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『完全週休3日制』を3ヶ月試験導入した結果「企業の収益増加」、働き方にも好影響

TRASP株式会社は、従業員の心身のリフレッシュやプライベートの充実、生産性の向上、顧客満足度のアップを目的に、2021年4月より週休3日制を実施していました。

さらなる働きやすい環境づくりを推進すべく、2022年11月〜2023年2月に制作部の一部社員にて試験的に『完全週休3日制』を導入しました。

完全週休3日制を導入すると売上や生産性が下がるのではないか?といった懐疑的な意見もありますが、結果として企業の収益が増えたとの好結果になりました。そのため、TRASP株式会社では2023年3月より制作部全体に『完全週休3日制』を導入することを決定いたしました。



■『完全週休3日制』の概要

・開始時期:2023年3月
・対象:制作部の社員
・該当日:毎週月曜日or毎週金曜日(担当業務により曜日決定)
・給与:変更なし(報酬維持型)
・勤務時間:1日8.5時間から9.3時間に増加
・年間休日:147日から157日に増加

※1ヶ月の日数の44%以下になる場合は日数を減らして調整(例:30日の場合は17日勤務)
※大型連休のある月は稼働日数が少ないため隔週週休3日制に変更(1月、5月、12月)

完全週休3日制 / 月曜休みの場合のカレンダー
完全週休3日制 / 金曜休みの場合のカレンダー

■当初の『週休3日制』概要(2021年4月施行)

TRASP株式会社では、従業員のワークライフバランス向上が生産性にも繋がると考え、これまでにもフレックスタイム制やリモートワークなど自由に働ける環境を整えてきました。
2021年4月には週休3日制を導入し、この制度により年間休日が147日と大幅に増加。完全週休3日制にすることで年間休日が157日に増えました。
企業では週休3日制 / 完全週休3日制のパターンとして、大きく分けて2つあります。

①休日を増やした分だけ給与も減る「給与減額型」
②1日の労働時間を増やすことで給与水準を維持する「変形労働時間型(報酬維持型)」

TRASPでは給与水準を下げないようにするため、上記②の月間の勤務時間を変えない「変形労働時間型(報酬維持型)」を採用しました。
隔週週休3日を実現するためには以下のように働き方を変更しました。

1. 完全週休2日制から、月間で2日間休日を増やす
2. 2日分の労働時間(8時間×2日=16時間)を他の平日に割り振る(1h/日)
3. 1日の労働時間は9時間で月労働時間を確保

週休3日制を導入した結果、導入前より効率的に動くことで収益が大幅に増加したため稼働時間が本来1日9時間のところを30分短縮することができました。(実働8.5時間)
完全週休3日制の導入にあたり、本来労働時間が9時間のところ、8.5時間労働の規定で制度を確立しました。効率化を徹底することで本来よりも勤務時間が短く、なおかつ完全週休3日制で給与は変わらないという夢のような働き方が実現しました。


『週休3日制』の導入前後の反応

2021年に週休3日制を導入する前には、良くも悪くも反響が多くありました。正直にお伝えすると、悪い反応の方が多くありました。

<いい反応>
■人混みが少ない日に買い物ができるのが嬉しい
■プチ旅行ができるようになる
■ 有給使わなくても市役所に行ける。
                      など
<悪い反応>
■責任者の意見(メンバーのスピードが遅い)
■自身の管理業務だと気になってついやりとりに参加してしまう

ですが、従業員第一主義を貫きたかった僕は、よくなる未来をメンバーに語り、お客様にも丁寧に語っていきました。必ず質を上げてご理解いただくことを強く胸にしまいながら、押し進めていた記憶があります。

導入すると想像通りで、いいことづくしでした。仕事の効率があがり、クオリティーが上がり、お客様からの反応もかなりよくなりました。
具体的には以下のようなお声を頂戴しております。

