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料理の基本

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基本的な料理を丁寧に解説します
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#魚料理

鯵の味噌汁は20分煮るとおいしい

今日のcakes「おいしい」をつくる料理の新常識」のテーマは〈南蛮漬け〉でした。 この記事の最後に普通の切り身を使った場合について触れています。普通の切り身も食べやすくていいものです。切り身をとると中骨や頭が余ります。これを捨てるのはもったいないので、今日はそれを味噌汁に仕立てます。 魚の中骨や頭のことを「あら」と言いますが、身はあまりついていないので出汁として使うのが一般的。 基本は冷たい水からスタートすることです。温度が低いほうがうまみが出やすい、とされています。今

新いくらの醤油漬けの作り方

今年もいくらのシーズンがやってまいりました。早速、筋子を購入し、バラす作業をはじめましょう。 こちらで紹介したのは塩漬けでしたが、今日は醤油漬けにします。パックに入っている醤油ダレにはアミノ酸系の調味料が入っているのですっきりした味ではなく、好みでないので、まずタレからつくりはじめます。 醤油漬けのたれ 醤油  40cc 日本酒 40cc みりん 40cc 昆布  5cm角 日本酒は料理酒ではなく、飲めるもの(というか、僕のnoteに載っているレシピは基本的に紙パックの

鯵の南蛮漬け、一手間かけた作り方

鰺の南蛮漬けは初夏にぴったりのメニュー。今日はいつもより一工程多いレシピをご紹介します。 鰺の南蛮漬け 豆鰺 8匹~12匹 新タマネギ 1個 南蛮酢 みりん 100cc 酒 100cc グラニュー糖 30g 濃口醤油 100cc 酢 100cc 出汁 100cc 唐辛子(輪切り) 1本または七味唐辛子 レモン スダチなど 適量 まずは豆鰺の処理から。頭をつけたままでもいいのですが、今日は落とします。小さい鯵ならはさみでチョッキンが簡単。ちなみにまな板にはA4

煮魚の復習

煮魚については前にも書きましたが、その復習。今日はサワラの生姜煮をつくります。 材料 サワラ 切り身 1〜2枚  生姜   15gくらい 醤油 大さじ2 砂糖 大さじ4 酒 1/2カップ 水 1/2カップ 塩小さじ1/2 サバ缶ブームですが、サバは資源量に不安のある魚。サワラのほうが資源的に余裕があるので積極的に消費したいところです。こうしたブームを契機に漁業資源問題をどこかでとりあげて欲しいところなんですが、出てくるのは「ブームでサバ缶が値上げ!」みたいなどうでもいい話

カスベのムニエルの作り方

カスベとはエイのこと。北海道、青森などではよく食べますが、煮付けにするのが一般的です。しかし、実はおいしいのは唐揚げやムニエルにすること。 今日はカスベのムニエルをつくります。 カスベは身が厚いものと薄いものがありますが、厚いものがムニエルに向いています。 両面に塩を振り、5分以上おいて味を入れます。身が厚く、水分の多い魚なので、ここでしっかりと塩を振っておくことが大事。 表面に浮いた水気をキッチンペーパーで拭き取ります。 牛乳にくぐらせます。この工程はムニエルでは

エビの春巻き、バジルソース

じdブラックタイガーエビを使って、エビの春巻きをつくります。見る人がわかればすぐにわかりますが、オリジナルはロブションのエビのパピヨットです。 エビのパピヨット アミューズなら6人前 前菜なら3人前 ブラックタイガー 6尾 春巻きの皮    3枚 塩、胡椒    適量 バジル     6枚 バジルソース バジル    30g オリーブオイル 60cc にんにく    2g 塩       1g まずはブラックタイガーエビについて。エビの冷凍品は結構、おいしいのですが、家庭

鰯のリエット

twitterでも書いたレシピシリーズです。今回はジョエル・ロブションのレシピをベースにした鰯のリエット。 オイルサーディン 1缶 クリームチーズ  100g ディジョンマスタード小さじ1 塩、胡椒      適量 シブレットのみじん切り 適量 リエットはパテに似たペースト状の料理です。豚肉でつくる場合は塩漬けにした豚の肩肉をコンフィにしてからほぐし、ラードを加えてつくります。魚の場合も同様にコンフィにしてからつくるのが一般的。このレシピではオイルサーディンの缶詰を使うこ

