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相手との3つの関わり方

前回は相互循環を通しての関わり方についてお話ししました。
今回は関わり方を3つに分類してみます。

よく観察してみると、誰にでも関わり方の癖みたいなものがあります。一つの見方として、より互いに無理のない、円滑な関係構築のヒントにしてみてください。

3つの関わり方

相互循環セッションは、双方が身体の抵抗が起きない方向、心地よく動き続けられる状態を大切にします。

この状態を分かりやすく体感していくために、3つの関わり方を実践してみます。
実際のワークショップでは、相互循環の簡単な1手技を使うのですが、何にでも応用できると思います。

1.相手を何とかしよう(変えよう)とする

凝りをほぐす、痛みを痛み止めでおさめようとする時など。相互循環では相手の身体に波を通そうとする行為になります。

▶︎この関わり方は、相手の現在地、欲しいペースや方向性を汲み取れない事が多いので、抵抗を生みます。受け手は抵抗し、施術者は抵抗に屈しない様に頑張るので双方に疲れ、持続的モデルとは言い難いです。しかし手応え、やった感、達成感が得られるため、支配関係や依存関係によくみられます。


2.自分を整えて、より良い自分として存在しようとする

姿勢を正す、自分の性格や癖を直す、自分のせいにしたり、自分の理想に一直線で在り方として無言で価値観を強要するなど。相互循環では、自分の身体の使い方をより正そうとしたり、上手に成功させようとします。

▶︎この関わり方は、①以上に、更に相手の状態を認識できなくなります。自分を良くする事にのみ目を向けるので、相手がどうしたいか等への関心はそこまでなく、自分の状態がどれだけ相手に影響を与えているかという部分にフォーカスしがちです。良かれと思って意外と気づかない、根深い関わり方です。


3.自分にとって楽な体勢をとって、相手と自分の間に心地良さを見つけていく

自分の案を持ちながら相手の要望と共に次の1手を作っていく、自然界の世界、相互循環の世界

▶︎この状態が相互循環の最中の状態です。まず大切なのが、自分がずっと続けられる状態。楽であること。そして、自分を蔑ろにする訳でも相手を無視する訳でもなく、同時にお互いの中で創造される心地よさを見つけていきます。

自分も相手もそのまんま


相互循環が行われている世界観は、自分ができない存在にならず、相手を敵にもしません。本当に面白い世界です。

次回は過度なアプローチについてお話ししたいと思います。


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豊田玲子(遊びたい、身体大好き)
理学療法士 パーソナルトレーナー
2012 IFBB World Chanpionship Body Fitness 日本代表


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