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【グルメ】幻のフルーツ「ポーポー」とは? 実は日本の食糧難を救った救世主

皆さんはポーポーというフルーツをご存知ですか?
殆どの人には馴染みの無いマイナーなフルーツだと思いますが、実は年配者(70代以上)の一部には馴染みのあるフルーツでもあります。

実際、私の祖父も戦後の食糧難の時代に一度食べたことがあるそうです。
そんなポーポーとはどんなフルーツなのか調べてみました。

幻のフルーツ?

ポーポーはバンレイシ科に属する落葉高木です。
バンレイシ科の植物には果実が食用となる種類がいくつかありますが、ポーポーを含めてバンレイシ科の植物は日本では殆ど知られていません。国内のスーパーでバンレイシ科の青果を取り扱っているところは無いと思います。

バンレイシ科の植物は東南アジアなどの熱帯地域に自生しており、日本国内には自生していません。また、非常に足がはやいことが特徴です。
青果を常温で保存しても3日ほどで腐ってしまいます。こうした特徴からスーパーや八百屋などの店頭販売は非常に難しく、国内で青果を入手するには自家栽培するか農家から直接買い付けるしか方法がありません。

国内には自生していないこと、腐りやすいことから入手難易度は極めて高いためポーポーは幻のフルーツと呼ばれています。

ポーポーは日本の食糧難を救った救世主?

現代では幻のフルーツとなったポーポーですが、日本では明治時代から栽培されていました。バンレイシ科の植物は耐寒性が低く、日本の気候は栽培に適していません。しかし、ポーポーはバンレイシ科の中でもダントツで耐寒性が高いため(-20℃まで耐える)、本州でも広く栽培されていました。
かつては非常食として利用されており、戦中や戦後の食糧難の時代には農家は庭にポーポーを植え、その実を食べて飢えを凌いだそうです。(祖父談)

なので、戦中から戦後の食糧難を経験した人はポーポーを知っていたり、食べたことがある人も多いとか。

私は食べたことがないので、祖父に味の感想を聞いたところ見た目はアケビに似ており、実は熟れた柿のようにドロドロしていたそうです。

食べたのはもう半世紀以上前なので流石に味は忘れてしまったようですが、とても濃厚で美味しかったそうです。

しかし、戦後の食糧難が終息すると祖父は庭に生えていたポーポーの木を伐採してしまったとか。なんでも、ポーポーの実は非常に甘ったるい香りがするのでハチなどの害虫が集まってくるそうです。また、保存技術の発達していない当時は実が腐りやすいことも忌避されたそうです。

かつてはポピュラーだったポーポーも、食糧難が解消すると次々と姿を消していきました。そして、今では幻のフルーツと呼ばれるようになってしまいました。

栽培自体は容易で、本州でも栽培可能とのことで機会があったら苗から育ててみたいと思っています。






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