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【ドイツあれこれ】サービス砂漠の国で欠陥品を買ったら

[初出:2008年6月]

新鮮な地場いちごの出回る季節になった。傷みやすい果物だから、時にはハズレもある。この間は、誤って腐っている箱をつかんでしまった友人の愚痴を聞いた。

レジでそれに気が付いて文句をこぼしたら、店員は横着そうに「クレームは店長に言えば」と一言。「私は担当ではない」は、ドイツの小売現場ではよく使われる常套文句である。友人があきらめて商品を脇に除けると、かの店員はこう追い打ちをかける - こんなところに置かれたら邪魔だから、棚に戻してきてよ。

売り言葉に買い言葉ということもあろうが、欠陥商品を売場に戻すという発想がすごい。品物の良し悪しを見極めるのは消費者個人の責任なのだ。まあ、嘘でもいいから日本のように「お客様もうしわけございません」と言って欲しいと思う友人の気持ちも分からなくはないが。

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