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子どもたちの成長に、ハンマーが打ちこむもの

ハンマーでたたくと木球は、穴に入りカタンと音を立てて落ちてきます。
一瞬、木球が見えなくなって子どもたちは不安になりますが、再び横の穴から出てきて安心します。自分がたたき落とした木球を、子どもたちは耳をそばだてつつじっと見続け、達成感を味わいながら何度も何度もくり返し遊びます。


道具を使ってものをたたき、それによって生じる音や感触を学んでいく時期があります。このおもちゃ『ノックアウトボール』は、ハンマーで木球をたたいて遊びながら、「ねらいを定めてたたく動作(目と手の協応作業)」と「ものの動きを目で追う動作(追視)」をいっしょに体験することができます。子どもたちの成長に欠かせない基本のおもちゃ「基礎玩具」のひとつと言えます。

両手で持った木球をカチカチ打ち鳴らして遊ぶこともできます。また、ハンマーをじょうずに使えないうちは、手のひらで木球を押し込む遊びもできます。

穴の内側にはゴム輪がついているので、木球を押し込むときの適度な抵抗感になっています。天然のブナ材の色をそのまま残していますが、木球には蜜蝋が塗られていて光沢があります。とても美しいおもちゃです。

製造しているのはスウェーデンのゲムラという静かな町にあるミッキィ(Micki)社です。1944年の創業以来、遊びの本来の意義を大切にし、シンプルで子どもたちの想像力を刺激するおもちゃづくりを目指してきました。


ものをたたいて確認したいという子どもたちの気持ちに寄り添って作られたおもちゃ。その遊びのなかで子どもたちは、誤って自分の手をたたけば痛いということも覚えていきます。他人を傷つけない力の加減も体感していきます。

たたいて遊ぶ「ハンマートイ」は、子どもたちの成長にとって重要な意味があるおもちゃなのです。


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