かんがえこと-17 年末。
12.24
クリスマスイブだなんて、かんがえていなかった。
スーパーへ行く。ドラマを見る。本の内容をノートにまとめる。音楽をかけながら料理をする。クリスマスイブだなんてかんが. . .
12.26
昼にたべるもののことばかりかんがえている。
名刺100名分の作業をしながら、料理か、とふと思う。
包みを開け、10枚くらいずつ取り出してマシンにセットする。両面にバターを塗って、食べやすい大きさにカットしていく。
彼女が。たまに来店しては店内をくまなく見て特に何も買わず帰っていくあの彼女が、今日はめずらしく問い合わせをしてきた。ファイルの使用方法がわからなかったようだった。試しながら説明すると、持っていたA4用紙に使い方を小さな文字で詳細にメモしはじめた。それはとても大切な用紙のようで、起床時間、行動予定などが分単位にて細かく書き込まれていた。
12.27
「クソみたいな世界を生き抜くためのパンク的読書」を読む。すごいタイトルだけれど。マジョリティに対する劣等感、怒り。転じて自分自身への劣等感、怒り。自分自身へも疑いつづけて、見えないレベルで変化しつづける。本質をわかっているかどうかは自分でもわからないけれど、憧れるだけでも、かんがえているというだけでも、生き抜こうとしている証。まずは大きいばかりのシステムや資本にのみこまれず「どこにお金をおとすか」を気にしたい。ただの自意識過剰なパンクスでもいい。
12.28
仕事を納める。
朽ちて乾いたところから抜け出して来たら、なんだか皆きらきらして見える。
ワイン3杯でこんなに自意識たっぷりに泣ける私は幸せだというのはわかっています。
12.29
朝。起きない。
このままベッドにしずみこんで同化して、部屋ごと化石にしてほしい。
あるいは砂上の部屋なら。
あたりまえがあたりまえではなくなることが、あたりまえになる、恐怖。
12.30
帰省。バスの一番うしろの座席は何も気にするものがなく、快適。昔から、憧れていた場所。
およそ「帰る」ということで目的は果たされ、映画を観る父を横目に、会話もなくただじっと座り、本を読んでいる。
12.31
母と買い出しなど。すでに果たされていた目的にさらに意味を与える。
紅白歌合戦などみている。良いと知っていて、でもどこか忘れていて、自分から探しにもどることもないし、たまに唄ってくれないと大切なことをわすれそうになる。そんな曲があって。
集めたどんぐりを、袋から落としながら歩いてできた道しるべのような文章。とは。ありがたい。2019年へ忘れずもっていくのだ。
そしてこれからも、少しづつ、ならべてゆく。
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