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札幌市内ブックオフ探訪

今日は札幌市内にあるブックオフに行ってみる。
札幌にはブックオフが19店舗もあり、しかも駅から離れた場所にあるところも多い。

なるべく公共交通(特に地下鉄)でアクセスしやすいようにしてもらいたいものだが、札幌の地下鉄は網羅している範囲が狭すぎるので、東京と同じようにはいかない。

車を手放して、(もしくは初めから所有することをせず)公共交通だけで生活するのが最も合理的だと思うのだが(そもそも公共交通がほとんど機能していないような地域は別)、世の中はそのような方向には行っていない。

地価の安い郊外に家を建て、休日にはイオン、趣味はドライブ車弄りという、旧態依然とした車社会的な生き方をする人は、特に地方都市や田舎ではかなり多い。

私の見立てでは、今後加速度的に進むであろう日本人の貧困化と、日本の自動車産業の衰退、自動運転技術の導入によって、国民は車を手放し始めると思っている。
しかしそれは今後数年で起きる話ではなく、少なくとも20~30年ぐらいの時間がかかると考えた方が良いだろう。

さて、今日はブックオフ3店舗に行く。
地下鉄に乗って、東西線の琴似駅まで。

電車内では、「ファイナルファンタジー」のゲーム音(ファミコン風のサウンド)が響き渡っている。
ファミコンを電車に持ち込んで遊んでんなら大したもんだ。
まあもちろんそんなはずはなくて、たぶんスマホアプリか何かだろう。
いや、もしかしたら、ゲームボーイで遊んでいたのかもしれない。
ゲームボーイにはイヤホンもヘッドホンも付けられないから。

気を取り直してブックオフへ。
まずは琴似店。札幌市西区のJR琴似駅近くにある店舗で、地下鉄琴似駅からでもそれほど遠くはない。
琴似は札幌市内でも有数の繫華街として知られていて、商業施設や飲食店が多く立地している。

琴似駅周辺の市街地

一部では「住みやすい地域」として琴似が紹介されることもある。
確かに商業施設は多いので、札幌中心部まで出ずとも買い物ができるというメリットはあるが、個人的には琴似よりも東西線の西28丁目~円山公園辺りの地域の方が良いと思う。

ちなみに、上の写真にも少しだけ映っているが、琴似には「ジャンカラ」というカラオケチェーンがある。
「ジャンカラ」は西日本にあるカラオケ店だが、なぜか東日本では北海道にだけ進出している。

そもそも北海道は「東日本」なのか?という議論もできるとは思うが、
(私は、東日本でも西日本でもない地域と認識している)北海道にだけ出店しているのは不思議なことだ。

ブックオフ琴似店

琴似店はビルの1階に店舗がある。
品揃えは割と多いようで、岩波文庫の本も結構取り揃えてあったが、100円で買える本はあまりなかった。
講談社学術文庫の「菊と刀」が150円で売られていて、買おうか悩んだがやめた。

この琴似店は「ストッカー」(棚の下にある引き出し)を自由に開けても良いらしく、その旨を伝えるポスターが店内に何枚も貼られていた。
他の店舗はどうなのだろうか?
ちなみに、この後行った3店舗には、ストッカーを開けても良いという貼り紙は見当たらなかった。

琴似からは北東方面に進み、北区の麻生(あさぶ)に向かう。
「麻生」は正式には「あさぶ」と読むのであるが、地元民は「あざぶ」と呼んでいるようだ。濁点が付いている方が発音しやすいかららしい。
ちなみに、地元民が「あざぶ」と読んでいるからといって、東京の麻布と何か共通点があるかというと、それは全くない。

琴似から麻生方面に進む場合、JR学園都市線と並行して行くと良い。

新川駅(JR学園都市線)

琴似から北東方向にひたすら進み、JR新川駅に辿り着く。
新川駅周辺は住宅街になっていて、店はローソンぐらいしかないようだ。

学園都市線の高架下

JR学園都市線の高架下は一部歩道になっていて、車を気にせずに歩くことができる。
便利なウォーキングコースだが、街灯が少ないので夜は危なそうだ。

JR学園都市線の高架と高架下の歩道

以前行った「すすきの」は歩道が酷く凍結していたが、ここは札幌でも比較的積雪が多い北区だし、気温がかなり高いので、凍結の心配は少ない。

JR琴似駅前から1時間ほど歩き、麻生駅に近い「新琴似」エリアに到着。
琴似から麻生は地下鉄で10駅ほど離れているのに、歩きだと1時間で着いてしまうのは意外だ。
地下鉄の路線網は札幌中心部に収斂するように作られているから、地下鉄で移動するとどうしても遠回りになってしまうのだ。

