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紙に書くと実現する、は本当なのか?

2022年も既に半分が終わりました。「今年が半分終わる」と言われると少し焦りみたいなものを感じますが、とにかく月日が流れるのは早い。かつ年々早くなる、と感じる。そして「もう7月だけど、こんな調子で今年の目標を達成できるのだろうか」と思い始める。さらに「いや、そもそも今年の目標って何だっけ?」と首をかしげる。立てたことは覚えているけど、どんなことだったかは、もうすっかり忘れてしまっている・・・。こんな感じで、毎年、1年が過ぎていく。

だから目標は紙に書くといい、と言われるのかもしれません。なぜなら紙に書いて、それを壁に貼ったり持ち歩いたりして、常に見えるようにしておけば、目標を忘れなくて済むから、と。「目標が達成できない最大の理由は、目標を忘れてしまうからである」としたり顔で言う識者がいますが、おそらく、それは当たっているのでしょう。

「目標を紙に書くと実現する」と言ったのは経営コンサルタントの神田昌典氏。ベストセラーの著書『非常識な成功法則』(フォレスト出版)の中で語られたその内容を読んだとき、私は少なからず驚きました。目標を紙に書くだけで実現するなんて、本当なのだろうか。

当時、自分にとってこの本は刺激的でした

神田さんは、「朝晩、紙に書いた目標を眺め、ニタニタする」だけでいい、と言っています。そしてそれを習慣にする。脳の潜在意識にその目標を記憶させると、意識せずとも目標達成の方向に思考が働き、それに向かって自然に行動するようになる。ゆえに紙に書くと目標は実現するのだ、というメカニズム。

このことは自己啓発界のレジェンド、ナポレオン・ヒル
の著書『思考は現実化する』の中にも出てきます。「願望実現のための6か条」がそれです。引用します。

【願望実現のための6か条】
1.あなたが実現したいと思う願望を「はっきり」させること。単にお金がたくさん欲しいなどというような願望設定は、まったく無意味なことである。

2.実現したいと望むものを得るために、あなたはその代わりに何を“差し出す”のか決めること。この世界は代償を必要としない報酬など存在しない。

3.あなたが実現したいと思っている願望を取得する「最終期限」を決めること。

4.願望実現のための詳細な計画を立てること。そして、まだ その準備ができていなくても、迷わずにすぐに行動に移ること。

5.実現したい具体的願望、そのための代償、最終期限、そして詳細な計画、以上の4点を紙に詳しく書くこと。

6.紙に書いたこの宣言を、1日2回、起床直後と就寝直前に、なるべく大きな声で読むこと。このとき、あなたはもうすでにその願望を実現したものと考え、そう自分に信じこませることが大切である。

この6か条の5と6の部分に、紙に書いて、それを毎日読むことが推奨されています。とにかく願望や目標を明文化し、それを忘れないように毎日見て、声に出して読んで、潜在意識に刷り込みなさい、とナポレオン博士も神田氏も言っているのです。

■成功者は日記を書いている

スポーツ選手が日記をつけることで目標を達成した、という話はよく耳にします。米メジャーリーグで活躍する菊池雄星選手もその一人。

菊池選手の『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋)を読むと、紙に書くことの重要性がたくさん書かれています。

菊池選手は花巻東高校時代の恩師・佐々木洋監督から「成功者はみんな日記を書いている」と勧められたことをきっかけにノートを書き始めます。それから日記を書くことが習慣となり、現在も続けているそうです。この習慣が菊池選手をプロ野球選手にし、メジャーリーガーへと導いたのです。

菊池選手の本を読むと、目標を明確にノートに書くことの重要性がよく理解できます。さらに、「目標に近づくために、今日やるべきことをやれたのか?」について、ノートに書いて振り返ることが何よりも大切なのだ、と気づかされます。

本の中で菊池選手はこう言っています。「書くことで自分自身と向き合うきっかけが生まれる」「書くことによって、自分の気持ちを整理することができる」「自分と向き合うというのはものすごく大事だと思います。その時間を作っていないと、気づかないうちに、進むべき方向がズレ
ていくからです」

毎日ノートに書くことで、毎日自分と向き合い、心の中を整理していく。これを習慣化していることが、菊池選手の強さの秘密のようです。私たちも、自分の目標や思いを紙に書くことの効果を積極的に活用すべきだ、と感じます。


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