妄想アマガエル日記(29)-10月9日(月)曇り
「着いたよ~」
先頭を歩いていた銀次郎が振り返って、日出夫に言った。
「へ~ ここがあなたたちの暮らしている居心地がいいと言っていた場所なのね!」
「確かに、ここは湿っているし、近くに田んぼがあって小さな生き物も多そうね!」
日出夫が嬉しそうに言った。
「ここの一番上の隙間が与助と小太郎が住んでいて、そこの隙間が僕が住んでいる隙間なんだよ。」
銀次郎が朽ち木を見上げて、指差しながら説明した。
「あら?小太郎ちゃんは与助ちゃんと一緒に暮らしているの?」
日出夫が頭に乗って