってしまったため、仕方がなく、本当に仕方がなく、この人達にだけ打ち明けることにした。
言いたくないなぁと思いながらも、実は…とやりたい仕事を口に出すや否や、想定外の反応が返ってきて一瞬戸惑った。


「え、向いてるじゃん!」「むしろ天職じゃない?」と。

今まで「やりたいけど、自分には向いてないんじゃないか、打ち明けたらバカにされるのではないか、でも頑張って叶えたいな」という固まりきっていない思いが、決意に変わった気がした。うまく形容できないのだが、サラサラの雪に水をかけて握るとガッと固くなるように。
絶対に叶える。絶対にこのやりたい仕事に就いて、胸張って仕事のことを話したい。


自分の内にある気持ちは、自分しか知らないから形も変え放題で、諦めても簡単に心から消すことができる。固く決意した気持ちだと思っていても、固まりきっていないのかもしれない。
その内にあるものが外に発信されると、確固とした形になり、目に見えてくる。目に見えたゴールに向かって、真っ直ぐ進む道標ができる。


ほんの少しの勇気を握って、自分の気持ちを外に出してみると、物事は良い方向に進んでいくのかもしれない。
周りの人に未来のことなんて言わない、という考えが、少しだけ変わった。

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