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「Q.今後のキャリアは?」「A.御社でMgrになって...」に終止符を打たせてくれ。

中途採用面接の最後に必ず聞く質問があります。

「今後のキャリア観について教えてください」
「考えられている今後の野望ってありますか?」

そして打ち返される回答がこんな感じ。

『まずはしっかりと御社の中で価値発揮ができるようになって~~~』
『その中でマネジメントにも挑戦していきたいと思っていまして~~』

待ってくれ!!!!!

僕はそんなことが聞きたいんじゃないんだ。その質問の背景に「あなたはどれくらいSAKIYOMIに迎合してくれますか?」なんてものは一切含まれていない。

が、これまでに大量の面接をしてきて、やはり高確率で上記のような回答をいただくことが多いということは、「僕の質問の仕方が何かおかしいから変える」or「事前にチューニングしておく」の2つしか選択肢がないと思っている。

ということで、今回のnoteを書き認めておくことで、ある種今後の面接・面談の中で上記のような回答が出てこないことを心から祈る。「候補者さんたち向けのコンテンツである」という前提で読んでいただけますと幸いです。

「キャリア」という言葉の定義の揺れ

おそらく「キャリア」という単語が社会的な用法と、SAKIYOMIとでの用法とに揺れがあることも問題の1つなのではないかと、まず考える。

前提、SAKIYOMIのなかで「キャリア」という表現をする際に「社内でのポジションや等級が上がっていく道筋」を指すことは原則存在し得ない。

「なんでそういう意図で使わないんだろう?」と考えてみたときに、キャリアというものが「SAKIYOMIだけにとどまるものではない」と無意識下で考えているからなのではないかと。

SAKIYOMIに永年勤め上げてくださるのは心の底から嬉しいことではあるが、どうせ人の意思決定や忠誠心なんてものは社会環境や周囲の状況によって簡単に覆されうるものであるが故に、そもそもSAKIYOMIに閉じた話を「SAKIYOMIの中でも」「候補者さんとの面接の中でも」したいとは1mmも思っていない。

というか、そんなことが起き得ないから、話しても意味がないとすら僕は思っている。

ともすれば「キャリア」という単語に込められた意味や想いは何かというと、その人自身が「今後の人生をどのように生きていきたいと考えていらっしゃるのか」というかなり抽象度の高い表現になる。

「漠然としすぎている」と感じるかもしれないが、これがことSAKIYOMIの中だと、頻繁にワークショップが行われ、日常の会話の中で「キャリア」との紐付けを絶え間なく考えさせられることもあり、言葉を選ばずに言えば「常に”自分”や”誰か”のキャリアと向き合うことを強要される環境である」とも捉えられる。

そのため面接の最中にあったとしても、候補者さんたちがどのような「キャリア」を今後想定してらっしゃるのかはとても大事に見ている。これがまだ社会人生活がほとんど始まっていない新卒の子や第二新卒と呼ばれるレンジの子たちが考えきれていないことに違和感はないのだが、20代も中盤を超えて30代に差し掛かろうとしている”大人”であれば、しっかりと自分の人生と向き合っていてもらいたいと感じてしまう。

これはプロパーとして責任者クラスを張っている20代前半~中盤の子たちを常に見ているからこそ目が肥えすぎてしまっている可能性も否めないのだが、ただやはりそれくらい中途でSAKIYOMIに入社するということの責任や重さがあるとも思っている。

むしろ、中途採用というのは、双方がそれくらいの覚悟を持って望むべきだとすら思う。異文化にすぐにオンボーディングできるように会社は全力でサポートするべきだと思うし、異文化の中でも価値発揮を最速で出来る様にアンラーニングしながら自己成長を組織成長に還元できるように新メンバーは行動するべきだと思う。

そのためにも、だからこそ、エントリーマネジメントを徹底して行っておるわけであり、面接の中での「キャリア」についての質問への回答に対しても絶えず違和感を覚えてしまっている現状があるのだと思う。

変にハードルを上げたいわけではない

上述した内容を見ていただく中でハードルに感じられてしまった場合は、非常に申し訳ないと思う。が、別にハードルを上げたいという意図で今回の文章を書いているわけではない。