こぼれ梅研究その2「粕床として利用する」

昨日、紹介した通り、こぼれ梅は味は違うとはいえ、性質的には酒粕のように使うというのが簡単なアプローチのようです。というわけで酒でふやかしておけば様々な料理に使いやすいです。 粕床だってできます。 こぼれ梅の粕床 こぼれ梅 150g 酒 100cc 塩 小さじ1(5g) 粕床は普通、みりんを足して甘みを調節しますが、こぼれ梅の場合はその必要もなし。 普通は味噌を混ぜますが、今日はこぼれ梅の香りを生かすべく塩で。別に味噌でもいいですよ。 お魚を浸けても、お肉を浸け

【補足】サーモンの皮のとり方とカリカリ焼き

1/26日更新予定のcakes連載のテーマは『サーモンのムニエル』。ムニエルにするときは皮をつけたままでもいいんですが、除去してから焼いたほうが食べ手には優しいです。 魚の皮を除去する場合は尻尾側から包丁を入れて、皮を引くのが一般的。このときは包丁を動かさず、魚の身を右、左に引っ張りながら作業すると上手にできます。ところが鮭のように大きな魚や切り身の場合はなかなか難しい。 簡単なのは真ん中に包丁を入れて、皮目まで到達したら包丁を寝かし、切る方法です。この方法のメリットは自

さわらの西京焼き

さわらの西京焼きは冷蔵庫で保存できるのでつくっておくと便利です。秘密の材料は「甘酒」。西京焼きは西京味噌という麹の割合の多い味噌をつかうのが本式なのですが、実際には西京味噌として売られていてもそれほどの品質ではない味噌も。そこで麹と米の混合物である甘酒を混ぜることで味を安定させることができます。 さわらの西京焼き さわら   塩    重量の1% 西京味噌 100g(普通の米みそでも大丈夫) 甘酒   50g(濃縮タイプ) さららですが、あらかじめ半分に切っておいたほうが

お刺身は一塩の手間でもっちり美味しく

お刺身は切った状態でも販売されていますが、家で食べる直前に切った方が美味しく食べることができます。(ただし、それなりに切れる包丁が必要です) こんな状態で売られていますが、この切り身を『柵』と言います。パックのまま冷蔵庫に入れると、魚の表面(及びトレイの下に保鮮シート)に溜まったドリップに細菌が繁殖し、臭みが出ることがあります。そこで家に帰ったら一度、トレイから外すのがベター。 こういったシートで魚を包みなおしてから、さらにラップで包みます。ラップだけだと内側についた水分

スモークサーモンのチャウダーのレシピ

寒くなってきたのでリクエストにあったチャウダーのレシピです。チャウダーはいわばアメリカのシチュー。アメリカではチャウダーを作ること、食べることが社交の場だったという歴史があります。チャウダーを振る舞うチャウダーパーティは選挙戦の大会などのたびに催されていた、いわば娯楽でした。 http://oldprintshop.com/product/36891?inventoryno=18846&itemno=2yoriより引用 歴史上もっとも大きなチャウダーパーティは1848年に

サンマの燻製の作り方

燻製はいかにも「男の趣味」という印象もありますが、ちゃんとした調理法の一種で意外と簡単にできます。低温で燻製にかける冷燻(スモークサーモンなど)、温度をかける温燻(燻製卵とか)の二種類がありますが、手軽にできるのは後者。 必要な機材はまずスモークチップ。ホームセンターなどでも売られています。 それと中華鍋、網、ボウルです。しかし、薫製器があるとやはり便利です。薫製器は煙が少なく、漏れないように工夫されており、家庭の台所でも(それでも多少臭いは残るので神経質な方は外で使いま

サンマのサラダの作り方

秋の味覚のサンマ。塩焼きが最高においしいのですが、たまには目先を変えるのもいいでしょう。箸休めのサラダです。 サンマのサラダ(2人前) サンマ 1尾 サラダ用の葉っぱ 100g 醤油   小さじ1 すだち果汁  小さじ1(またはレモン果汁 小さじ1) サンマは塩焼きにして、骨から身を外しておきます。サンマの焼き方は明日、公開のcakesの記事で紹介します。 好みでここにもすだち(分量外)を少し搾っておきます。 あとはサラダ、醤油、スダチを加えてさっと和えます。ドレッシ