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「具体と抽象」の思考トレーニングで仕事も人間関係もうまくいく! 『13歳から鍛える具体と抽象』

今回は『13歳から鍛える具体と抽象』をピックアップします。

みなさんは「具体と抽象」という言葉を聞いたことがありますか?おそらく、あまり普段から耳にする言葉ではないかと思います。
しかし、この言葉の意味を理解しているかどうかで、いい意味で人生が変わります。

例えば、「なぜ、日常生活と関係のなさそうな数学の勉強をする必要があるのか?」「なぜ、歴史で大昔のことを勉強する必要があるのか?」「お金は何のためにあるのか?」など、 世の中がどのように成り立っていて、どのように時代が流れていくのかといった、目に見えないことが見えるようになる のです。

本書では、「具体と抽象」を軸にしたものの見方・考え方を「基本→応用→実践編」の順に解説。本全体を通して具体と抽象を行き来するトレーニングを積んでいくことで、 子どもから大人まで、「自分の頭で考える力」を伸ばせる一冊 です。

頭の中の知的な活動を表現した「具体・抽象ピラミッド」

第1章では、「具体と抽象」とは何なのか、なぜ私たちにとって重要なのか、人類の発展にどのように役立ってきたかを考えます。

まず、「具体と抽象」というのはセットで理解する言葉で、一つ一つバラバラになっているのが具体、それらを何らかの形でまとめて一つとして取り扱うのが抽象です。つまり、 複数の具体に一つの抽象が対応するという関係 になります。

「具体と抽象」を用いて私たちの頭の中で起こっている知的な活動を表現したものが、次の「具体・抽象ピラミッド」です。これは具体と抽象の関係が、縦方向にも横方向にも広がって大きな三角形になっているというイメージです。

具体か抽象かは、あくまでも他との比較によってどちらが具体でどちらが抽象かが決まります。

例えば、きゅうりと野菜という関係で具体と抽象をとらえると、きゅうりは玉ねぎやナスとともに「淡色野菜」というくくり方もできます。具体と抽象のピラミッドは 1階、2階、3階という決まった明確な階が存在するわけではなく、途中に「中間階」をつくることもできるのです。

「具体と抽象」をコミュニケーションに活用する

第4章では、「具体と抽象」の関係を知ったうえで、日常の会話やコミュニケーションに役立てる方法を学びます。一例として、次の事例を見てみましょう。

多くの人は、Bの方がAよりも効果的にアピールしているように感じるのではないでしょうか。Aは抽象的でBは具体的な言葉の選び方になっているからです。

では、どのような言葉の選び方をすると具体的になるのか、Bの選択肢をもとに一般的な言葉で考えてみます。

その人にしかあてはまらない表現をする
・一般的な特徴ではなく、個別の出来事に触れる
・一言ですますのではなく、細かく描写する
・理屈でなく感情に訴える

これらを意識して実践すると、より具体的な表現になります。 場面に応じて、具体的な言葉と抽象的な言葉を意識的に使い分ける ことで、効果的なコミュニケーションができるのです。

「具体と抽象」は生きるうえでの基本スキル!

「具体と抽象」は活用している人としていない人とで、大きな差がつきます。身近な例でいえば、「言葉」と「数」の活用の仕方が大きく変わります。勉強にも大きな影響を与えるし、人とのコミュニケーションも大きく変化します。
生活のすべてに影響がある分、 一度学べば「一生もの」の能力として今後の人生に大きな影響を与える ことになるでしょう。

ぜひ本書を参考に「具体と抽象」を扱うスキルを磨き、仕事や学び、コミュニケーションへと活かしていただけたら幸いです。


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