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リスクリワードレシオから考える「リスク分散」の落とし穴

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今年も残すところ10日となりましたが、
今月も順調にプラス推移しています。

月前半に貯金を作っておくと、
月後半でだいぶ楽に攻めることができます。

そういう意味で、
月単位で勝敗をみる場合には、
特に序盤の成績が肝心要になります。

最悪のスタートを切れば、
その後ずっと尾を引きずりますし、
良好なスタートを切ることができれば、
その後もメンタル的に楽でいられます。

前回は「フラット期間」の攻略法として、
複数ロジックの同時並行稼働についてお話しましたが、
今日はその落とし穴について触れておきたいと思います。

自動売買を運用していく上では、
フラット期間であったり、ドローダウンであったり、
いくつもの障壁がたびたび訪れますが、

運用システムを分散して、
複数のロジックで稼働させたり、
あるいは同じロジックを用いて、
複数の銘柄を取引することによって、

フラット期間はクリアできますし、
またドローダウンも平均化され、
最大ドローダウンを大幅に抑えることができます。

「卵は同じ籠に盛るな」と言われるように、
予めリスクを分散しておくことで、万が一に備えられます。

こう聞くと「リスク分散」はあたかも、
有効かつ万能な投資戦略のように聞こえますが、
これらはあくまでも一般論であって、
正にココが落とし穴となります。

世間で常識とされている一般論は常に多数派ですが、
相場の勝者は常に少数派ですし、
自動売買の勝者となると更に極々少数派です。

多数派の意見を参考にしている限り、
つまり真面目にリスク分散をしている限り、
勝ち目はありません・・・・。

より正確にいえば、
それで勝つことはできたとしても、
大きく勝つことはできません。

リスクとリワードは常にトレードオフですので、
リスク分散でお金を守っている限り、
大して稼げないということです。


当然ですが私自身もこれまで、
常に人の真逆をやっていくことで、
今日までの成績を残してきました。

リスク分散すれば確かに、
いずれか1つがダメになったとしても、
全体としては深手を負うことなく、軽傷で済みますし、
ドローダウンは大幅に抑えられます。

余程のことがあっても、減りません。

しかしここで冷静に考えてみると・・・・・

これは裏を返せば、
余程のことがあっても、殖えないということです。

このことに気付いた時、
私の中では衝撃が走りました。

それまで愚直にやってきたことが、
自動売買で富を築くこととは対極のことをやっていたことになるので。


念のためもう一度、書いておきます。

減らないということは、殖えないということです。

それではもはや、投資をやる意味がありません。

小銭を稼ぎたければ話は別ですが・・・・

たとえば1000万の軍資金を、
10のロジックに分散するとして、
そのうちの1つが当たって+100%の利益を出せたとします。
しかし全体としては、100万(+10%)の利益に過ぎません。

そのロジックに全集中させていれば、
1000万は瞬く間に2000万となり、
より戦略の幅も広がり、全く違う世界が見えてきます。
当然ですが、それだけリスクも伴います。

+100%が有り得るということは、
-100%も十分に有り得ます。

逆にいえば、
リスク分散によってドローダウンを-10%以内に留めたいのであれば、
利益も+10%以内に留まります。

リスクを抑えて、小さなリターンで我慢するか、
リスクを取って、大きなリターンを狙いにいくか、
これはもう、その人の好みの問題になってきます。

人によって資金力も違えば、
人生の残された時間も全く違うので、
相場にどれほどのリスクとリターンを求めるかは千差万別です。

私はもともと、
いつかは脱サラして、
自動売買だけで生計を立てていきたいと願っていたので、
1つのロジックに集中して、銘柄も1つに集中させて、
常にフルベットで全力投球してきました。

その結果として、
今では想像を超える域にまで到達できています。

リスク分散せずに1点集中させるメリットは、
リターンが大きくなるだけではありません。

複利効果が増大することがまさに、真のリターンといえます。

1000万が2000万になった例のように、
資金が2倍になると全く見える世界が違ってきます。
同じことを3度繰り返すと、ほぼ10倍になります。

そこまで来ると、
見える世界が違ってくるだけでなく、
考え方そのものが変化していきます。


まさに、人生が変わる瞬間です。


資金が10倍になると、
もはやリスクを取る必要すら無くなり、
圧倒的な余裕が生まれます。

チビチビと安全にお小遣いを稼ぎたい場合には、
リスク分散は必須ですが、
人生を変えていくレベルで稼ごうと思った場合には、
逆にリスク集中こそが有効打となり得ます。

少なくとも私の場合は、
それを実践してきて正解だったと確信しています。

「卵は同じ籠に盛るな」と言われているとおり、
常識的に考えればリスク分散することは重要です。

しかし一方で、
あえて「卵を同じ籠に盛る」戦略も実在するということだけ、
頭の片隅に留めていただければと思います。

とはいうものの、
私の場合は1つのロジックの中にヘッジ機能も備わっているので、
ある程度、リスクヘッジされています。

リスクを抑えつつ、
リスクを取りにいくという、
両者の「いいとこどり」をしたハイブリッドな戦略だからこそ、
これまで生き抜いてこれたのかもしれません。

人間は根本が保守的にできているので、
「リスク」という言葉を聞くだけで毛嫌いし、
即座に防御本能が発動し、
リスクを回避するようにプログラムされていますが、
一方でリターンは、リスクと等価交換です。

相応のリスクを甘受しない限り、リターンは望めません。

私にとってはもはや、
リスクを分散させることそれ自体がリスクとさえ感じます。

「リスク分散」という言葉は確かに、
響きよく心地よく聞こえますが、
必ずしもそれが正解とは限らないということだけ、
お伝えできればと思います。

相場におけるリスクの取り方はまさに、
その人の生き様そのものに映し出されているようです。


最後までお読みくださり、本当にありがとうございます。

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