・休日が増えるためレスが遅くなると思っていたが、むしろ返信も納期も想像以上だった
・複数回発注しているが、スピードと成果物のクオリティが上がった
・自社(クライアント様)では真似できないが、休暇を増やすことを検討してみたいと考えるきっかけになった

お客様からいただく声が変わっただけでなく社内の雰囲気や、コミュニケーションの取り方も大きく変わりました。

まずは生産性を上げるために会話が変わりました。
なぜその仕事をするのか”、”ゴール状態はイメージできているか”、”その仕事は本当にお客様のためになっているか”、
これらの会話が日常になり、スタッフそれぞれの意識が変わったと思います。
意識が変わったことで、社内の雰囲気も明るくなり、かつ業務のオンとオフの区分けがはっきりしました。時に雑談することもありますが、作業時間は集中度があがり、社員交流の時間はより楽しい時間を楽しむといういい循環もできるようになり、業績が下がるどころか大幅に上昇しました。

導入したことで社内のよかった事例と失敗事例も記載しておきます。

【よかった事例】
■残業が多くなる想像をしていたが逆に残業が少なくなった。
■部署ごとに作業の生産性が明確に浮かび出た。
【失敗事例】
■全社で休暇にして、週4日体制となったためスピードが遅くなった。
※休暇を交代制にして会社の稼働日数増加(月曜日休みor金曜日休み)


■『完全週休3日制』の導入決定の背景

『完全週休3日制』を導入した当初は会社の営業日が少なくなることによる、顧客満足度低下や作業スピードの低下が懸念されていました。その懸念を払拭するべく職種や案件問わず該当日に稼働することがないようスケジュール管理や効率化を徹底しました。

上記を2021年4月から丸2年継続を徹底することで、隔週の週休3日制だけではなく、さらに従業員へ還元するゆとりができ、結果として『完全週休3日制』を本格導入することに決定しました。

週休3日制は隔週で休みが増えるので年間休日が「147日」。完全週休3日制になることで10日休みが増えるため、年間休日は「157日」となります。当社は有給消化を推進しており取得率は100%です。入社後半年以降、1年目に取得できる有給休暇が10日間なので、有給休暇も含めると合計の年間休日が「167日」となり『1年の約半分近くが休日』ということになります。

■導入実現ができた理由

今回の試験導入で好結果を生んだ要因の一つは、待遇を変えなかったこと。社員の給与水準や待遇、責任範囲、目標は一切変えなかったことで、より一層効率化やスケジュール管理を意識するようになりました。

急拡大・急成長する事業に対応すべく業務を分業化した組織づくりを行っており、階層型の管理体制を取っております。誰でもできる作業は仕分けし、自分の業務をマニュアル化して管理業務を業務委託に引き継いでいく仕組みを浸透させているので、社員が全て対応する必要がなく新規事業など新しい業務に集中できるような組織づくりをおこなっています。

完全週休3日制導入にあたり、社員全員が同日に休むのではなく担当業務により「毎週月曜日」と「毎週金曜日」に休日を分けて、稼働日数は週5日変わらず対応できるようにしております。

ただ交代制にすれば良いのではなく、自分の業務が他のメンバーでも対応できるようなマニュアル化を行い、属人化させないことが必要になります。TRASPでは組織づくりをはじめ、業務を分業化させ社員が業務に集中できる仕組みづくりを浸透させているからこそ、完全週休3日制になっても業務を円滑に回すことができ、かつ収益増加も実現することができるのです。

■従業員満足度を高めることが企業成長につながる

完全週休3日制以外にもテレワーク勤務やフレックスタイム制を導入しており、掛け合わせることでより社員が自由に働ける環境を提供することができます。

さまざまなライフプランを持った従業員が働きやすい環境を整えることで、業務効率や属人化を見直す機会となり、事由にかかわらず誰もが休みやすく、また働きやすい環境を作ることができます。

ワークバランスを尊重した働き方ができるよう、今後も積極的に取り組みを続けてまいります。

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