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2022年度秋の売上動向を予測する。【書き起こし版】

この記事は、ラジオ開店準備中で放送した内容を書き起こしたものです。

おはようございます!
飲食店の経営コンサルタントをしています、太田とよしきです。

本日は、2022年度 9月以降の売上動向を予測する!
というテーマでお送りします。

ここのところ、ガストの大量閉店やファミレスの計画的な年内の閉店が進められて、大手チェーン店も当面の消費の冷え込みを覚悟しているような感じがしますね。すかいらーくグループの閉店時間の繰り上げもかなり思い切ったものでした。

色んなデータや消費動向を見ていると、コロナ前の2019年の売上と比べると、今年の7、8月の売上金額は60%程度にしかなっていない。 

そして、迎える2022年の9月ですが、コロナ前の2019年の売り上げと比べて、50%ぐらいに落ち込むと太田は予測します。

今年の9月は2回の3連休前後が忙しだけで、残りのほとんどの日は、冷え込むイメージで、2、3週目の火曜日から木曜日なんかは、寒気がするぐらい暇かと思います。

もちろん、テイクアウト・配達を始めたといった業態をプラスしたお店は別ですが、例年通りの営業スタイルの場合、コロナ前対比で50%、世は半分程度の売上になると思っています。

僕のクライアントさんは、大手のチェーンとかではなく、個人事業や小規模で複数店舗経営していて、薄利多売でやっているようなお店はないので、もう少し踏みとどまれて、60%以上はキープできるんじゃないかな。

しかし、飲食業界全体にプラス要因がほとんど見いだせない状況です。

強いて言えば

・外国人観光客の受け入れが少しはじまってきた。 
しかし、これはまだほんの少数ですので、時間がもう少しかかるでしょう。

・県民割·地域限定クーポンが9月末まで延長
都道府県が限定されますが、外食に使えるクーポンが配布されますね。でも、遊園地やお土産を買うのにも使えるので、影響は微々たるものでしょう。

マイナス要素としては、

この7、8月が3年ぶりの行動制限なしの夏であったことで、普段より思い切って夏のお出かけや飲食にお金を使った人がかなり多いと言うことです。

7、8月はコロナ前の60%程度にしか売上を戻してないのに、これでも思い切って消費してくれた数字だってことですね。

そして、この思い切って消費した、この反動は確実に9月以降にやってきます。

その反動は、まず9月中旬に一回来て、10月と11月の前半が一番反動がくる売上金額の底だと予測しています。

そして、太田の関わっているお店の状況とか僕の分析でいくと、確実に言えるのは、お酒メインのお店は、客単価が落ちていて、お酒はあてにしていない、昼メインのお店が客単価を上げていることは間違えないなと思っています。

居酒屋なんかは、まず利用人数が少ないパターンが増えて、大人数でがっちり飲むというのがなくなっていて、お酒のオーダー数がかなり減っています。

逆に、昼メインのカフェは、飲み会がなくなって居酒屋に行かなくなった人たちが大勢いて、でも外食しないわけじゃない、となると食事中心のお店を利用することも増えてきます。

そこでポイントなのが、これまでお酒を外でたくさん飲んでいた人は、このコロナ禍で大きな気づきがあって、

お酒飲まないと外食代ってすごい安くすむんだ!

ていうことをしっかりと認識しちゃって、「もうお酒そんな飲まないし安く済むから、その分、少しいい物とか、もっと美味しいもの食べようかな。」っていう心理になっています。

これ確実です。

実際に、そういうデータが出ています。

なので、ちょっといい定食屋、洗練されたカフェは着実に単価を上げてきています。

そして、一方で注目したいのは、ファミレスはなぜ、苦戦しているか?

これも先ほどの、お酒を飲んでいた層が飲まなくなって、少しいいものを食べる飲む、といった流れが関連してきます。

ファミレスのいいところは、それなりの味だが、とにかく安いことです。なので、少しいいものを求める人はファミレスを選ばない。

最近では、コンビニやスーパーのイートインコーナーがライバルになっているぐらいの味のレベルだったので、きっちり判断されてしいますね。

そしてさらに、経済的に少し苦しいなと思い人で、ファミレスでの外食がたまにする贅沢としていた利用客は、家で食べるか、テイクアウトするかして、そもそも外食することが選択肢に入らない。

こんな流れで売上という分母が減り、原価と人件費の上昇があると、もう利益は取れないだろうという判断になり、閉店となっていきます。

以前から、同じような話を何度もしていますが、ファミレスに似通っているお店は本当に必要なくなります。

ファミレスとは対極なお店を作っていかないと生き残れないので、本当にヒマになるココから3ヶ月間、この期間で何に取り組むのか決めて、すぐ実行しないといけませんね。



コロナ前の売上の60%しか戻ってきてない業界の中でも、コロナ前と全く変わらないぐらいの売上を叩き出しているお店もあります。

そんな繁盛しているお店は、コロナ渦の時短営業中、休業中に色んなことに取り組んで、研究したり改善してきたお店です。

そんなにしてないように見えるかもしれませんが確実にそうです。

まだ遅くはないので、やること決めましょう。

きっと、この冬を乗り切れば、インバンドは大量に戻ってくるでしょうし、消費もなんとか横ばいで踏みとどまるでしょう。

でも、確実にファミレスのようなミスター平均値みたいなお店がどんどん潰れます。

まず守りの戦略は、変動できるスタッフのシフトは削れるところまで削る、食材のロスを減らすために仕込み単位を細かくする、この辺は当たり前ですがやりつつ、しっかりとメニュー開発したり、広告戦略を練ったりとか有意義時時間を使って下さい。

ちなみに太田は、サポートしているお店との打ち合わせが9月前半に集中しています。

今日は、「2022年度 9月以降の売上動向を予測する。」というテーマでお話ししましたが

9月は、2度の3連休以外は、すごいヒマだから、11月前半までの長くヒマなこの時期を利用して、お店のクオリティーをあげてね。そろそろ協力金もなくなるよ。という話でした。

今日はこのあとですね。


埼玉のクライアントさんで、フランス惣菜販売の新規開業する方のサポートをするのですが、コンセプトを作っていくので、ひたすらブレストしようと思います。これからそのお店の開業準備のレポートもできるかと思います。

ちょっと色んな意味で楽しみなお店なので皆さんにもシェアできたらいいなと思っています。

それではそろそろ開店の時間です。

今日も聞いていただいてありがとうございます。

太田とよしきでした。

飲食業は最高に幸せなしごと。