札幌市営地下鉄の路線図、琴似から麻生まで地下鉄で移動する場合、遠回りになることが分かる

仮に札幌が東京ほどの大都会だったなら、琴似と麻生を短絡する地下鉄線が開発されていたことだろう。
ちなみに琴似と麻生を結ぶ路線バスはちゃんとあるので(30分に1本)、私のように歩かなくても簡単にアクセスできる。

新琴似の「からやま」で昼食を取る。
からやまに行ったのはたぶん初めてだと思うが、結構良かった。
最近は外食で少ししょっぱいものを食べてしまうと、その後ひたすら喉が渇いてしまうようになってきて、味の濃い食べ物を避けるようになってきた。
私が注文した油淋鶏定食は、それほど味が濃いわけではなく丁度良い感じだった。塩辛のサービスがあるのも良かった。

昼飯を食べたら近くにある新琴似図書館へ。
この図書館は駅からそこそこ離れていて、アクセスしづらいのだが来るのはこれで2回目だ。
本を2冊借りようと思ったが、札幌市の図書館は10冊より多く本を借りることができないらしく、私は既に9冊本を借りているので、1冊だけ借りることになった。

このことは窓口で初めて気づいたわけではなく、図書館の利用案内を読んで一応知っていたのだが、この「10冊」が「一度で借りる冊数」か、「今現在借りている本の合計冊数」のどちらなのかが判然としていなかった。

実際は後者だったわけで、まあもし前者だとしたら図書館の窓口に行ったり来たりすれば無限に本を借りられることになってしまうので、常識的に考えればあり得ないことは予想できたはず。
こういうところに私の頭の悪さが垣間見えてしまう。

図書館から徒歩10分ほどでブックオフ麻生駅前店に着く。

ブックオフ麻生駅前店

こちらも1階にブックオフの店舗が入っている。
品揃えは琴似店と同じく充実しているが、買いたいと思える本は見つからず。

図書館ならタダで本を読めることを考えると、お金を出して買う本は長い期間所有し読み続けたいと思える本でなければならない。
そもそも、タイトルや本の雰囲気だけで長期間読み続けられるような本か判断することはできないので、岩波文庫に代表されるような世の中の名著とされる本を安く買いたいと思う。
岩波の「古事記」が300円で売られていたので、買おうか迷ったがやめてしまった。

次は「北41条店」へ向かう。
この店舗は東区北41条東8丁目付近にあり、ちょうど地下鉄麻生駅と栄町駅の中間地点にある。

どちらの駅からもそこそこ離れているが、路線バスで行くこともできる。
今回は昼ご飯を食べて体力が回復したので、歩いていくことにする。

ブックオフ北41条店

自分の前を歩いていた男が、赤信号をひたすら無視して渡っていたので、そいつを小走りで追いかけていたらすぐに到着した。

別に追いかけて何か問い詰めようとしたのではなくて、そんなに急いでどこに行くのか興味があった。
ブックオフ近くの交差点で姿が見えなくなったので、近所のドン・キホーテにでも入ったのだろうか?

パチンコ、ゲーセン、カラオケ、ドン・キホーテの入った建物

この建物はブックオフ北41条店のすぐ近くにあって、パチンコとゲームセンター、カラオケ、快活クラブ、そしてドン・キホーテが入っている。

一説によれば、東区のこの辺りはヤンキーが多いらしいが、雰囲気的には普通である。
いや、さっき前を歩いていた信号無視野郎がそれ(ヤンキー)か?

北41条店はオフハウスとブックオフが同居しており、ブックオフのスペースはそれほど広くはない。
岩波文庫の棚を見てみると、100円で買える本は数冊ほどで、麻生駅前店と同様「銀の匙」が置かれていた。
他の棚では、「札幌学」という本が何冊も並んでいる。これは琴似店でもあったが、やはり札幌特有の現象と言えようか。

・・・結局買いたい本は見当たらなかった。今日はこれで終了。

翌日もブックオフ探訪を決行し、東区にある伏古(ふしこ)店へ。
この店舗は駅から離れていて、完全に「車で来い」という感じの立地。
一応路線バスも通っているので、自家用車のない人でも問題ない。
なお、スマホを忘れてきたので店舗の写真はない。

店舗は狭く、ブックオフの中では小規模という印象。
ざっと見てみたが、100円で買える岩波文庫の本はなかった。岩波新書ならたくさんあったのだが。

4店舗回ってみて分かったことは、

  • 100円台で買える岩波文庫の本は少ない(1店舗当たり10冊以下、0冊の店舗もある)

  • ある店舗で安く売られている本は、別の店舗でも同様の傾向がある(「裁定取引」の話を思い浮かべれば当たり前のこと)

  • 岩波文庫以外(講談社、新潮文庫、岩波新書など)の本であれば、100円台で買える本が結構ある(数十冊以上)

岩波文庫の本は流通量が少ないせいか、他の出版社と比べると格安で売られていることは少なそうだ。
今後も暇な時に他の店舗へ行ってみたいと思う。

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