義母

結婚して、私にも義母という存在ができた。この前久しぶりに会うことがあったので、今日は義母の話でも。

義母は一言で言うと、自分にも他人にも厳しい人である。現実を理想に近付けるための行動を起こすことができる人で、それ故現実を理想というフィルターを通して見ている節がある。

実は息子(夫)と会った時には親戚の悪口大会らしいのだが、そんな姿、私にはおくびにも出さない。恐らく大事な息子を奪い、しかも遠方に住まわせる原因となった私に対していろいろ思うことはあるのだろうが、今回は始終にこやかな対応だった(過去、「あ、これ裏に嫌味が含まれてるな」と思うことは何度か言われたことがある)。

孫(我が息子)が大好き。行けば好物を、手間のかかる料理たちを作ってくれる。息子がただ踊るだけでも、喋るだけでも、「上手だね〜」と喜んでくれる。息子にとって良い祖母であるが。どうにも息子を「頭がいい、賢い、能力がある」というフィルターで見ている時はあり、多分、あなたの理想通りにはこの子は育たないデスヨ〜と心の中で思う。しかし息子はそんなことまだわからないので、純粋に祖母大好き!である。

夫は恐らく、自分の母を嫌ってはいないだろうが苦手とはしている。母が高みを目指すことは悪いことではないし、自分でやる分には好きにすればいいが、私の息子は賢い!良い学校に行ける!という期待を持たれ、そのためにあれこれさせられることは苦痛だったようだ。母の理想街道からはかなり外れているだろう社会人生活を送ってきたのだが、それでも会って普通に対応してくれるのは、理想は理想としてあっても、やはり息子は可愛いから、なのだろうか。

さて、息子や夫との関係を少し見てみたが。私はといえば、義母に対して特別嫌な想いは抱いていない。義母は手間がかかってもとても丁寧な生活をしており(二槽式の洗濯機や粉石けんを使ったり、お風呂の水滴をふきとったり)、自分が良いと思ったものを現実に取り入れて生活している。今をより良くしようとあれこれ取り入れて現実にやってみる。高みを目指す。それは、私の考え方と似ている部分もあって、共感しやすいのだ。

恐らく考え方や良しとするものの価値観が似ている。それは夫にも言えることで、夫の価値観は母から受け継いだものも沢山あるから当然といえば当然なのだが、だからこそぶつかりにくいのだと思う。

もちろん違うところは沢山あるはずで、実際夫とは価値観の違いから喧嘩することも沢山あるわけだが、義母とは会うことがそんなに無いから、表立ってぶつかることも無いのだろう。

やはり人間関係には距離が大きく関係していて。人それぞれ、適切な距離というものがある。義母とは今の距離でおそらくお互いストレスがそれほどなく付き合えているので、今の距離がベストなのかもしれないな。……2年に1度会うくらいの距離が。1年に1度でも問題ないと思うが、半年に1度以上だと多いかもなぁとは思う。ぶつかるところができそうだ。

よく嫁姑問題がどうたらというが、今のところ、思ったほどは問題が起きていない。まぁ、問題が起きようが無い頻度でしか会っていないとも言えるわけだが。私にとっては価値観がそこそこ似ている、共感することのできる、理想が高く料理上手で丁寧な暮らしをする義母なのである。


ではまた明日。