前述したように「キャリア」への質問に対して込められているのは

『あなたはこれからの人生をどう歩んでいきたいのですか?』
『あなたはこれからの人生でどんなことをしたいのですか?』
『その理想的な人生を歩むために、今の自分には何が欠けていると思いますか?』
『その欠けた部分を補うためにどんなことに取り組んでいくべきだと思いますか?』

といったものである。別に特段難しいことを聞いているわけではない。それらの質問を通して「自分の人生と真剣に向き合っているんだな」ということを推し測りたいのだ。

「最近生まれた子供に良い教育が届けられるような環境を作りたい」

とても素敵なことだと思います。

「生まれ育った地元に恩返しをしたい」

めちゃくちゃ大切な想いだと思います。

「40歳までに資産1億円にしたい」

目的の如何は分かりませんが、明確な定量目標があって素晴らしいと思います。


大事にしてもらいたいのは、その理想状態を実現するために「じゃああなたは何をするんですか?」「今それに挑まない理由はなんなのか?」「到達するための何かが足りないなら、それをここからどう補おうとしているのか?」というキャリアへの解像度だと捉えています。

そして、それが例え「現在のSAKIYOMIの事業内容」と異なるものだったとしても、僕たちはそれを「微妙だな」と捉えることは一切ありません。これは断言できます。
(もちろん、その理想がある中で、「今SAKIYOMIである理由はないよね」となることはあります)

僕たちはSAKIYOMIという会社の勝ち馬に乗りたい人を増やしたいわけではない。僕たちはSAKIYOMIに迎合する人を増やしたいわけではない。

ただ純粋に「この人素敵だな」と思えるような人がいたら、その人の人生がより幸福度の高い状況になるよう、会社として出来る限りの環境を用意したいとだけ思っています。その環境をどう活かすのかはその人自身の問題なので、そのキャリアがSAKIYOMIで実現する、とは断言しませんが。

理由は理念にそれが盛り込まれているからです。「仕事を通じて人間として成長し、自分と周りの人を幸せにする」という理念があるからこそ、SAKIYOMIで共に働く誰かの幸福を祈って、その人のために何かを成し遂げ続ける。

それは事業成長かもしれませんし、制度待遇をアップデートし続けることかもしれません。もしかしたら新設の部署を作り上げることかもしれません。(ちなみに、つい先日、あるメンバーが「健康経営に取り組みたい」と熱い想いを語ってくれたことをきっかけに、そのメンバーは既存部署から離れ、2024年から「健康経営推進室」を立ち上げることになりました)

CMOの田中は「BtoBマーケの支援事業をやりたい、それが起業したい」とずっと言い続けていましたが、とうとう会社の中でその事業を立ち上げました。

僕たちは別にSNSだけをやりたいと思ってる会社ではなく、あくまでもSAKIYOMIという箱を通じて、そこで共に働くメンバーが幸福な状況を追求し続けたいだけなのです。そして、その輪っかを少しずつでも広げていきたいだけなんです。

だからそのために必要だと思う事業や制度、部署があれば真剣にその立ち上げを行います。書いていて思い出しましたが、ある中途メンバーが入社前から「SAKIYOMIのPRをやりたい」と言っており、それ以前はPR部署がなかったのにも関わらず、入社半年後にPR部署を立ち上げ、そのメンバーはSAKIYOMIのPR活動に日々奮闘してくれています。

どこまでSAKIYOMIの人と向き合う姿勢の本気度が伝わるのかは甚だ疑問ですが、明言するだけではなく、確実に実行にまで踏み切ってるものがいくつもあるのです。

だからこそやはり重要になるのは「あなたはどう生きるのか?」「何を人生でやり遂げたいのか?」を確固たる軸として持っていること。そして自分がそれに本気で向き合うかの如く、誰かのキャリアに対しても真剣に向き合い、それをどう実現するのかを絶えず考え続けること。

だからこそ、今からSAKIYOMIの選考に臨んでくださる方に、今一度問いたいと思います。

「今後のキャリア観について教えてください」
「考えられている今後の野望ってありますか?」

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