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スポーツ選手の生理事情

こんにちは。柔道整復師の安達です。

私は学生の頃スポーツを行なっていましたが意外とオープンな性格も相まって、自分が「生理」の時はコーチにすんなり報告をしていたりしていましたし、特に異常もなく過ごしてきました。

しかし、実際に「生理の事をしっかりと学んでみよう」と色々と調べていった所、女の私でも知らない事がたくさんありました。

きっと生理で悩んでいるアスリートもたくさんいますし、対応が分からない指導者の方も多くいらっしゃると思います。

なので是非、女子アスリート/女性アスリートと接する事がある方に「生理」の事を知って頂きたいな思い、今回このnoteを作成しました。

女子アスリートがなかなか相談しにくい「生理」の話。

一般の方向けの記事として販売していますが、同業の先生方にも絶賛頂いておりますので、自信を持ってオススメ致します!

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本当に、ありがたいです。

皆さんも是非、こちらのnoteで学んでみて下さい!

そして選手の方々との信頼を深めて頂けると私もとても嬉しいです。

アスリートの生理で多いトラブルって?

生理のトラブルの相談で多い「生理痛」「不規則や無月経」。
「生理痛」は痛み止めでなんとかその場を対象する事も可能ですが、不規則、無月経はまた難しい問題です。
下の数値はアスリートにアンケートした際のデータになります。

不規則 19.1%無月経 2.2%

意外と生理の不規則を訴える方は多いので、皆さんの周りにも数人はいらっしゃるのではないでしょうか。特に、偏食や体脂肪率が低い方は不規則な方が多いですね。

これらの不規則、無月経が正常に戻すには色々条件があるのですが引退後戻るのに約11ヶ月後かかり、なおかつ現役時よりも3.7kg増しで生理が再開というデータもあります。

他にも、不規則や無月経というのは様々なトラブルと関係してきますの、そちらも後ほど書いていきたいと思います。

月経の仕組み

簡単に説明すると、脳から卵巣に働きかけてプロゲステロン、エストロゲンなどのホルモンが分泌されて子宮内膜に働きかけて成長していき、受精卵が着床すれば妊娠、分泌が止まると子宮内膜が剥がれて生理になります。

このプロゲステロン、エストロゲンの役割を以下にまとめます。

エストロゲン《女性らしさを出すホルモン》
1.子宮内膜を厚くする,子宮を発育させる
2.骨を強くする
3.水分をためる→むくむ
4.血管をやわらかくし、血圧を下げる
5. 排卵期に粘稠・透明なおりものを分泌させる
6.コレステロール,中性脂肪を下げる
7.乳腺を発育させる
8.腟粘膜や皮膚にハリ,潤いを与える
9.気分を明るくする
10.自律神経の働きを調節する など

プロゲステロン《妊娠を維持するためのホルモン》
1.子宮内膜を妊娠しやすい状態に維持する 
2.基礎体温を上げる
3.眠気をひき起こす
4.水分をためる→むくむ
5.腸の動きをおさえる
6.妊娠に備え乳腺を発達させる
7.雑菌が入りにくいおりものにする
8.食欲を亢進させる

エストロゲンは女性らしさをだすホルモンなので、エストロゲンが出ているときは肌も綺麗で健康的に見えてきます。

これは動物的に考えると、男性(雄)と子孫繁栄をするので、男性が魅力的に見えるように排卵前にエストロゲンの分泌が促進され、排卵時に男性に交わる事によって子供を作るという事に繋がるので、排卵前にエストロゲンが多く分泌される事により女性らしさをアップさせるのです。

そして、エストロゲンで重要なのは骨を強くするという事。
(ここは大事なので覚えておいて下さい。)

次に、プロゲステロンのお話ですが、排卵の際にプロゲステロンの分泌量が増えるので、基礎体温が上がります。
(妊活の際に女性が基礎体温をつけているのは、この体の変化を知るために計測しているという事になりますね。)

正常な月経とは?

25〜38日周期が正常な周期と言われています。

その日数よりも少ない場合、多い場合を月経不順と言います。 

《月経不順》24日未満…頻発月経/39日以上…希発月経

続発性無月経…3ヶ月以上生理が停止しているもの
原発性無月経…18歳になっても初潮がきていないもの

なので選手の子から相談を受けた際に、不順の方に分類されるのであれば婦人科への受診を促すようにして下さい。

意外と「婦人科に行く」という選択肢を除外してしまう方も多いのですが、現代では非常に通いやすい雰囲気のクリニックも多いです。指導者の方や医療従事者の方から促す事によって、相談しやすくもなります。

では、ここからは本題のアスリートと生理のお話をしていきたいと思います!!

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